Lahat ng Kabanata ng 組長さんと年下彼女~今日から同棲始めます~: Kabanata 141 - Kabanata 150

150 Kabanata

38.選んだつもりはなかった……けれど④

 寮の方は六人部屋での雑魚寝で、プライバシーなんてあってないようなものだったけれど、幼い頃からもっと劣悪な環境で寝起きしていた京介には全然問題なかった。 それよりむしろ、寮母がついていて朝と晩の食事はガッツリ栄養バランスの取れたものを食べさせてもらえる寮生活は快適そのもの。自分としては昼飯の心配だけすればよかったのは本当に有難かった。 昼食にしても若い衆を可愛がってくれる社長や上役のお陰で、結構な割合で美味い飯をおごってもらえたりしたし、働き始めて一年を過ぎた頃には京介はかなりガッチリした男らしい体型になっていた。 将継との交流はお互いの進路が分かたれたあともずっと続いていて、時間を見つけては近況報告をし合っていた。「相良、お前どんどんデカくなるな」 クスクス笑う将継に、京介は「美味いもん沢山食わせてもらって、ぐっすり寝てるからな」とニヤリと笑う。 実際、かつては将継の方が大きかったのに、いつの間にか京介の方が将継の身長を越えていて、ガッツリ筋肉もついて逞しくなっていた。日々外で働くこともあって、元々色素の薄い将継と並ぶとまるで白黒のオセロの駒のようだと思ってしまったくらいだ。「今のお前とやり合ったら、俺、瞬殺される自信がある」 冗談交じりで笑う将継に、「バァーカ」と返しながら、京介は大切な人を守れる力が付けられているんだとしたら、最高だと思った。***「久しぶりね、京介」 現場で働くようになって二年が過ぎた頃、どこでどう聞きつけたのか、京介の元を母親が訪ねてきた。「……今さら何しに来やがった」「まぁ、無愛想ね。お母さん、せっかく京介のこと探して会いに来てあげたのに」 当初の目的はたった一人の肉親である息子への金の無心だったようだが、当然京介は彼女を突っぱねた。 陽だまりへ預けられた時にこの女との親子の縁は切れている。 だがそんな京介に、あろうことかかつて母親だったそいつは、うっとりとした〝女の顔〟で縋りついてき
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38.選んだつもりはなかった……けれど⑤

 今の現場から寮までは徒歩十五分圏内。 余りに遠い時は社用車に乗せて行ってもらうのだが、このぐらいの距離なら歩いた方が気楽だ。(今日の晩飯は何かな……) 目一杯働いてクタクタになった身体も、寮に戻れば風呂が沸いていて、なおかつ美味い飯まで用意されていると思えば足取りが軽くなる。(ん……? なんだありゃ……) さして多くない荷物を片手に歩く京介の目に、大人の男が五人がかりで小学生くらいの女の子を囲んでいるのが目に入った。「お嬢ちゃん、他人様の服を汚したらクリーニング代を払うのが常識ってぇのが分かんねぇかなぁ? 親ぁ、呼べよ、親!」 ガラの悪そうな男の一人がやけに声を張り上げるものだから、聞きたいわけでもないのにその小学生が因縁を吹っ掛けられているのが分かる。「けどっ。そっちが勝手にぶつかってきたんじゃない! 私、悪くないもん!」 普通の子供なら泣いているところだ。だが、キッ! とそんな男らを睨みつけたその女児は、気丈にも怯むことなく彼らへ言い返すのだ。 見上げた根性だとは思うが、ああいう手合いに言い返すのは得策ではない。 案の定、火に油。「生意気なガキだな!」 そんな怒声とともに一番手前の男が手を振り上げる。その仕草にギュッと目をつぶって縮こまった女児の姿に、幼い頃の自分をふと垣間見た京介は、気が付けば男の手を背後からグッと掴んでしまっていた。 年齢からしたら、子供を取り囲んでいる男達より京介の方がだいぶ年若いだろう。 二十代半ばくらいから三十代半ばくらいまでと思われる男らの矛先は、当然のことながら、闖入者たる京介へと向いた。「あー? なんだテメェ!?」 剣呑な声音とともに、男たちが京介をギロリと睨み付ける。「見ての通り、たまたま通りかかっただけだ」「ふざけてんのか! 関係ねぇーならすっこんでろ!」 口々に言って自分を取り囲んできた男達に、京介は思わず吐息を漏らさずにはいられない。「けど……アンタら、どう見てもいい年した大人だろ? 小さな子ども――しかも女の子相手に大人気なさ過ぎ
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38.選んだつもりはなかった……けれど⑥

