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مؤلف: 槇瀬陽翔
last update تاريخ النشر: 2026-04-13 18:46:55
「泣きそう。水を持ってきただけだ」

ふわりと頭を撫でられ水のペットボトルが目の前に差し出される。俺は無言で拓ちゃんに抱きついた。拓ちゃんは少し驚いた様子だったけど俺を抱きしめてくれる。

「大丈夫だ。ちゃんとここにいるから安心しろ。喉が渇いてるだろ、これを少し飲め」

拓ちゃんは俺に水をくれるから素直にそれに従った。でも、やっぱり不安は拭いきれない。

拓ちゃんはペットボトルを置くと部屋の灯りを消して隣に横になってギュッと俺を抱きしめて

「俺はここにいるから少し寝ろ」

優しく撫でてくれる。俺は小さく頷いて拓ちゃんが離れていかないようにギュッと拓ちゃんの服を掴んで目を閉じた。

お願い…この幸せを奪わないで…俺から奪わないで…

朝、目が覚めたら拓真の身体があって俺を抱きしめてくれていた。ホッと息を吐く。

夢じゃなかった…

俺はそっとその胸にすり寄る。その途端ギュウって抱きしめられた。

「拓…苦しぃ…」

ちょっと苦しくて訴えるとその力は緩まったけどそれでも抱きしめられたまま。

「おはよう。もうご飯作るか?」

額に唇を寄せて聞いてくるから

「あっ…
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  • 蒼い華が咲く   128

    俺の噂は流れるのが早いせいで全学年に色んな情報が流れ伝わっている。 「織田。噂、聞いたぜ? 俺たちにもやらせろよ?」 廊下を歩いているとそんな言葉を投げかけられる。 相手は3年生。 「お断り」 俺はそう答え歩き出すが 「待てよ。すかしてんじゃねぇよ。いろんな奴とやってんだろ?いいじゃねぇかよ」 肩を掴まれる。俺は小さく息を吐きその手を掴むと、そのままグルッと回転させ相手の背中に押し付ける。 「いててて…ちょ…お前…」 男からそんな言葉が出るが俺は少しずつ力を込めていく。 「織田。待てよ。今のは俺たちのが悪かった。だから放してやってくれないか?」 別の3年生が割り込み言ってくる。俺は手を離し 「俺はあんた達の玩具になる気はないよ。死にたいならちょっかい出せばいいけどな」 俺はそうとだけ言ってその場を離れるべく歩き出す。 「なんで止めるんだよ」 そんな声が聞こえる。 「バカ。織田は怒らすとヤバイんだよ。お前その腕一生使えなくなるかもしれないんだぞ。あいつは一人で族とか簡単に潰すやつなんだ」 そう説明してる。俺はいつでも潰せるよ。あんたたちもね。「織田先輩」 また声を掛けられる。今度は下級生。ほんと情報が早いことで… 「何?」 俺は溜め息を付きながら聞き返す。 「噂って本当なんですか?」 目を潤ませながら聞いてくる。はぁ、めんど… 「信じるも信じないもお前たちの勝手だから。俺は何も言わないよ」 信じたければ信じればいい。 「先輩」 呟きのような言葉。俺は 「個人の自由。じゃぁな」 そうとだけ言って歩き出した。行きかう生徒たちの好奇心の瞳。今さらにも感じやしない。 好きなように思えばいいさ。俺は俺でしかないのだから……。 その俺も今は偽りだけど……。 はぁ~…ほんとめんどくせぇことしてくれるぜ…… タイムリミットはもう迫ってるけどね。 そろそろ俺は本気で行くぜ? 全部壊しにさ…俺は自販機でコーヒーを買い何も考えずに屋上へと向かった。 扉を開けてその場に固まった。目の前に広がる綺麗な金髪。太陽の光に照らされて輝いてる。 昨夜、見た金髪と同じように綺麗に輝いている。「そんなとこで突っ立てないで座ればどうだ?」 なんて声を掛けられ 「あ…ごめん。邪魔した?」 俺は扉を閉め聞いてみる。 「いや

