All Chapters of もしもあの日に戻れたのなら: Chapter 121 - Chapter 130

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魔導王⑧

僕だけ別室に連れていかれると女性が二人綺麗な立ち姿で待機していた。一体何が始まるんだ。戦々恐々と僕はリオンさんに尋ねた。「あの……何かするんですか?」「ん?アレンから何も聞いていないのかい?私はこう見えて服飾関係の仕事をしているんだ。だから君に合う服を見繕ってくれという内容だと思ったのだが、違うのかい?」ああそういう事か。アレンさんは僕が装備している革製のしょぼい防具ではなく、今まで着ていたような服で頑丈なものを用意してもらおうという考えだったらしい。「ってことは採寸ですかね?」「そういうことさ。君も察しがいい、アレンが気に入るのも納得したよ」「気に入られているのかどうかは分かりませんよ」「いや、気に入っている者でなければ私に紹介などしないよ。さあ、君達始めてくれ」リオンさんが先程の部屋へと戻ると僕はあれよあれよとされるがまま、採寸を行った。全裸にされるなんて聞いていなかったぞ……。採寸を終えてみんなの待つ部屋へと戻ると、話は区切りがついていたのか帰り支度をしていた。採寸だけしてもらっただけだけど、もう帰るのかな。「じゃあ明日もう一度来るからよろしく頼むよ」「任せろ。私が完璧に仕上げてみせよう」支払いとかどうするのかな。アレンさんに聞こうとも思ったが無粋な真似はしないでおくかとやめておいた。事前に予約していたのか、宿に到着すると一人一部屋用意されていて僕は束の間の一人の時間を楽しむ事ができるとうれしくなった。ここ最近は誰かとずっと一緒にいたからな……。別に誰が悪いとかではないんだけど、たまには一人の時間も欲しくなるってものだ。「カナタ、私と同じ部屋」「え?」「私の部屋はクロウリーが亜空間の中にある荷物を整理する為に使うって」ああ、残念だ。結局一人部屋ではなくなった。アカリと同じ部屋で泊まる事になっ
last updateLast Updated : 2025-04-18
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魔導王⑨

「完成したよ」リオンさんの所にいくなり、掛けられた言葉だ。まさか昨日採寸してもう出来上がったのだろうか。リオンさんの部下であろう女性が手に黒い服を持ってくる。まさかとは思うが黒いスーツか?「これは私が独自に開発した特殊な繊維でできた高機能型防護服だ。まずはサイズに問題がないか着てみてくれ」言われるがまま僕はその服へと着替える。着替えててすぐに分かったよ。これはスーツだって。着替えてアレンさんの前に姿を見せると拍手された。「おお!いいじゃないかカナタ!凄い似合ってるよ」「まあ、そうですよね。何度か日本でも着てましたし」研究発表会などでは必ず着ていたし、まあ着慣れているといえば着慣れている。「これは特殊な繊維を使っているから、ナイフ程度で切りつけたところで切れ目一つ入らない頑丈さがある。魔法に対しても多少の抵抗力を持たせているから革製の防護服に比べればより防御力は高い」「ありがとうございます。オーダーメイドってこんなにすぐできるもんなんですね」「今回はアレンからの依頼だからね。そりゃあ全力で作るさ」アレンさんからの依頼は基本最優先にしているらしい。「これで神域に挑めるね。ありがとうリオン。はいこれ、今回の依頼料」「よし、十分だ」アレンさんはパンパンに貨幣が詰まった袋をそのまま手渡すとリオンさんは中身も見なかった。信頼しているのは分かるけどチラッと中くらい見たらいいのに。まあ多分中身は金貨ばっかりなんだろうけど。リオンさんと別れ僕らは帰路につく。着替えてそのまま出てきたが歩きやすさといい、とても快適な気分だ。ただ、少しばかり目立つのが玉に瑕だが。「準備はこれで完全に整ったよ。さあいよいよ神域を目指すわけだけど、長旅になるよ~」「大体どれくらいかかるもんなんですか?」「うーん、多分だけど順調にいって一週間は確実にかかると思った方がいいね」それは確かに長旅だ。それだけの
last updateLast Updated : 2025-04-19
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魔導王⑩

