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第203話

Auteur: 風羽
車内は広々としていた。

蒼真はスーツ姿のまま、舞の前にしゃがみ込んでいた。

しばらく黙っていたが、やがてぽつりと口を開いた。

「……俺と一緒に生きていこう。舞と子ども、どっちも俺が守る。ちゃんと働くし、もう舞に心配なんかさせない」

舞は答えなかった。

ただ膝に伏せていた蒼真の頭を、やさしく撫でた。

「蒼真……心に傷を抱えた人間は、誰かを幸せにすることなんてできないの。私は、あなたが幸せになる姿を見ていたい……私の目にはね——」

「俺はもう、子どもじゃねえ!」

蒼真はやや荒っぽく叫ぶと、舞の手をとって、自分の鍛え上げた胸筋に触れさせ、さらにその手を下へと導こうとする。

舞は手を引き、また彼の頭を撫でただけで、何も言わなかった。

焦ったように、蒼真が訴える。

「俺、お前のために……あいつみたいな男になろうとした。けど、それでも駄目なのか?俺のどこが足りないのか、教えてくれたら……直すから!なあ?」

舞は首を振った。

その純粋な瞳を見つめて、静かに言った。

「蒼真は、蒼真。誰かの代わりなんかじゃない。私が求めてるのは、恋人じゃなくて、あなたが鳴瀬オークションハウス
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