Alle Kapitel von 「君は俺の花だ」妹に婚約者を奪われた私を、冷徹華道家が溺愛して離してくれません: Kapitel 31 – Kapitel 40

107 Kapitel

第31話 朝の庭

 神宮寺家のダイニングには、今日も穏やかで賑やかな朝の空気が流れていた。「澪さま、こちらもどうぞ」 ひまわりが張り切って小鉢を差し出してくる。「ありがとう」 澪が受け取ると、ひまわりは嬉しそうに笑った。「今、『ありがとう』いただきました!」「そ、そんなに喜ぶこと……?」「澪さまからの『ありがとう』は、格別ですからね!」 よく分からない理屈だった。けれど、その様子に思わず笑ってしまう。「ひまわり」 佐伯が静かに名前を呼ぶ。「朝から騒がしいですよ」「すみません!」 返事だけは今日も変わらず元気だった。     ◇ 朝食を終えたあと、澪は庭を散歩していた。 神宮寺家の庭は何度見ても広い。そして、季節の花々が丁寧に手入れされている。「綺麗……」 思わず足を止めた。白い桔梗が風に揺れている。 花屋で働いていても、こんな見事な庭を毎日見る機会はなかなかない。「気に入ったか」 すっかり聞き慣れてしまった低い声が聞こえ、振り返る。「あ……」 綾人の姿を見て、なぜか少しだけ胸が跳ねる。「綾人さん、お仕事は?」「昼からだ」 綾人は澪の隣へ並んだ。自然な距離だった。「この庭は、庭師が手入れしている」 そう言いながら綾人は桔梗へ視線を向ける。澪もその視線を追って、桔梗に意識を戻した。「とても綺麗です」「ああ」 短い返事。けれど、それがどこか満足そうなトーンなのも、聞き分けられるようになっていた。     ◇「そういえば……」 綾人が思い出したように口を開く。「今度、展示会がある」「展示会?」「
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第32話 神宮寺家の相談室

 夕食前、澪は自室でスマートフォンを見つめていた。 画面には短いメッセージが表示されている。『会いたいな』 美羽から届いた言葉。 たったそれだけなのに、胸の奥がざわついた。 会うべきなのだろうか。 それとも――。「……どうしよう」 小さく呟く。ぐるぐると胃が痛むだけで、その答えは出なかった。     ◇ その日の夕食。 いつも通り賑やかな神宮寺家の食卓だったが、澪はどこか上の空だった。「澪さま」 ひまわりが不思議そうに首を傾げる。「……え?」「元気ないです」「え?」「今夜の『ありがとう』が二割ほど元気ありません」「そんなの分かるの!?」 思わず声が裏返った。 ひまわりは真剣な顔で頷く。「分かります」「分かるんだ……」 澪が呆然としていると、向かい側にいた芹香が静かに口を開いた。「私も少し気になっていました」 佐伯もゆっくり頷く。「何かございましたか?」 優しい問い掛けだった。責めるような響きは一切ない。ただ心配してくれている。 そのことが分かってしまって、澪は少しだけ困ったように笑った。「……実は、」 この人たちになら話しても良いと思った。膝の上に置いた手が震えるのを隠すように、きゅっと指を握り込んだ。     ◇ 夕食後、澪の部屋には佐伯、ひまわり、芹香、桜が集まっていた。 なぜかお茶とお菓子まで用意されている。「相談会ですね!」 ひまわりが元気よく言った。「そんな大げさな……」 相談したいと言ったのは自分だけれど、と澪は苦笑いを浮かべる。「大げさではありません」 佐伯が即座に否定する。「澪さまのお悩みは、私どもに
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第33話 会わなくていい

 澪は昨夜のメッセージを思い出しながら朝食を取っていた。 神宮寺家の食卓は今日も変わらず、ひまわりが元気に話し、芹香がそれに静かにツッコミを入れ、桜は小さく笑い、佐伯が見守っている。 とても温かい。自然と自分も笑顔になれる。けれど、そんな温かな空気の中にいても、澪の胸の奥には小さな重りが残っていた。     ◇ 朝食を済ませ、出勤時間までの僅かな時間ではあるが、庭に出てみた。庭の美しい植物を見ていたら、少しは心が晴れるのではと思ったから。小さく胸のつっかえを取るように息を吐き出すと、不意に後ろから声をかけられ、澪は振り返った。「浮かない顔だな」。 これから仕事があるのだろうか。黒いスーツに身を包んだ綾人がいた。「そんな顔してましたか?」 いつもの調子を装って、笑顔を作る。「ああ」 けれど、綾人は全てを見抜いているかのようにすぐに頷いた。 澪は少し困ったように笑う。「隠していたつもりだったんですけど」「全く隠せていない」 綾人は容赦がなかった。けれど、その声音は不思議と優しい。 二人は庭の東側へ移動した。 初夏の風が程よく涼しくて、心地良い。余計なことばかりを考えている頭を冷ましてくれるようだ。 しばらく沈黙が続いたあと、澪がぽつりと口を開く。「……妹から連絡が来たんです」 綾人は何も言わない。ただ続きを待っていた。「『会いたい』って」 澪は、自然と自分の指先を握った。「私、会いたくないんです」 言葉にした瞬間、胸が少し痛んだ。「佐伯さんたちは、それで良いって言ってくれたんですが……。でも……」 澪は俯く。「家族なのに、そんなこと思うなんてやっぱり駄目なんじゃないかって」 自分でも分かるほど、その声は情けない。 美羽にも拓真
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第34話 華道展