 あんな高そうなスーツを着た男たちが駆け付けてきたからといって、何の助けになるだろう。 そんな京介の予想に反して、背後に控えていた男の方が、一人でいとも簡単に三人の男たちをノシてしまった。「お兄ちゃん!」 子供の声にぼんやりした視界を向ければ、「なかなか見どころがあるガキじゃねえか」と、年上の方の男から頭にポンと手をのせられる。 その男こそが、葛西組の組長・葛西了道だと知ったのは、京介が葛西組の息が掛かった病院で手当を受けたあとのことだった。*** あれから二日後――。 京介は葛西組の組長・葛西了道の自宅へ招かれていた。 怪我をしていてもどこ吹く風。 社長や同僚らに『何があったんだ!?』と心配されながらもいつも通り淡々と仕事をこなして家路へついた京介に、ここ数日見かけなかった母親が物陰からいきなり現れて、当然のように話しかけてきた。 京介が無視していてもお構いなし。しつこく後ろを付き纏っては「ねぇ京介! ハンサムな顔が台無しじゃない! 一体何があったの!? お母さんに話して!」と金切り声をあげながら、隙あらば京介に触れてこようとする。 そんな女に辟易しつつ、完全無視して足早に歩いていたら、見るからに高級そうな黒塗りセダンが滑り込んできて京介のすぐ横へ止まった。「――?」 キョトンとする京介の目の前、後部シートから降りてきたスーツ姿の男――京介が苦戦した男ら三人をいとも簡単にノシてしまった男――に、「一緒に来ていただけますか?」と恭しく頭を下げられた。「京介!」 ハッキリ言ってクソ女の追従にうんざりしていた。いつもなら付いて行かないところだが、京介はふとあることを思いついて、うなずいた。 そうして連れてこられたのがここ――葛西了道の家――だったのだ。 威風堂々とした日本家屋の中、イグサの香りが心地よい畳の間で、京介の目の前には先日世話になった了道と、その横にちょ
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38.選んだつもりはなかった……けれど⑦

 素人の京介が、五人のうち二人ノシて、三対一というだけでも不利だったのに、不意打ちのように男たちの一人から刃物で切り付けられた。 額をざっくり割られた京介を見て、目でなくて良かったなと了道が言って、確かに……と思ってしまったのを覚えている。 結局なんだかんだで四針ほど縫う羽目にはなったけれど、前髪で隠れる位置だ。どうってことない。 だが、自分のせいで眼前の京介に怪我をさせてしまったと思っている琴音は割り切れないらしい。始終泣きそうな顔で京介の方を見ている。「――で、怪我の具合はどうだ?」 そんな娘を気遣いながら了道が尋ねてきたのだ。「――ああ、何か大袈裟なことになっちまってますが、見た目ほど大したことはありません。すぐ病院へ連れて行って頂きましたし、大丈夫です」 そう答えながらも、まだ口の端や目尻の辺りに鬱血痕が残っているし、なんなら左瞼は腫れたままだから、きっと目の前の少女からは全然大丈夫そうには見えねぇんだろうな……と内心苦笑する。 実際、見た目に反して痛みは大したことなかったし、幼い頃、母親が連れてきた男からなす術なく一方的に暴力を振るわれたときよりよっぽどマシなのだ。(ま、ンなこと言っても詮無い話か)「ごめんなさい……」 とうとう我慢しきれなくなったみたいにポロリと涙をこぼして謝る琴音に、京介は「俺が勝手に巻き込まれに行ったの、忘れたのか? だからそんなに気にする必要はねぇよ」 そう言って、了道の前だというのも忘れて思わず頭を撫でてやらずにはいられなかった。 そのやり取りを無言で見詰めていた了道が、おもむろに口を開いた。「――とはいえ、うちの娘のせいで関係ねぇ堅気さんにそんな怪我ぁさしといて、何も慰謝料無しってぇわけにゃーいかねぇんだよ」 そこまで言って、「――おい、葛城」 そう声を掛けると、障子の向こう側に待機していた人影が動くのが見えた。 そうして今――京介の目の前には札束が十、鎮座ましましている。(嘘だろ……
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39.その名を呼んで①*