宿に戻ると既に準備が整っているのかみんな馬車の前で談笑していた。クロウリーさんが小粋なトークでもしてるのか、会話の中心にいるのは魔導王だった。  「お待たせ、さあ行こうか!」「おお、カナタ似合っているではないか!ふむふむ……機能的でありながら魔法防御にも秀でているときたか。流石はリオンの商会じゃな」クロウリーさんのお眼鏡にも叶ったようで概ねいい評価だった。アカリは無言でグッと親指を上に向けてポーズをとる。似合っているらしい。  「あら、案外似合っているのね。いいじゃないの、ちょっと奇抜だけれど」「奇抜……なんですねやっぱり。これ僕のいた世界では凄く普通の服なんですが」こっちの世界の人からしてみれば奇抜に映るようだ。まあ僕としては着慣れた服だし機能も盛り込まれているし構わないけど。 「いいわね!日本にいたのを思い出すわ!」フェリスさんは日本を懐かしんでいるが、ついこないだまでいたんだから懐かしさもクソもあったものではない。  雑談もそこそこに馬車へ乗り込みいよいよ出発する。ここからは長旅だ。平和的に事が進んでくれればいいが、結界を強引にこじ開けるのだからそう上手くはいかないだろう。  「クロウリー、馬車には結界を張ってくれたかい?」「当然じゃ。中級程度の魔物なら触れただけ消滅するわい」とんでもなく恐ろしい会話が耳に入って来たが、聞こえなかったフリをしておこう。……魔物じゃなくて人間も触れたら消滅するんじゃなかろうか。 ルフランの街をもう少し堪能したかったな。店も色んな種類があった。
last updateLast Updated : 2025-04-20
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長い旅路①

ふと目を開けると外はほんのり薄暗くなっていた。少しだけ眠るつもりが結構長く寝てしまったらしい。横を見るとアカリやソフィアさんは既に起きている。「あら、やっと起きたのね」「どれぐらい寝てたでしょうか?」「数時間、といったところね。そろそろ野営のポイントに着く頃よ」ソフィアさんは僕の横で凛とした顔で座っていた。寝起きで見ると余計に美しさが際立つな。「よし、この辺でいいかな。野営にしようか」アレンさんの指示通り、僕らは馬車から降りてクロウリーさんの亜空間魔法により出されたテントなどを設営していく。テントの設営は慣れないながらもなんとか一基作ることができた。額の汗を拭いながら後ろを振り向くと僕が一基作る間に三つのテントが建っていた。「あら、やっと終わったのね」「ええ……早すぎません?」「これくらい冒険者やってれば目を瞑ってもできるわよ」ソフィアさん凄いな。皇女とは思えぬ技術だよ。テントどころかキャンプ道具まで用意されていて、手際がいいというかもう何やってもソフィアさんに勝てる気がしないよ。焚火を囲んで座ると不意に静寂が訪れる。静かになると色々と考える事が脳裏に浮かんできて、センチメンタルな気持ちに陥った。今頃日本はどうなっているんだろうか。本当にあの日に戻す事ができるのだろうか。「どうしたの?」僕が浮かない顔をしていたからかアカリが心配そうな表情で覗き込んできた。「いや、姉さんとかどうしてるのかなって」「紫音は元気にやってる。多分」アカリなりの励まし方なのだろう。僕はフフッと笑ってしまった。「そうだな、でも今一番心配なのは記憶までなくなってしまう事かな」「時間を戻した弊害?」「そう。結局元の時間軸に戻れたとしても僕らの記憶まで消えてしまっていたら悲劇は繰り返される。それが怖いんだ」「忘れなければいい。私は忘れない」ア
last updateLast Updated : 2025-04-21
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長い旅路②

