朝起きて先輩と登校し、部活が終わったらそのまま一緒に帰宅。家では軽く練習をしてからご飯を作り、また練習。操作キャラクターやマップ、他のプレーヤーについて勉強する時間も作り、ランニングや筋トレなどのフィジカルのトレーニングも一緒にこなした。そんな生活が1週間ほど続き……フレンドリーファイアが7回に1回になったタイミングで、俺たちは部活に復帰した。同じチームの3人が、ゲームの合間に手を振って迎えてくれる。「ふたりとも、おかえり~」「意外と早かったな」「もっとかかると思ってたわ。もう同士討ちごっこは終わり?」「からかうなよ。だいぶ減った」「お前ら、だいぶ話題になってたぞー?」萩原先輩の言葉に、先輩は「なんで?」と不機嫌そうに聞き返す。「新葉高校一の美形と、話題のイケメン新入生が一緒に帰ってるってさ」俺と先輩はその言葉に顔を見合わせた。先輩はきょとんとした顔で首をかしげている。「……俺の立ち位置って、そんなんだっけ?」「うわ、無自覚こわっ」「小神野が顔のわりにそこまで声をかけられないのは、その性格と態度のおかげだよ。俺のクラスにだって声かけたいって女子、たくさんいるよ」「男でもいるけどな」その一言で、先輩の顔が赤くなった。「……そういう話、クソどうでもいい」(あれ……?)先輩って、もしかして……?なんとなく感じた違和感。だが、俺はそれを確かめる術もないまま……久しぶりのゲーミングチェアに座って、ヘッドセットを手に取った。「そんなことより練習するぞ。笹原が先生に頼んで、また練習試合組んでもらったって言ってたからな」「えっ、どことやるんですか?」律先輩がすっとんきょうな声をあげる。「白雲高校。前回の大会の3位な」「まーたそんな強いところと&hel
Terakhir Diperbarui : 2025-08-08 Baca selengkapnya