  • 蒼い華が咲く   127

    いつものようにドラッガーの宴が終われば俺は服を着て歩き出す。 「お前本当に変ったな。こんなお遊びに付き合うなんてな。そんなにあいつらが大切かよ」 渡が俺に言ってくる。 「お前にはわからねぇだろうな…。まぁこんなお遊び何時までも付き合う気はねぇけど?」 俺はタバコを取り出し火をつける。 「ハッ。結局お前も自分が大事じゃねぇかよ。お前が抵抗すればあいつらを潰すぜ?」 渡はナイフで遊びながら言う。 「それはどうかな。お前は知らなすぎる。俺のことをな…。そしてこの街のことを…。まぁ俺は暫くお前に付き合ってやるけどな」 俺はそうとだけ言い残し店を後にした。この街の掟を知らないと火傷するぜ渡。 お前もお前の仲間もな……。そして誰を敵に回すと一番怖いのかもな……。俺は小さくなっていくタバコを揉み消しその場に捨て家に帰るべく歩き出す。 家に帰ればそのまま風呂場に直行。身体に纏わり付く他人の精液と愛液。 どれだけ洗い流してもキレイにはならない……俺は汚れすぎてしまっている…… この手が血で染まっているのと同じように……闇が纏わり付くのと同じように……だから俺は……俺は?俺は何?俺は何なんだ?俺は…偽り…総てが偽り……闇を隠す為の偽り……もっとももう闇は隠しきれないけどな……あいつのせいで……それならそれでいいかもな……どうせ俺はもう戻れないのだから……戻る場所もないのだから…… 俺はタオルを腰に巻き、風呂場から出てキッチンに行き、冷蔵庫の中からビールを取り出し、一気に飲み干す。 空になった缶をゴミ箱に捨て、自分の部屋に向かう。 そのままベッドに倒れこむ。ギシリと軋むが関係ない。 俺はあの金色の髪に会った事がある気がする……何処でだろう?あのきれいな金色の髪…俺は何処かで見た気がする…でも…思い出せない…俺の失くした大切な記憶って一体何?俺にそんなに必要なのか?「考えててもしかたねぇか…。思い出せないものは思い出せねぇんだし…。でも…会えてラッキーだよな。しかも約束までしちゃったし…。無理だろうと思ったんだけどねぇ~…。意外に金狼さんは優しいんだ」 俺はゴロッと身体の向きを変え呟く。同じ金色の髪と漆黒の瞳…もしかして…な~んてまさかね。 生徒会長様が夜の街になんか出歩かないよな。 何考えてるんだか俺って…。 アホら

  • 蒼い華が咲く   126

    俺は暫く着歴を見て考えていたがその番号に電話を掛けた。数回のコールの後で 『もしもし?』 そう返事が返ってきた。 「あ…俺…織田だけど…」 そこまで言いかけて言葉が出ない。 『何かあったか?』 落ち着いた返事が返ってくる。 「あのさ…俺とあんたって親しかったのか? …俺…親しい奴以外には番号教えないんだけど…」 俺は躊躇いながら聞いてみる。 『…それを聞いてどうするんだ?』 そんな返事が返ってきた。俺はこいつと親しくなかったのか? 「え…あ…いや…その…」 じゃぁ何故こんなに着歴が残ってるんだ? 『他人に聞いた記憶を知っても仕方ないだろう』 もしかして怒ってる? 「あ…ごめん…」 俺はとっさに謝ってしまった。なんで? 『…電話するぐらいだから仲は悪くなかった。…それ以上は特になにもない』 言葉に棘がある。そう感じるのは何故? 俺が記憶を失くしたから? 「…そ…そうなんだ…ありがと…ごめん…じゃぁ…」 俺はそう言って電話を切った。掛けなければよかった。 何故だかそう感じてしまった。 明らかに彼は怒っていた。なんに対して? 俺に対して?俺が記憶を失くしたから? だから怒ってるのか?どうして?俺と彼との間に何があったんだ?俺は一体何を忘れてしまったんだ?俺の失くした記憶はそんなにも大切なものだったのか?俺に対して? それとも他の人に対して?判らない……何も思い出せない……思い出せないのがこんなにも悔しいなんて……初めて知ったよ……俺の記憶はどこに行ったんだ? もう戻らないのか? 俺は私服に着替えいつものように家を出た。 行く場所はいつもの公園。噴水の側のベンチに膝を抱え座る。いつしかこの格好で座るのが決まりになっていた。 そしていつも空を見上げ、冷たく輝く月を眺めていた。今夜もそう。空を見上げていた。 たった一人。此処で何時も一人で…。「隣いいか?」 そう声を掛けられるまでは…… 「どうぞ」 俺は彼を見て答える。月に照らされる金髪が綺麗だった。夜を思わせるような漆黒の瞳も……。 彼は隣に座るとタバコを取り出し吸い始めた。 思わず見惚れるぐらいかっこいい仕草だった。 「何か付いてるか?」 そう聞かれ俺は 「あ…仕草がカッコいいなぁ~って思って…」 ついそんなことを口にしてい