 芽生の誕生日兼クリスマスパーティーを数日遅れで祝ったあと。 アルコールが入っていた面々をタクシーに相乗りさせて送り出した芽生と京介である。「静かになっちゃったね……」 皆でワイワイガヤガヤ騒ぎまくった後の静けさは何とも言えない雰囲気で、芽生は今更のように京介と二人きりになったことを意識しまくってしまう。 こんな時、ムードメーカーになってくれる殿様もあちこちで大勢の人たちに媚びを振りまくった結果、疲れてしまったんだろう。ソファの上にヘソ天状態で熟睡していた。 眠っているはずなのに薄っすら開いているように見える目と、半開きの口から覗く鋭い牙と小さな舌が可愛くて、思わず京介と二人で笑ってしまってから、思いのほか顔が近いことに気が付いてドギマギする。「あ、あのっ。きょ……」 京ちゃん、といつも通り。目の前にいる愛しい男のことを呼ぼうとした芽生は、買い物の際に長谷川社長から聞かされた話を思い出して何となく躊躇ってしまった。「ん? どうした?」 そのことを不審に思ったんだろう。京介が怪訝な顔をして芽生の顔を見つめてくる。 芽生は言うべきか言わざるべきか迷って……うまく切り出せなくて結局言葉に詰まった。 代わりに誤魔化すように「お腹いっぱいだね」と腹をさすったら、一瞬だけ何か言いたげな顔をした京介だったけれど、「ああ」と答えてくれて、内心ホッとする。 冷蔵庫には、京介が芽生の誕生日――十二月二十五日――合わせで頼んでくれていたバースデーケーキとは別で頼み直してくれたらしい生クリームケーキの残りが2ピース分入っていた。さすがにこんな満腹状態では、明日以降でないと食べられそうにない。「前食べたのもすっごくすっごく美味しかったけど、今日のケーキもめっちゃ美味しかったね」 みんなでワイワイ言いながら切り分けて、切り方が下手くそで少々ぐしゃっとした雰囲気にはなってしまったけれど、それがまたアットホームな感じがして楽しかったなと思い出した芽生が、ふんわりと口元をほ
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39.その名を呼んで②*

「お前にまで名前を呼ばれんのが怖ぇって思ってたのは、昔の話だ」「……え?」「今は……お前がそんな風に俺の名を呼ぶのを躊躇うのを見る方が辛ぇって分かったわ。――だから……その、上手く処理できるかどうか分かんねぇけど……試しに呼んでみてくんねぇか? ……俺の、名前」 京介の言葉に、芽生は心底驚いて、恐る恐る「……呼んでも、いいの?」と問い掛けていた。 そんな芽生をじっと見下ろすと京介が芽生の左手をそっと握って、薬指に嵌められた指輪を撫でる。「お前は……俺が自分で選んだ、家族にしてぇと思えた唯一の女だ。だから……むしろ呼んでみて欲しい」 京介の、どこか懇願するような眼差しに、芽生はこくんと生唾を飲み込むと、震える声で恐る恐る、「……京介」 と初めて彼の名を呼んだ。 その瞬間、京介が芽生を腕の中へグッと引き寄せて、「おう」と、どこか照れ臭そうな顔をして短く答えるから――。 腕の中の芽生が京介の代わりみたいにポロポロと涙をこぼしてしまう。「私ね、京ちゃんの〝相良京介〟って名前、初めて見たときからかっこいい京ちゃんにぴったりの名前で大好きだって思ってたの。京ちゃんにこれほど似合う名前はないってずっとずっと思ってた! だからね、京介って呼ばせてもらえて……すっごくすっごく嬉しい! 有難う!」 その言葉を聞きながら、京介は礼を言いたいのは俺の方だと思った――。*** 本当は芽生にですら、〝京介〟と呼ばれることに嫌悪感を覚えてしまうのではないかと怖かった京介である。 だが、長谷川と出かけて帰ってきてからこっち、芽生がいつものように自分のことを〝京ちゃん〟とすら呼んでくれないことを寂しく感じていることに気付かされて、ハッとした。(俺は……芽生に名前を呼ばれるのが嫌いじゃねぇって、こと……か?) いや、嫌いじゃないというよりむしろ――。 呼ばれないと考えると足元がぐらつくような危機感すら覚えてしまう。 |母親《ク
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39.その名を呼んで③*