「僕からも聞きたい事があったんです」「そんな気はしておったよ。その赤眼の事じゃろう?」クロウリーさんは察していたらしい。僕が言うまでもなく言い当ててきた。「禁忌を侵した証、それが赤眼じゃ……。身体の中にある魔力回路に負荷がかかり、高位の魔法を使おうとすると暴走する。つまり、死が待っておる」「これは一生治るものではないという事ですか?」「現時点では治す事はできん。当然儂でも不可能じゃ」クロウリーさんで無理なら本当に無理なのだろう。期待はしていなかったが、やっぱりみんなの役に立つ事ができないのは辛い。中級魔法でも役立てる事はあるだろうが、それでも魔族と戦う事になれば上級魔法は必須となる。それが使えないとなると足手まといでしかない。「じゃがそこまで悲観する事はないぞ。禁忌を侵した者にしか使えん魔法も存在する」「そうなんですか?」そんな情報はアカリやアレンさんから聞いていなかったな。もしかして教えたくない危険なものなのだろうか。「失われた魔法じゃ、今では使える者が殆どおらんのでな。知らん者の方が多い」「アレンさんからも教えてもらえませんでした」「そうじゃろうて。儂のような長年生きている者でも極わずか。どうする?知りたいか?」知りたいかと言われれば知りたい。しかしそれが危険なものならあまり手を出すべきではないだろう。僕は少し悩んだ末に頷いた。「良かろう。ただし、これは他者に教えてはいかんぞ?もちろん、あの面子にもな」そう言いながらクロウリーさんはテントの方を見た。アレンさん達にも教えてはいけないらしい。僕はもう一度頷くと、クロウリーさんは若干を声を潜めた。「邪法。それはそう呼ばれておる」クロウリーさんは邪法について語ってくれた。過去に存在した大魔法使い。ある魔法使いが生み出した禁忌の魔法、それが邪法と呼ばれるものだ。どうして邪法と呼ばれるのか。
last updateLast Updated : 2025-04-22
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長い旅路③

邪法の効果は分かった。ただ、その邪法を使えばどんな代償を払わなければならないのか。それを聞くのが怖かった。「どうじゃ?なかなか面白い邪法ばかりじゃろう?」「……そうですね。どれも僕が喉から手が出るほど欲しい力です。ただ、その邪法を使えばどんな代償を払わなければならないのですか?」代償を払わず強大な力を得る事は不可能だ。必ず重い代償を払うのが世の常だろう。「そうじゃな……邪法全てに通ずる話になるが、使えば使う程寿命を削る。連発はできんと思うがよい」「寿命、ですか」「そうじゃ。といっても一回使って十年失うような重い代償ではない。とはいえ一年から五年の寿命は失う」「ここぞという時以外は使わない方がいいんですね」一年から五年しか寿命を削らないのであればまだ気が楽かもしれないな。僕はまだ若いし寿命だってまだまだある。それでも調子に乗って使いすぎないようにしないと。「それで、その邪法はどうやって習得するのでしょうか?」「それはもう簡単な話じゃ。邪法を扱える者に見せて貰えばいい」見るだけで覚えられるのか?そんなバカなと言いたかったがクロウリーさんは冗談を言っているような表情ではなかった。「儂は一応使えはするが……見ての通り禁忌を犯してはおらん。つまり、儂の扱う邪法は不完全な代物だと思うといい」「不完全でも使えるんですか?」「もちろん。儂がそれだけ優秀という事じゃ。さっきも言ったが赤眼を持っていなければまず使えん。儂は疑似的に赤眼へと変えてしまう魔術を持っておるのでな」魔導王ともなればもうなんでもありだな。この世の全ての魔法を使えるんじゃないだろうか。「もっと簡単な方法がある。儂の手を握れ」言われた通り手を握ると、突然クロウリーさんの目が赤眼へと変わった。「儂が魔力をカナタに流し込む。邪法の使い方を伝える事ができる特殊な魔法じゃ」「あ、ああ
last updateLast Updated : 2025-04-23
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長い旅路④