 華道展当日の朝。神宮寺家は朝から少しだけ慌ただしかった。「澪さま、こちらのお洋服はいかがでしょう!」 ひまわりが両手いっぱいに服を抱えている。「こっちも素敵ですよ」 芹香も参加していた。淡い色のセットアップを澪の体に当てる。「わ、私は……こちらが……」 桜がおずおずと真っ白なワンピースを差し出す。「み、みなさん落ち着いてください」 澪は苦笑した。昨晩、明日の予定を聞かれ、華道展へ行くと答えただけなのに、なぜこんな大騒ぎになっているのだろう。「落ち着いてなどいられません。これは重大イベントですよ、澪さま」 たくさんの洋服を抱えて部屋へ戻って来た佐伯が真顔で続けた。「綾人さまと一緒に行く華道展なのですから」     ◇ 結局、淡いクリーム色のAラインのワンピースに決まった。 大きな柄はないが、裾のほうに同じクリーム色の光沢ある花の刺繍が施されている。派手すぎず上品なデザインだ。「よく似合う」 玄関で待っていた綾人が、澪を見るなりそう言った。「あ、ありがとうございます」 澪が少し照れながら答えると、見送りのために傍で控えていた使用人たちがなぜか満足そうに頷いていた。 澪はその様子に眉を下げながらも、嬉しそうに笑った。     ◇ 会場へ到着すると、そこには既に大勢の人が集まっていた。「すごい……」 思わず声が漏れる。華道展というから、もっと静かなものを想像していた。 けれど実際は違う。会場の入口にはたくさんの取材スタッフとテレビカメラ。 雑誌の取材記者らしき人たち。それから、華やかな着物姿の来場者たち。想像以上の規模だった。「神宮寺先生!」 不意に声が飛ぶ。振り返ると、関係者らしい名札を首から下げた男性が慌てて駆け寄ってきた。「お待ちしており
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第35話 待花

「それは俺の作品だ」 綾人の言葉に、澪はゆっくりと目を見開いた。「綾人さんの……」 改めて作品へ視線を向ける。白い桔梗。 白百合。 白い胡蝶蘭。 色とりどりの花で作り上げられた作品ではない。静かで、凛とした強さと美しさを感じる。様々な白が重なり合いながらも、ひとつの世界を作り上げていた。「すごいですね……」 思わず呟く。 胸の奥がじんわりと温かくなる。 やっぱり、懐かしい。初めて見るはずなのに、どうしてだろう。 ずっと昔から知っているものを見つけたような気持ちになる。 この香りを知っている。 アンジェリケでも扱っている花なのだから、当たり前だ。でも、違う。そうじゃない。私はこの花の、この作品の香りを、知っている。 「気に入ったか」 隣に立つ綾人の声に、澪はハッと意識を引き戻された。「はい、とても」 澪は慌てて、けれど迷わず頷いた。「……すごく好きです」 嘘偽りない。忖度もない感想だった。 その言葉に綾人は、いつものように「そうか」とも言わなかった。 ただ静かに澪を見て、それから作品へと視線を動かした。     ◇「この作品にはタイトルがあるんですか?」 作品プレートを探して、澪は視線を彷徨わせながら尋ねる。 綾人は小さく頷いた。「ああ」 そして短く答える。「――待花」「待花……」 澪は小さく復唱した。禅の言葉で『花知鳥待花――鳥は花を知り 花は鳥を待つ』というものがあるが、そこから取ったのだろうか。 花は、鳥が蜜を吸いに来ることで受粉し、実を結んで命を受け継ぐことを知っている。鳥もまた、花の蜜を糧にして生きているから、
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第36話 見ぃつけた