  • 蒼い華が咲く   125

    俺はいつものように学校に行き、いつものように靴を履き替え、階段を上っていた。突然、めまいを感じ手すりに掴まろうとしたその瞬間、 俺はそのまま階段から落ちていった。「織田!」 「しっかりしろ!」 「先生早く!」周りでそう叫んでいる。それを聞きながら俺は意識を手放した。 目を覚ませばそこは病院だった。腕には点滴。 先生と翔太と吉田と…誰?… 「軽い貧血と栄養失調。ちゃんとご飯食べてる?」 そう聞かれ 「食べてません。全部、戻しちゃうんで」 俺は正直に言う。 「やっぱりか。水分だけ?」 そう聞かれ俺は頷く。 「明日から毎日この点滴を受けに来て。じゃなきゃ入院だからね」 先生はそういう。 「はぁ…。入院は勘弁したいですね」 俺はそう答える。 「じゃぁ。毎日、点滴に来ること」 はっきりと言われる。 「はぁ。わかりました」 俺は諦め言う事を聞いた。 「あのさ…さっきから気になってたんだけど…この人、誰?」 俺は金髪でメガネをかけてる人物を指差し聞いてみる。 その途端部屋の中の空気が変わった。 あれ?なんか変なこと言ったか俺?「なぁ蒼樹。お前の両親どうしてる?」 翔太が急にそんなことを聞いてくる。って俺の質問はスルーかよ。 「さぁ?今日も愛人の家じゃねぇの?翔ちゃん聞かなくても知ってるでしょ?」 俺はそう答える。 「じゃぁもう一つZEAって知ってるか?」 翔太はそんなことを聞いてくる。 「この街を仕切ってる暴走族の一つでしょ?ってかこの人、誰?」 俺はそういう。 「生徒会長の金城拓真だ」 そう彼、本人から言われた。 「へぇ~生徒会長さんなんだ。初めて顔見た。あ~当たり前か俺いつも朝会に出てねぇから…」 俺はそういう。でもなんだろう。心に引っかかるこのモヤモヤしたものは? 「蒼樹お前さここ数ヶ月の記憶あるか?」 翔太が真面目な顔をして聞いてくる。 ここ数ヶ月? 「何で?ん~…なんだっけ?いつもと一緒だろ?」 俺はそう答えると行き成り翔太が 「吉さん。こいつ今すぐ頭の検査してやってくれよ」 吉田に向かって言う。 「はぁ?翔太何言ってんのお前?」 俺は訳がわからず言うと 「お前は一番大事な記憶を失くしちまってんだよ!」 翔太が怒鳴りながら言う。 「は?何それ?別に記憶なんて失くしてな