夜が明けるとテントを畳み、馬車へと乗り込む。昨日クロウリーさんに教えてもらった邪法を試してみたい所だが、アレンさん達にバレないように使うにはなかなか難しい。できればぶっつけ本番は避けたい所だし、どこかタイミングを見測らって試すしかない。「どこか上の空のようだけどどうしたんだい?」「いえ、平和な時間だなと思いまして」アレンさんが僕の様子を不審に思ったのか問い掛けてきた。僕は適当に返しておいたがバレたのかとドキッとした。また長い馬車に揺られる事数時間。「クロウリー、神族と本気でやり合ったら勝てそうだったかい?」アレンさんの言葉に僕は噴き出した。まさかとは思うが神族を倒そうと思っているのだろうか。「うーむ、そうじゃな……一対一ならば勝てるじゃろうて。ただ、二人を相手にするのは些か厳しいぞ」「なるほど……じゃあとりあえず二人までならどうにかなりそうだね」アレンさんは万が一の事を考えて、二人で神族を抑え込むつもりのようだ。二人までといったのはこっち側の戦力で圧倒的なのが二人だけだからだろう。フェリスさんとアカリも十分強者の部類だが、アレンさんとクロウリーさんに比べれば数段落ちる。ソフィアさんも”黄金の旅団”より劣るという話だし、僕は言わずもがなだ。「ちょっとアレン。神族とやり合うなんて馬鹿げた話は止めて頂戴」「ん?いやいや、もしもの場合さ。流石にボクだって神族とやり合うのは骨が折れるからさ」勝てない、と言わないのはやはり自身の表れか。事実アレンさんに勝てるような人は数える程しかいないだろうし。そもそも神族って名前が付いているくらいだし、神の如し力を持っているのでは?人間の身で勝てる相手なんだろうか。全然神族の強さが想像できないな……。「もしも、ね。じゃあもしも神族が三人以上で襲ってきたらどうするつもり?」「その時はフェリス
last updateLast Updated : 2025-04-24
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長い旅路⑤

帝都を出て早五日。危なげなく今のところは安全に移動する事ができていた。 風景も徐々に草原から木々が生い茂る山道へと変化している。山を越えるとは聞いていたが、想像していたより斜面はきつくなく緩やかに馬車は登って行く。 神域の結界は目に見えないとの事だが、それでどうやって判断するのか。答えは簡単だ。神域に入ろうとするとどうしてかいつの間にか同じ場所に戻ってしまうそうだ。 永遠に神域へと足を踏み入れる事は叶わない。普通の人なら神域の結界に阻まれているなど理解するのもできないらしい。 そこでクロウリーさんの出番だ。結界の境目を見つけ出す特殊な魔法で位置を特定するらしく、原理は分からないがとにかく絶対に見つける事が可能だそうだ。 結界の境目を見つけたら次にこじ開ける作業へと入る。そこからはアレンさんの出番だ。神族に感知されてしまうと当然大挙して押し寄せる。それが一体なのか十体なのかは分からないが、クロウリーさんが結界を破壊するまでアレンさんが抑えなければならない。その間、僕は後方待機だ。まあ何の役にも立たないから、前に出ても仕方がない。 結界を破ったタイミングで恐らく既にアレンさんと神族の戦闘は始まっている。そこでやっと僕の出番がくる。 アカリやフェリスさん、ソフィアさんに守られながら前に出て神族との交渉に移るというわけだ。交渉が上手くいかなかったら……その時に考えるしかないだろう。 「どうしたのカナタ君。浮かない顔ね」フェリスさんが僕の顔を覗き込んでくる。考え事をしていたせいで、真顔で窓の外を見ていてしまっていた。 「いえ、何となくプ
last updateLast Updated : 2025-04-25
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長い旅路⑥

