応募を済ませてから三日後。 佳苗は朝から落ち着かなかった。 理由は分かっている。 メールだ。 応募した会社からの連絡が来るかもしれない。 そう思うだけで。 何度もスマホを確認してしまう。「気になるなら見ればいいだろ」 コーヒーを飲みながら雄吾が言った。 佳苗は苦笑する。「見てるんです」「じゃあ待て」 正論だった。 佳苗は反論できない。 その時。 スマホが震えた。 二人とも視線を向ける。 佳苗の心臓が跳ねた。 画面を見る。 メール。 応募先の会社だった。「えっ」 思わず声が出る。 佳苗は慌ててメールを開いた。 数秒。 画面を見つめる。 そして。「面接です」 顔を上げた。「面接の日程調整だそうです」 雄吾は小さく頷く。「そうか」 いつも通りの反応。 だが。 佳苗にはそれで十分だった。 不採用ではなかった。 まずはそこが嬉しい。「どうしよう」 思わず呟く。「何がだ」「面接です」「そうだな」「緊張します」 すると。 雄吾は少しだけ考えた。 そして。「落ち着け」 と言った。「それができたら苦労しません」 佳苗は即座に返す。 雄吾は珍しく少しだけ笑った。 その日の夜。 佳苗は面接の練習をしていた。 志望動機。 自己紹介。 職歴。 ノートへ書き出してみる。 だが。
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