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第26話

Auteur: 霜晨月
last update Date de publication: 2025-12-27 16:50:08

睦弥は何も言わなかった。焦燥を煽るような沈黙の中、微かな電子的な振動音だけが響く。

不意に、その振動音が耳障りなほど大きくなった。

「聞こえなかったのか?」奏は鋭い声で詰め寄る。「返事は!?」

「分かったから……」睦弥の声は痛々しいほどに震え、どこかねっとりとした艶を帯びていた。「止めて、お願いだから……あっ、んぅ……!」

「最初からそう言えばいいものを」

奏の声がようやく和らぐと、あの振動音もぴたりと止んだ。

「N.N先生?もうそろそろお時間ですが――」

その時、廊下の突き当たりからスタッフらしき声が聞こえてきた。

「今行く!」奏がそう答えるのと同時に、衣擦れの音が

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