神獣といえば神のしもべという印象が強い。僕らみたいな人間が敵う相手ではないのではないだろうか。神族と同等の可能性だってある。何故こんなにもみんな冷静なのか。  「あの、僕はどうしたらいいですか?」「馬車を降りたらワタクシの側を離れないように」「はい」僕は言われた通り馬車を降りるとソフィアさんのすぐ真後ろにいく。神獣とやらが一体どんな見た目をしているのか興味があった。神々しい見た目なのだろうか。  「さぁ来るよ。クロウリー」「分かっておるわい。イージス!」クロウリーさんが両手を掲げると青白い結界が僕らを包みこんだ。その一秒後、何処からともなく轟音を響かせながら雷光が飛来した。耳を劈く音に僕は咄嗟に耳を塞いだ。どうしてこの人達は今の音を聞いて平然としているんだ!  「な、何が起きたんですか!」「神獣からの挨拶ね」「挨拶!?」もうわけがわからない。結界がなかったら黒焦げどころか骨まで灰になっていてもおかしくはない攻撃だった。 「ハハッ神獣からすればこの程度挨拶みたいなものさ」「そ、そうなんですか?」アレンさんはケラケラと笑っているが僕は全然笑えなかった。クロウリーさんがいなかったら死んでたよ。 「雷神獣ギガドラ、こんな所でどうしたんだい?」アレンさんが何もいない虚空に話し掛けると、突如雷雲が空を覆いまたも稲妻が落ちた。 地面は抉れ煙がもうもうと立ち昇る。 視界が晴れるとそこには雷を身に纏った虎がいた。どう見ても巨大な虎だ。見た目も色も。
last updateLast Updated : 2025-04-26
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長い旅路⑦

「願いを叶えるだと!?それだけの力を持ちながらまだ力を欲するか!」ギガドラさんが大声を上げると空気が震えた。もう僕は情けなくてもいい。ソフィアさんの真後ろで隠れるように身を屈めた。「世界を破壊するつもりか!?」「違う違う。ボクじゃなくてね、ほら、そこに隠れている彼の願いを叶えるのさ」アレンさんが僕の方を見て指を差した。それと同時にギガドラさんの視線が僕へと向いた。「ひっ」ただこちらを見ただけなのに威圧感が凄すぎて、僕は情けない声が出てしまった。「そこの人間が?願いだと?」「そうさ。元の世界を平和だった時まで戻すのさ」アレンさんの言葉にまたもギガドラさんは視線を動かす。「元の世界だと?どういう意味だ」「ああ、それはね――」もう何度目かも分からない説明をアレンさんがすると、ギガドラさんはほぅと唸り一歩、また一歩と近付いてきた。まだ結界が張られているお陰で僕のすぐそばまでは来なかったが、間近に来ると顔が大きく厳つかった。眼つきも恐ろしく、今にも食われそうなほどに殺意を感じられる。「貴様……別世界から来た人間か」「は、はい……」「なかなか面白い。世界樹に願うのは元の世界の平和ときたか。くくく、己ではなく他者の為に願いを使うというのか」「はい。僕は……二度とあんな悲劇を生みたくありません。だから……」「アレンよ、なかなか面白い人間を連れてきたものだ」僕の答えが気に入ったのかギガドラさんは大口を開けて笑う。それだけでも普通に怖い。「時折別世界の人間が紛れ込む事はあるが、自分の意志でこっちの世界に来ようとは……面白いぞ人間。名はなんという」「城ケ崎彼方です」「カナタか。世界樹で願いを叶えるつもりなら、神族の統括であるアヤツに会わねばならん。その時に我が必要になれば呼ぶといい」
last updateLast Updated : 2025-04-27
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