服装や傷の描写では実用的な工夫を重視してきた。例えば、生地の摩耗を自然に見せるために縫い目の乱れや色ムラを入れると、過去の時間が背負われている印象になる。ポーズはあくまで自然に、しかし身体の重心を低く取ること。これはゲームのキャラクターデザインで見かける'The Last of Us'のような生々しい孤独の表現にも応用できるテクニックだ。
『名探偵コナン』のファンフィクションで、新一が蘭を救うプロットは確かに胸を締め付けられるほど緊迫感があるよね。特にAO3で見つけた『Shadows of the Past』は、組織の暗い施設から蘭を救い出すシーンが圧巻で、新一の焦燥感と蘭への想いが交互に描かれている。彼の頭脳戦と身体的な限界との戦いが交錯し、蘭の無事を願う気持ちが細かい描写で伝わってくる。
この作品のすごいところは、アクションシーンだけでなく、二人の過去の思い出がフラッシュバックで挿入され、現在の危機と重なる構成だ。新一が蘭の声を聞くたびに奮起する様子や、蘭自身も諦めずに脱出を試みる描写は、単なるヒロイン救出を超えた深みがある。最後の再会シーンでの「俺が必ず守る」という台詞は、何度読んでも鳥肌が立つよ。