「これまでにわかったことを考えてみると……ネックレスと指輪は、なくしたほうがいいような気がするんだ」「なくす……とは?」「京極家由来のダイヤをアクセサリーから外して、元の姿に戻してやる」大雨に見舞われ、やむなく外泊した日から数日が過ぎた休日、京極は凪と2人、リビングで話している。……新田を招き入れてからというもの、こういう時間がなかなかな取れない。この日も、凪が休みだと知って、急遽予定を調整した京極だった。「いいんですか?」「……なにが?」「真美さんとの、思い出の品なのではないかと思って」目を伏せた凪を見て思う。ホテルに泊まったあの日から、凪の様子がどこかおかしい。笑顔が減ったように感じるし、以前より距離を取られている気もする。「大事にしていた時期もあった。……だが、もう過去のことだ。今さら思い出の品として残しておくつもりはない」凪のために……ネックレスの真相と母親の足跡を辿り、彼女の自由と安全を取り戻す。それができたら、その時は真実を明かそうと思い始めていた京極。愛しく思い、ずっとそばに置きたいと思っていること、そしてホテルでは、ほとんど眠れずに凪のそばにいたこと。……カッコいいことを言って彼女を遠ざけておきながら、結局、離れられなかった。ベッドの脇に椅子を引き寄せ、眠る凪の寝顔を眺めているうちに夜が明けたのだ。だから知っている。あの可愛い寝言を……「これまでにわかったことを整理してみると、問題はネックレスというより、京極家のダイヤだと思う」岳に最後に会ったとき、ネックレスというよりダイヤのことを気にしていた。……そういえば裕貴も、2つ戻ったことを喜んでいたな。「真壁や岳がこだわったのも、ネックレスというよりダイヤだと思ったほうがしっくりくる」凪はまっすぐこちらを見て真剣に話を聞いていた。「つまみっ子倶楽部に真美が在籍していたのなら、何らかの理由でお母さんがネックレスを手にした。それを、亡くなる直前君に託した」「やはり、そうなんですかね」「そう考えるのが自然だ。つまり、君のお母さんも君も、京極家のダイヤに振り回された。……迷惑をかけたと思っている。俺が受け継いだダイヤの管理が甘かったせいで、申し訳なかった」京極はその場で少し頭を下げ、もう一度目の前の凪を見つめた。「ダイヤを取り外して、俺が別の場所で保管する。ネ
Zuletzt aktualisiert : 2026-10-15 Mehr lesen