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第7話(32)

작가: 北川とも
last update 게시일: 2025-12-01 20:00:19

 賢吾にこうされるときの高揚感と快感は異常だ。ヤクザの組長という肩書きを持ち、何人ものヤクザを従わせている男が、たかが若い医者でしかない和彦のものを口腔で愛撫しているのだ。倒錯した興奮が、快感に拍車をかける。

「ふっ……、あっ、んあっ、ああっ――。賢、吾さっ……」

 熱い舌にねっとりと先端を舐め回され、ビクビクと腰を震わせて感じてしまう。賢吾の名を呼ぶとき、賢吾の愛撫は淫らさと情熱を増すのだ。

 賢吾の髪に指を差し込み、掻き乱す。上下に賢吾の頭が動き、締め付けてくる唇に和彦のものは扱かれながら、きつく吸引される。

 性急に追い上げられ、和彦がもう少しで絶頂に達しようとした瞬間、待っていたように賢吾がピタリと愛撫をやめ、顔を上げる。和彦は息を喘がせて賢吾を睨みつける。ときどき、賢吾はこういうことをする。求める以上の快感を与えてくれるかと思えば、求めているのに快感を与えるのをやめてしまうのだ。

 残酷な大蛇の性質を持つ賢吾としては、後者のほうが楽しいらしい。

「俺のもの
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