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第790話

Penulis: 風羽
......

水谷苑は静かに読み終えた。

贈り物は彼なりに心を込めたものだと、そしてカードに綴られた言葉も本心からのものだと分かっていた。でも、彼女はそれを受け入れることができなかった。絵を倉庫にしまい込む。

そして、カードはゴミ箱へと捨てられた。

入口でノックの音が響いた。

彼女の秘書が入ってきて、控えめな声で告げた。「社長、お客様が最高額の絵を5枚ご購入され、8億円の小切手を切られました。ぜひ社長に会いたいと......」

水谷苑は立ち上がり、「分かった。すぐ行く」と言った。

秘書に連れられて展示エリアへと向かう。

特別展示エリア。

佐藤夫人は静かに背を向けて立っていた。黒髪は墨で染めたように艶めかしく、うなじにまとまっている。その立ち姿だけで、只者ではない気品が伝わってきた。

水谷苑が近づいていくと、佐藤夫人はちょうど振り返り、にこやかに水谷苑を見つめた。「あなたが苑さんでしょうね」

水谷苑は一瞬、何が起きたのか理解できなかった。

佐藤夫人は微笑んだまま言った。「うちは佐藤っていうの。玲司から苑さんの話を聞いて、とても興味があって、わざわざ会いに来たのよ。
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