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第25話

Auteur: 笹しぐれ
「マジであの子がやったの……?」

「さっき瑠衣が言ってたじゃん。拾ったんじゃない、『盗んだ』のよ。立派な犯罪じゃない。捕まったら刑務所行きで前科者よ」

清掃員たちが口々に囁き合い、蔑むような目が夕凪に集まった。

「あんたなの?」

理紗の視線がようやく夕凪に据えられた。その目は底が見えないほど暗く、深い。

真っ赤な口紅を引いた唇が、意味ありげにゆるりと弧を描いた。

夕凪が口を開くより先に、多恵がずいと前に出た。

「ちょっと待ちなさいよ。瑠衣、あんたどうしてベッドの下に指輪があるって分かったの?自分で隠しておいて、この子になすりつけてるんじゃないでしょうね?」

多恵は鋭い目で瑠衣を問い詰める。その声には、隠しきれない軽蔑がにじんでいた。

暖房のない部屋で体は芯まで冷え切っていたが、夕凪の胸の奥に熱いものがこみ上げた。目頭が一瞬で熱くなる。

刑務所に入れられてから今日まで、人の冷酷さばかりを思い知らされてきた。けれど、暗闇の隙間から差し込む一筋の光のように、温もりをくれる人もいた。

例えば圭吾や多恵……

だが瑠衣は、顔色ひとつ変えなかった。

「ゆうべ、この目で見たの
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