(きょ、京ちゃん、私の髪の毛を押さえつけないよう、気を付けてくれているのかなっ?) スーツのジャケットとベストを脱ぎ捨てて、片手で軽くネクタイを緩めた京介が、芽生の顔横へ両腕をついて見下ろしてくる。そんな京介を見上げながら気持ちを切り替えようと頑張った芽生だったけれど、ふと見た京介の胸元の男らしい色香にトクンッ! と心臓が跳ねて、結局は元の木阿弥。 間接照明とは別。ほんの微かに窓の外から月明りが差し込んで、京介の頬を照らしているのでさえ色っぽく感じさせられてしまう。しかも京介の表情は、今まで芽生が見たことのない〝男の人〟の顔になっていたから、触れられてもいないのに、京介からの熱が伝わってくるようだった。 そんな京介を見ていたら、再度今から起こることをやたらと意識してしまった芽生である。(やーん。どうしよう! ほっぺたが熱いーっ) 自分からは見えないけれど、恐らく頬も上気してしまっている。 なんとなくの知識。 元職場の同僚や友人などから色々聞かされて、経験はないのに知識だけは豊富になってしまっている耳年増な自分のことを今日ほど呪いたくなったことはない。 今から京介が自分をどうするのか考えると期待とともに、不安が押し寄せてくる。(初めての時は痛いって聞いた……!) 今更のように自分がそういうことをしたことがないことにハッとして……カムカムの休憩所で自分より年若いバイトの女の子たちが、彼氏との初体験後に『とにかく痛かった!』だの『私、痛すぎて泣いて最後まで出来なかった!』だの言っていたのを思い出してしまった。 つい雰囲気にほだされて、京介からの誘いに頷いてしまった芽生だったけれど、にわかに落ち着かない気分になってくる。 それで京介が「芽生……」と熱っぽく囁いて、芽生の頬へ触れて来た時、思わずビクッと縮こまってしまったのだ。*** 最初、京介は芽生が慣れ親しんだ彼女の寝室へ向かう方がいいだろうか? と考えた。 だが、芽生が〝こういうこと〟をしたことがないと言っていたのを思い出して、行き先を自室へと変更する。 芽生
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39.その名を呼んで④*

 下腹部は芽生を求めて反応し始めているけれど、それを悟られないよう気を付けながら、「……今なら、まだやめられる」 掠れるような声でそう芽生につぶやいたら、芽生が瞳を見開いた。「……やめないで」 ふるふると首を横に振りながら、震える声で意思表示をした芽生が、まっすぐ京介を見上げてくる。 それを聞いた瞬間、京介の心の奥底で何かがほどけた。「……このまま進める覚悟、できてるって思っていいんだな?」 低く囁くように尋ねると、芽生がこくんと頷いた。 京介はそっと芽生の頬に手を添えると、指先でその熱を確かめるように撫でた。芽生の身体が戸惑いにびくりと震えるけれど、その反応すら愛おしくて、どうしようもない。「……なるべくお前がしんどくねぇよう優しくする」 京介の言葉に芽生がこくん……と恥ずかし気に首肯するから……京介は吸い寄せられるように芽生との距離を削ると、彼女の小さな唇へ自らの唇を重ねた――。*** 京介の唇が離れた瞬間、芽生の頬がふわりと熱を持つ。紅に染まった芽生の唇から、ふぁっと小さく吐息が漏れた。 京介はそっと芽生の髪を撫でながら、そのまま耳元に口を寄せる。「……怖いか?」 京介からの自分を気遣う言葉に、芽生は一瞬だけ目を伏せた。けれどすぐに小さく息を吸って、震えながらも京介をじっと見上げて告げるのだ。「……ちょっとだけ。でも……相手が京ちゃんって分かってるから、大丈夫」 その言葉だけで、京介は芽生から全てを許されている気がして……もう一度芽生を愛しくて堪らないという熱のこもった目で見つめる。「なぁ芽生。これからは俺のこと京介って呼んでくれねぇか?」 京介の真摯な眼差しに、芽生は彼の頬へそっと手を伸ばすと、恐る恐る「……京介」と愛しい男の名を呼んだ。 その声に誘われるように京介の顔がもう一度芽生の方へ近付いてきて、そっと唇が重ねられる。 先のキスは唇が触れ合うだけのフレンチ・キスだったけれど、今回のは芽生のゆるりと|解
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39.その名を呼んで⑤*