 澪は綾人と共にゆっくりと展示を見て回っている。 先ほど見た『待花』の余韻がまだ胸の奥に残っていた。 白い花。 懐かしい香り。 そして……。――ずっと待っていた。 綾人の言葉。考えれば考えるほど不思議な気持ちになる。切ないような、胸の奥がちくりと痛いような。「澪、ぶつかる」 不意に腕を引かれ、澪は意識を戻した。すれ違う人にぶつかりそうになっていたと気付き、「ありがとうございます」と慌てて綾人に頭を下げる。 今は華道展に集中しようと、澪は息を深く吐き出して思考を切り替えた。     ◇ 一方その頃、美羽は会場内をゆっくり歩いていた。「へぇ……」 思っていたよりずっと大きい展示場だ。 そして華やか。花の甘い香りが鼻腔をくすぐる。 華道展なんて地味なものだと思っていた。けれど実際に足を踏み入れてみると、全然違うのだと気付く。 テレビ局や雑誌の取材。 著名人らしき来場者。 高級そうな着物。 上品な会話。 漂う空気そのものに、『高級』という言葉がついて回っているようだ。 すれ違う人たちから、『神宮寺綾人』という名前が何度も聞こえてきた。たったそれだけで、綾人の凄さを知る。「ふぅん……神宮寺綾人って本当にすごい人なんだ」 調べて知っていたつもりだった。けれど実際に目の当たりにすると想像以上だった。 拓真とは比べものにならない。 白石家とも比べものにならない。 この世界の中心にいる人間なのだと改めて理解する。 そして、美羽はようやく見つけた。「あ、いた」 少し離れた場所。人混みの向こう。見慣れた後ろ姿。見たことのないワンピースを身に纏っているけれど、あの華奢な背中を見間違うことなんてない。「うん、お姉ちゃんだ」
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第37話 あの目が欲しい

「お姉ちゃぁん!」明るい声が会場に響いた。澪の肩がびくりと震える。 聞き間違えるはずがない。この声は――。「美羽……」 振り返った先で、美羽が嬉しそうに駆け寄って来る。 ふわりと巻かれた髪。 可愛らしいピンク色のワンピース。 誰が見ても守ってあげたくなるような笑顔。けれど澪の胸は冷たく強張った。「お姉ちゃん、会いたかったぁ」 美羽はそのまま澪へ抱きついた。「っ……」 澪は反射的に体を固くする。 けれど周囲の視線が集まっていることに気付いてしまった。展示会という静かな空間だからこそ、美羽の可愛らしい声と仕草は目立つ。「よかったぁ……」 澪の首元に顔を埋めたまま、美羽は涙ぐんだ声を出した。「お姉ちゃん、連絡してもぜーんぜん返事くれないんだもん。美羽、すごく心配したんだよ?」 周囲の声が澪の耳に入ってくる。「妹さんかしら」「喧嘩でもしていたのかしら」 ひそひそと声が聞こえてくる。澪は唇を噛んだ。 違う、そうじゃない。美羽は――……。 けれど、ここで美羽を突き放す勇気も澪にはなかった。なんと言葉を返していいのかすら分からない。「お姉ちゃん、元気そうでよかったぁ」 美羽は澪の首元に抱いたまま言う。 その仕草は昔と同じだった。周囲から見れば微笑ましい姉妹に見えているのだろう。 けれど澪だけは知っている。その腕の力が思ったより強いことを。逃がさないように掴んでいることを。心配だと言いながら、その唇がいやに綺麗に弧を描いていることを。「美羽……他の人の迷惑になるから……」 やっとそれだけを絞り出す。「どうしてここにいるの? 美羽」「だって会いたかったんだもん。神宮寺さんと一緒にいるって聞いたから、もしかしたら、今日はここに来てるのかなぁって」 美羽は当たり前のように言った。
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第38話 君は君だ

