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第11話

مؤلف: 猫ちゃん
会社主催のパーティーでも、二人きりで会うカフェでも。

凪は常に、恋人として完璧に振る舞ってきた。

でも、渉が自分の行き先に興味を持つことは一度もなかった。

そこまで考えて、凪の胸がちくりと痛んだ。でも、同時に、肩の荷が下りたような安堵感を覚えた。彼女はスマホを握りしめ、空に尋ねた。

「この結婚がお互いのためのものなら……私は、何をすればいいですか?」

「まずは君が選んだ物件を見に行く。そして、俺の妻としての役目を果たせばいい」

空は、凪のために車のドアを開けてくれた。

その振る舞いは、まるで優しい夫のようだった。

運転手はアクセルを踏み、二宮グループの近くのマンションへまっすぐ向かった。

しかし、凪はそこへ行く気にはなれなかった。

あそこは、二宮グループを手に入れるために選んだ、ただの住まいにすぎない。

帰るべき「家」ではないのだ。

「先に汐見台へお願いします。今から人に頼んで、荷物をいくつか運んでもらいますから」

凪は静かにそう言った。

普通なら、運転手はまず空の意向を確認するものだろう。それなのに――

自分の言葉に従い、黙ってハンドルを切ってUターンした。

なんだか、変な感じ。

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