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第11話(8)

Author: 北川とも
last update publish date: 2026-01-01 11:00:50

「なるほど。先生のきれいな指が、他の男の体を這い回るのかと思うと、少しばかりムカつくな」

「変な言い方をするなっ……。用が済んだんなら、ぼくはこれで帰るからな」

 立ち上がろうとした和彦だが、すかさず手首を掴まれて引っ張られ、バランスを崩して賢吾の胸元に倒れ込む。そのまましっかりと両腕で抱き締められた。

「先生への本題はこれからだ」

 嫌な予感がした和彦は、露骨に顔をしかめて見せる。すると賢吾は表情を和らげてから、耳元に唇を寄せてきた。

「頼みたいことがある」

「……聞きたくない」

「結婚披露宴に、俺の名代として祝儀を持っていってほしい」

 一瞬聞き間違えたのかと、和彦は目を丸くして賢吾を見つめる。

「えっ……」

「結婚披露宴だ。俺のオヤジが、昔から面倒を見てやっている男がいるんだが、そこの次男坊が結婚する。昵懇だから、何もしないわけにはいかない。だが、ヤクザと繋がりがあるなんて、人に知られるわけに
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  • 血と束縛と   第22話(5)

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  • 血と束縛と   第22話(1)

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  • 血と束縛と   第1話(12)

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    last updateLast Updated : 2026-03-17
  • 血と束縛と   第1話(16)

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    last updateLast Updated : 2026-03-17
  • 血と束縛と   第2話(5)

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    last updateLast Updated : 2026-03-17
  • 血と束縛と   第2話(9)

    **** 段ボールに本を詰め込んでいた和彦は、インターホンが鳴って手を止める。一瞬ドキリとしたのは、賢吾が迎えにきたからではないかと思ったせいだが、次の瞬間には、それはないと否定する。  自分の都合で和彦を連れ回す男だが、身の安全を考えてか、朝のうちに絶対に連絡を入れてきて、三田村とともに部屋まで迎えにやってくる。知り合って間もないとはいえ、賢吾が一人になったところはまだ見たことがなく、必ず組の人間を一人は連れていた。あらかじめ決めたスケジュールの中で、賢吾は和彦を振り回しているのだ。  今朝、賢吾から電

    last updateLast Updated : 2026-03-17
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