  • 蒼い華が咲く   124

    それでも俺達は学校で話すことはない。俺が別れを告げたのだから。 そういう所は徹底してるのよ。お互いにね。俺は一人、教室を出ると東棟へと向かう。 そして2階のある教室に入る。西棟からは死角になって絶対に見つかることのない場所。 お昼休みの時間はちょうど、太陽の日差しが差し込んで昼寝するのには絶好の場所なのだ。俺はそのまま机にうつ伏し目を閉じた。しばしの休憩。 チャイムの鳴る数分前に目を覚まし自分の肩に掛けられているブレザーに驚く。 ふわりと香るコロンの香り。忘れることのできない香り。拓ちゃんのもの。「優しいねぇ~相変わらず」俺は席を立ち拓ちゃんのブレザーを持ち教室を後にした。 特Aクラスを覗き 「雅」 雅を見つけ呼ぶ。 「織田くん。どうしたの?」 俺の傍に来て聞いてくる。 「これ金城に返しといて。後こんなことしないでくれって伝えといて」 雅に拓ちゃんのブレザーを渡し言う。 「え? 拓真となんかあったの?」 雅は驚き聞き返してくる。 「別に。じゃぁ渡しといて」 それだけ言うと自分の教室に入り自分の席に向かう。クラスの連中の視線なんて何とも思いやしない。 今更好奇心の目で見られたって何とも思いやしない。 黒く染まっていく……心が黒く染まっていく……皹が入り血が流れ出す……心が壊れていく……闇に呑まれていく…… 俺は学校から帰るとベッドに倒れた。「はぁ~」溜め息だけが出る。顔を動かし机に視線をやると灰皿の存在に気づく。「あ~…そっか。荷造り荷造り…」 ふと拓ちゃんの服が置きっぱなしになってるのを思い出し、俺は1階に行き手ごろな大きさのダンボールを探し出しそこに拓ちゃんの荷物を入れ、机の上に置いてあるタバコの束も一緒に入れ封をして荷物を持ってコンビニに向かった。コンビニで宅配の伝票を書き、レジで会計を済ませ家に戻った。また自分の部屋に行きベッドの上に倒れこむ。 なんもする気が起きない。1カートンだけ残しておいたタバコを取り、封を開けるとその中からタバコを出し、机の引き出しからライターを取り火を付けた。久し振りに吸うタバコ。 「知ったら怒られるんだろうけどなぁ~」 なんて呟きながらも紫煙を吐き出す。 どうせ闇に染まっていくのなら……こうやって染まっていっても同じだよ……今更何も変わらない…

  • 蒼い華が咲く   123

    公園を出てすぐ俺の携帯が鳴った。相手は渡だ。「なんか用かよ?」俺は溜め息混じりに聞く。『暇だろ? 今から来いよ。あ…これ命令だから』 渡はそれだけ言って一方的に切った。 俺は溜め息をつき行き先を変更した。 俺は目的の場所に着き扉を開けると異様な光景が広がっていた。 いわゆるドラッグパーティ。薬でみんながハイになって騒いでる。「よう。マジで来たな。お前もこれ飲めよ」 渡がそう言って差し出したのは黒と白のカプセル。 「なにこれ?」 俺はそれを受け取り聞いて見る。 「合成ドラッグ『ダークエンジェル』俺たちが改良に改良を重ねたやつだ」 あぁ。やっぱりね。俺にドラッグを初めて教えたのがこの男だ。 俺の場合は身体が拒絶してドラッグを受け付けなかったが…それは今でも同じだ。「悪いけど俺には飲めねぇよ」 そう告げる。 「んだよ。あの頃のままかよ。それじゃぁ違うことしてもらおうかなぁ~」 なんていって渡は俺の腕を掴むとドラッグでハイになってる連中の所に俺を連れて行き 「好きなように犯しちゃって。こいつ慣れてるから。そこら辺の女よりいい身体してるぜ」 ぶん投げる。やっぱりね。こいつにとって俺はいつまで経っても唯の道具にしかないんだ。「へぇ~。上玉じゃぁ~ん」 「楽しませてもらおうぜ」なんて言いながら幾つもの手が俺に伸びて来る。 床に押さえ込まれ衣服は剥ぎ取られていく。「なぁなぁ俺一番!」 何とか言いながら俺の中に勢いよく突っ込んでくる。 「…っ…」 いくら慣れてるとはいえいきなりの行為に冷や汗が浮かぶ。 「すっげぇ~。こいつ最高じゃん!」 なんて言いながら動き始める。 気がつけばそこにいるのは男だけじゃない。女もだ。 「じゃぁこっちは私に頂戴」 なんて言いながら俺の上に跨り俺のものを自らの中に入れていく。 「…ん…ぁ…この子最高」 なんて言って動き始める。ドラッガー達の宴が今始まった。 飽きることなく続いたドラッガー達の行為。薬が切れ眠った頃を見計らい俺は自分の服を纏いその場所を後にした。 気だるい身体で家に帰りシャワーを浴び制服に着替えキッチンに行き朝食を作り出して手が止まった。急に襲い来る吐き気。俺は急いでトイレに駆け込んだ。 「…っ…うっ…げぇ…」 吐くものなんかないのに吐き気だけが起こる。