 綾人に手を引かれ、美羽から離れたあとも澪の心はしばらくざわついていた。「澪」 顔を上げると、少し前を歩く綾人が澪のことを軽く振り返って見ていた。「……すみません」 思わず謝ってしまう。 華道展なのに。綾人の大切な場所なのに。美羽が突然現れたことで動揺してしまったせいで、空気を乱してしまった気がした。 ホールから連れ出され、会場の喧騒が少しずつ遠くなっていく。 私を同行させたとはいえ、綾人は仕事で来ているはずだ。それなのに……気を遣わせてしまった。情けない。「なぜ謝る」「だって……」 言葉が続かない。そんな澪を見て、綾人は小さく息を吐いた。 けれど、綾人はそれ以上なにも言わず、また澪の手を引いて歩きだした。     ◇案内されたのは関係者用の休憩室だった。 会場の喧騒が嘘のように静かだ。綾人に促され、ソファへ腰を下ろす。目の前に紙コップが差し出された。 澪はそれを両手で受け取った。「温かい」 澪が呟く。ほっと息が漏れた。たったそれだけのことなのに、肩の力が抜けたような気がする。「紅茶だ。ゆっくり飲め。熱いから」 気遣いの言葉とともに、綾人も向かいへ腰掛けた。 それきり、会話はなくなった。沈黙が部屋の中を満たしていく。けれど、その静けさが不思議と心地良かった。 無理に何かを聞いてこない。 無理に励まそうともしない。 ただ傍にいてくれる。それだけが、今の澪にはとてもありがたかった。     ◇「……ごめんなさい」 紙コップの紅茶を半分ほど飲んだころ。ぽつりと澪が呟く。「私、やっぱり駄目ですね」 ゆらゆらとコップの中で揺れる紅茶の表面を見つめる。「本当は…&h
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第39話 この懐かしさはなに……?

 紅茶を飲み終わり、少し息を吐いてから休憩室を出る。そのころには澪の表情はだいぶ落ち着いていた。「すみません」 歩きながら澪が小さく呟いて頭を下げると、綾人が横目で見て、小さく溜息を吐いた。「また謝るのか。謝る必要はないって言っただろう」「じゃあ……ありがとうございます」「ああ。それでいい」 綾人は軽く頷いてから、ふっとその口元を緩ませた。綾人のその顔を見て、澪の表情を柔らかくほぐれる。足の長い綾人の歩幅に合わせるように、澪は少しだけ綾人のほうへ駆け寄った。     ◇ 展示エリアへ戻る。開場から数時間経っているというのに、相変わらず多くの人で賑わっていた。 けれど、初めここに来たときの緊張や、美羽が現れたときの居心地の悪さは不思議と薄れている。――綾人が隣にいるからだろうか。 そう思った瞬間、澪はハッとひとり勝手に焦る。どうして、綾人が隣にいるからなんて考えが浮かんだのだろう。自分で自分の考えに驚いた。「どうした」 ひとり、あわあわとしている澪に気付いた綾人が首を傾げる。「い、いえっ! なんでもありませんっ」 澪は慌てて首を横にぶんぶんと振った。綾人は怪訝そうな顔をしたが、それ以上は何も聞いてこなかった。 勝手に浮かんだ考えの余韻が残りながらも、澪はひとつひとつ、また作品を見て歩く。そしてまた、一つの作品の前で澪は深く息を呑んだ。 小さくて白い花。 そして、淡い緑。 優しい色合い。 この作品を、待花と同じく決して派手ではない。けれど目を奪われる。「この花……」 澪はそっと呟く。胸の奥が小さく揺れた。 懐かしい。 まただ。綾人の待花を見たときにも感じた感覚。 初めて見るはずなのに知っている気がする。 どこかで見たことがある気がする。 指先が無意識に胸元のお守りへ伸び
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第40話 昔からずっと。

「……なにか、思い出してるんじゃないか?」 綾人の静かな声に、澪の瞳は大きく揺れた。胸元のお守りに触れる綾人の手を見つめて、澪は小さく息を呑む。「思い出している……というか……」 うまく説明できない。頭の中に浮かぶものはある。けれど、それが何なのか分からないのだ。自分の記憶の中にあるものが浮かんでいるのかどうかも分からない。「白い花とか……」 ぽつりと呟く。「小さい子どもの手とか」 自分でも不思議だった。「誰かの笑い声とか……そういうものが浮かぶんです」 綾人は何も言わない。ただ静かに澪の言葉を待っていた。「でも、それが誰なのか、そもそも私の記憶なのかも……」 澪は苦笑する。「浮かんだその場所がどこなのかも、いつなのかも分からないんです」 まるで夢の欠片みたいだ。掴めそうで掴めない。鮮明に思い浮かべたいのに、そうしようとすればするほど遠ざかっていく。「変ですよね」 澪が眉を下げて笑って言ったその言葉を、「変じゃない」 綾人は即座に遮った。澪は目を瞬く。「……無理に考えなくていい」 綾人は、澪のお守りを指先で少しだけ撫でると、そのまま手を離した。そして作品へと視線を向ける。「いつか、ちゃんと分かるときがくる」 その声はどこまでも穏やかだった。 焦らせることも、急かすことも、答えを求めることもない。 ただ、そこにある、今だけに向けられたその優しさが胸に沁みた。「……はい」 澪も小さく頷いて、そっと作品へと視線を動かした。白い花が、ただ凛と佇んでいる。     ◇ その後も展示を見て回り、気付けば閉場の時間が近付いていた。
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