 京介は巨乳フェチだと、千崎の言葉から何となく分かっていた芽生だったけれど、京介は芽生が想像していたよりずっとずっと胸が好きみたいで……。執拗に撫で回され、吸い上げられ……愛され尽くした芽生の胸は全体がほんのりと薄紅に色付いて熱を持っていた。 好きな男から胸に触れられるのが、こんなに気持ちいいだなんて知らなかった芽生は、熱に潤んだ瞳でただただ快感に悶えることしか出来なかった。 時間をかけて可愛がられキュッと立ち上がった乳首は、今や京介の吐息にさらされただけで期待にフルフル震えてしまう始末。そこを京介の温かな口中へ咥えられた日には、触れられてもいないのに下腹部がキュンと疼いて下着がじんわり濡れてしまうのを感じた。(なにこれ、なにこれ、なにこれっ) 未知の感覚の連続に、芽生は頭が混乱してしまう。 ただひとつ分かっているのは、今、とっても恥ずかしい状況にあるということだけ。芽生はその気持ちを逃がしたいみたいに、無意識にギュッとシーツを握りしめていた。 京介は白くなるぐらいギュッと力を込めてしまっていた芽生の手をそっと包み込むと、「そんなに固くならなくても大丈夫だ、芽生。ちゃんと……お前のペースに合わせる……」 そう言って笑ってくれる。 けれど芽生はそんな京介の下腹部がガチガチに固くなっていることにちゃんと気付いていた。 京介の言葉に、芽生はほんの少しだけ呼吸を緩めると、シーツから離した手を京介の頬へそっと伸ばした。 そのまま指先を滑らせて京介の唇にやんわり触れると、「私、お腹の奥がムズムズしてる、の……」と暗に自分も彼を求めているのだと示唆してみた。 慣れた女性ならもっと上手で直接的な誘い方が出来たのかも知れないけれど、初心者の芽生にはそれが精いっぱいの誘い文句だった。 芽生の言葉に京介が唾を飲み込んだんだろう。喉仏が上下するのが見えて、それがたまらなく色っぽいなと感じて、芽生はドキドキしてしまう。「芽生……」 京介が芽生の肌に触れる指先はとても優しくて、気遣うように温かかった。いつもは頼りがいのある〝京介〟なの
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39.その名を呼んで⑥*

 芽生は京介の身体から感じる体温、少し汗ばんだ肌の匂いを感じながら、いつか京介がこういう怖い世界から足を洗ってくれたらいいなと願わずにはいられなかった。 京介の優しい愛撫に、そんな雑多なことを全て追いやられて……芽生の意識がじゅわりと快楽に蕩け始める。 だが、京介の手がゆっくりと太ももを撫で、身体の奥へと指先が伸ばされた瞬間、芽生は思わず身体を強張らせてしまった。「芽生、お前に触れてるのは誰だ?」 耳元で囁かれたその声に、芽生は「京ちゃん……」と小声で答える。「ああ、そうだ……俺だ」 だから大丈夫だと言外に含めて、京介が続ける。「芽生、お前にだけは俺、京介って呼ばれてぇんだけど?」 まるでそうされることで自分の名が〝相良京介〟なのだと確認したいみたいにも取れる京介の口ぶりに、そう言えばそうお願いされていたんだった。そう思いながら芽生が「京介……」とつぶやいたと同時、芽生の下腹部の敏感な突起に、京介の指先が触れた。「やっ……」 思わず声を上げてギュッと身体を縮こまらせた芽生に、「芽生。力、抜こう。――な?」 京介が空いた方の手で芽生の頭を優しく撫でてくれるから、芽生は懸命にリラックスしようと藻掻いた。 でも、今から訪れるであろうことを考えてしまうと、どうしても上手く力が抜けなくて……涙目で京介を見上げる。 京介はそんな芽生に優しく口づけを落とすと、キスに集中してふっと芽生の身体から力が抜けた瞬間を見計らったように芽生自身が吐き出したぬめりを指先に纏わせて亀裂に沿って指を前後させた。 くすぐったいような、でも妙に落ち着かない感覚に見舞われた芽生が、身体をもじもじと揺らせるのをじっと観察しながら、京介が手指の動きに強弱を加える。 京介の指は、ゆっくりと準備を整えるように優しく、何度も何度も芽生の秘所を撫でて……やがてタイミングを見計らったように固く閉ざされた隘路につぷっと指を入れてきた。「んっ……!」 突如襲ってきた一際強い違和感に、芽生が呼吸を浅くして眉根を寄せる。 痛みはほとんどないのに、頭の奥底に浸透した
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