  • 蒼い華が咲く   36

    毎度のことながら怒涛の如くテストも終わり答案用紙が返された。そして、毎回恒例の順位表が廊下に貼りだされていた。「やっぱお前ってムカつく」 順位表を見て翔太が呟く。 「なんで?」 言わんとすることはわかってるけど、つい聞き返しちゃった。 「あの結果だよ! なんでお前あんなに成績がいいわけ? 普段、授業はサボるは、話は聞いてないは、寝てるはってしてるヤツがよ!」 張り出された紙を指さし言われた。 「イヤ、ほら、翔ちゃんだっていいじゃん?」 俺は翔太も人のこと言えないだろって意味を込めて言い返した。実際そうだしさ。 「お前ねぇ、普段から真面目に勉強してねぇ不真面目なやつがクラスで

  • 蒼い華が咲く   30

    東棟から西棟の教室に戻ろうと思って階段を下りてたら会長さんが壁に凭れて待ってた。 「ごめんね? 俺のせいで会長さんにも迷惑がいっちゃったでしょ?」 俺は小さく笑いながら聞いてみた。俺のとこに来たってことは会長さんの所にも行ったってことだし… 「俺は大丈夫だ。お前は? 大丈夫か?」 会長さんに反対に聞かれちゃったや。 「大丈夫だよ。迷惑かけたのはこっちだしさ。ごめんね?」 俺はぺこりと頭を下げた。間違いなく、俺が起こした行動で彼に迷惑をかけたのだから謝るのは当たり前だからね。 「お前からのごめんは聞かないって言っただろ」 なんて言われてしまった。 「それじゃぁ言葉がないよ会長さ

  • 蒼い華が咲く   21

    体育の時間、俺たちは子供の様にギャーギャーと騒いでいた。 担当の先生に急用が入ったってことで自習になったのだ。何をしようかって話になって誰かが童心に戻ってドッチボールをしようと言い出したのだ。それに全員が賛成してドッチボールを始めたのだった。「てめぇ蒼樹、いい加減に当たりやがれ!!」 そんなこと言いながら俺をめがけて翔太がボールを投げてくる。 「やだよ~ん」 俺はそれを避けてあっかんべ~って舌を出す。 「観念しろ織田!」 翔太からボールを受け取った斎藤が俺に向かってボールを投げてきた。かなり威力のある直球がまともに俺の方へと飛んできた。誰もが息をのんだ。当たり前? だよね。俺、

  • 蒼い華が咲く   13

    「翔ちゃん、みんな酷いと思わない?」 放課になってから翔太に聞いてみる。 「お前さ、その傷とその身体のキスマーク関係してねぇか?」 反対に翔太が真面目な顔をして聞いてきた。 「ひでぇ、男や女遊びで自殺するような奴だったの俺?」 それを冗談でかわしてやった。 「お前なぁ、こっちは真面目だっての。後ろ見たら真っ赤だぞ? ビビるだろ行き成りだと」 そしたら真面目に怒られた。 「イヤ、これとこれは関係ない。因みにこれは合意の上でやったやつだし」 俺はキスマークと手首を指さし答える。 「じゃぁ…例の件とか? …泣いただろお前…」 翔太は声を潜めて聞いてくる。うぐっ、やっぱり泣いたの

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