「それは、見てみないとわからないだろうね」「じゃあ、今すぐ行きましょう!練習は改めて!」もしこの勝負に勝てば、残りの二ヶ月以上、啓太に振り回されなくて済むのだ。「わかりましたよ」優香はスマホをしっかりと手に取った。彼にずるをさせないための人質である。自分が勝つ未来を想像するだけで、自然と気分が舞い上がってきた。一方の啓太は、こんなにもあっさりと優香を自分の家に連れて行けるとは思ってもみなかった。別荘へ向かう道中、優香は自分から話しかけようとはしなかった。啓太が次々と話題を振り、ようやく優香の興味を引く話題に当たると、今度は彼女のおしゃべりが止まらなくなる。しかし、自分がつい夢中になって話していることに気づいた瞬間、ふんとそっぽを向いてピタリと黙り込んでしまうのだ。その様子が可愛らしくて、啓太の胸の奥は、まるで甘い蜜に浸されたようにほんのりと温かく、やわらかく溶けていくようだった。こんなにも純粋で愛おしい感情を抱いたのは、彼の人生で初めてのことだった。別荘の前に到着したところで、優香が急に立ち止まって言い出した。「これまで、どれだけの女の人をここに連れ込んできたか、わかったものじゃないわ。汚いわ。私、絶対に入らない」その言葉を聞いて、啓太は内心ほっと胸を撫で下ろした。以前、そういった関係を持った女性たちと過ごすのは、必ずホテルと決まっていた。自分の家に誰かを連れ込んだことは、本当に一度もないのだ。なぜそうしてきたのかは、自分でもよくわからない。だが、あの女たちには自分のプライベートな空間に足を踏み入れる資格はないと、心のどこかで線を引いていたのかもしれない。自分自身が他人を評価できるような立派な人間ではないにもかかわらず、だ。それでも今日だけは、一点の曇りもなく胸を張って言うことができた。「他の人を連れてきたことなんてないよ。君だけだ」「どういうこと?」「昔は……確かにいろいろあったけど、この家に女性を呼んだことは一度もないんだ」「信じられるわけないじゃない。男の人の言うことなんて」優香はふんと言い捨ててから、ハッと我に返った。「でも、あなたは私の彼氏でも何でもないんだから、誰を連れ込もうが私には関係ないわね。なんで私が気にしなきゃいけないのよ。いいわ、入るわよ!」そうあっさり言われてしまうと、啓
Mehr lesen