「お館様」 ルビンスが真剣な顔つきで僕を見る。「なにか心配事でも?」「それはたくさんあるのですが……」 そんなにあるの?「仮に、この村が仲間になるのを拒絶した場合、どうなさるおつもりですか?」「どういう意味で言っている?」「この旅の計画ではこの村ともう一つ、二つの村を勢力下に収めると言うのが目論見です」「そうだったね」「この村が拒否した場合、出口を塞がれる形になってしまいもう一つの村どころではなくなります」「そだね」「そうだねではありません。どうなさるおつもりですか?」 そう繋がるのね。「そうだねぇ……武力制圧?」「そ、それではズラカルト男爵と変わらないではありませんか」 あれ? 案外青い?「もちろん、説得など武力行使をしない努力はするけど、最後は武力がモノを言うでしょ」「…………」「そうならないように、しっかり交渉しないとね」「……そうですね」「あー、ところで寝る訳だけど……やっぱり三人一部屋なのか?」「そうですね」 うむ、オギンの声が硬い。「念の為、交代で見張りましょう」「お、おぅ……」「オギン、なぜ見張りをしなければいけない?」「ルビンス様の心配事には提案に対する村の拒絶はあっても、寝込みを襲われることはないんですか?」 ね、寝込みを襲う……。「な、なるほど、言われてみれば可能性はあるな」「本来ならば三交代がいいんですけどね、お館様にさせる訳にはいきません」「え? いいよ。僕もやるよ」「…………」 なに? その嫌そうな顔。「確かにお館様にさせることではないな。お館様、ここはワタシたち二人でつとめさせていただきます」「そ、そう?」 なんかモヤモヤするけど仕方ないよな。「では、お館様。おやすみ
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