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第1712話

Author: 小春日和
何十台もの車が山奥に向かって走っていった。

藤木署長はわざわざ道を閉鎖させた。

部下の警察官は理解できない様子で藤木署長の前に歩いてきて、尋ねた。「署長、本当に瀬川真奈たちに協力するんですか?」

今回、警察はほぼ全戦力を動員し、山へ入るルートをすべて封鎖した。真奈と黒澤にも多く人員を割いている。

これはどう見ても割に合わない。

もし真奈たちが失敗したら、光明会に狙われるのは、自分たちだ。

藤木署長は深くたばこを吸い込み、そしてゆっくりと煙を吐き出して言った。「私は瀬川真奈のためではなく、全人類のためだ」

言い終わると、藤木署長は手を伸ばして警官の帽子を軽く直し、これまでの慎重な態度を改め、真剣な面持ちで言った。「忘れるな。あなたは警察官だ。警察官である以上、民を守る責任がある」

警察官はあっけにとられた。

これまで一貫して事なかれ主義だった藤木署長が、そんなことを言うとは思わなかった。

藤木署長は重い面持ちで、黒々とした空をじっと見ていた。

夜が訪れたが、まだ夜明けにはなっていなかった。

現実の中で、藤木署長は何十年もぼんやりと生きてきた。数えきれないほどの喜び
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