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第17話(17)

Aвтор: 北川とも
last update publish date: 2026-02-24 08:00:30

「先生、俺に飽きそう?」

「そうじゃなくて……、この場合、お前がぼくに飽きる確率のほうが高いだろ」

「それは、絶対にない」

 あまりにきっぱりと言い切られ、和彦は何も言えない。そもそも、言い合うようなことではないのだ。

 千尋の頭を撫でながら話題を変える。

「ここで風呂に入ったということは、仕事先から直行してきたのか」

「じいちゃんに泊まっていけって言われたけど、先生のところでゆっくりしたかったから、逃げ出してきた」

 千尋に頭を引き寄せられ、額同士を押し付る。その流れで唇を重ね、戯れるように啄み合っていたが、千尋の体にてのひらを這わせた和彦は、あることに気づいた。次の瞬間には起き上がり、勢いよく布団を捲る。

「お前、これ――」

 部屋に入ってきたときは、肩にかけたタオルに隠れて見えなかったが、千尋は左腕の上のほうに包帯を巻いていた。そのため、印象的なタトゥーが見えない。

 怪我をしたのだろうかと動揺した和彦だが、すぐに、あることに思い当たった。
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