話し合いが終わって移動した寝室は小さいながらも立派な個室。 ここは代官屋敷ということもあって、大小合わせて七つの客室を用意している。 個室が二つ、二人部屋が二つ、四人部屋が三つだ。 もう一つの個室は亡国のお姫様ということでサラにあてがわれている。 歯磨きなどをすませてそろそろ寝ようかとドアの鍵を閉めにいくと、ドアをノックする音がした。 無警戒にドアを開けると、そこには思い詰めた表情のサラが寝巻き姿で立っている。「…………」「……あー、どうぞ」 いろいろ考えられるシチュエーションな訳だけど、とりあえず廊下に立たせておくのだけはダメだろうと部屋に招き入れる。 サラは無言で部屋に入ってきたけれど、なにも言わずに立ち尽くしている。 …………。 さて、(どうしたものかしらね?) うるさいよ、リリム。「とりあえず座りましょうか」 と、促してまだぬるいポットのお湯でルダー特製ハーブティーをいれる。 気分が落ち着く香りがするやつだ。 神経がたかぶって眠れないときに飲む用に用意されている。 ぬるいお湯でもそれなりに香りも出てるし、まぁいいだろう。 イスに腰掛けてうつむいているサラの前にティーカップを置く。 皿付きとは洒落ている。 まぁ、色もデザインも洗練されてはいないけど。「ありがとうございます」 テーブルから手に取り一口、ホッと一息ついたのを確かめてから声をかける。「眠れませんか?」 と。 まずは相手の意図を探らなきゃいけないからね。 いくつかの予想はたつけど、それを単刀直入に突きつけるのは不躾だし心証を悪くする。 これは一種の戦いだ。 僕はこの勝負にも勝たなきゃいけない。「……はい」 うん、それじゃ話が続かないよ。 こっちから呼び水出さなきゃダメだと思って声をかけたのに。 僕はテーブルを挟
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