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SDカード

ผู้เขียน: 雫石しま
last update ปรับปรุงล่าสุด: 2025-07-07 10:09:58

 湊 は竹村誠一のアドバイスに従い賢治の行動を把握する事に着手した。

「これは違法にならないのか?」

「さぁ?大学時代の友人が呟いただけさ」

「友人が、ねぇ」

 湊はルームミラーの角度を変え、そこに映った黒縁眼鏡の顔を覗き込んだ。

「誠一、菜月に惚れたんだろ」

「ば、馬鹿な事を言うな!人妻だぞ!」

「そのうち独り身になるよ」

「バッ馬鹿が!」

 竹村誠一は顔を赤らめ助手席のドアを閉め、警察本部の建物へと入って行った。公休日に仕事三昧、余程暇を持て余しているのだろう。そんな後ろ姿に呆れた湊は失笑し、ハンドルを握ると車載カメラ専用のSDカードを購入する為に家電量販店へと向かった。

 それは翌日決行された。

「副社長賢治さん、お客様がいらっしゃいますので車の移動をお願い出来ませんか?」

 来客など嘘も方便、そんな予定はない。賢治は書類から目を上げると面倒臭い表情で車の鍵を 湊 に放り投げた。

「お前がやれ」

「分かりました」

 賢治は 湊 が 賃貸物件管理部長と自分より役職が下でありながら、社員から「湊さん」「湊」と持てはやされている事が気に食わなかった。 (大人しく賃貸経営の家主にコメツキバッタのように頭を下げてりゃいいんだ。代表取締役の長男だからってちやほやされやがって!)  賢治は事ある毎に 湊 を顎で使った。今回はその横柄な態度を利用した。 (・・・・予定通りだ)  アルファードに乗り込んだ 湊 は人目を盗んで車内搭載カメラのSDカードをすり替えた。

 自宅マンションから会社まで10分弱、繁華街を彷徨うろいても30分には満たないだろう。これで賢治の数日分の行動が把握できる。これを繰り返せば如月倫子との逢瀬の証拠が掴める筈だ。

「賢治さん、移動しておきました」

「おう」

 湊は周囲を伺い見ながらSDカードをパソコンの中に保存した。日曜、月曜、火曜、残念ながら女性の姿を確認する事が出来なかった。湊は賢治の隙を見てその行為を繰り返した。

 2週間が経過した頃、賢治は綾野の家に呼び出された。鹿威ししおどしが庭に響く座敷に郷士と賢治が正座で向き合った。

「社長、何か不手際でもありましたでしょうか?」

「いや、今日は家族として尋ねたい事がある」

「家族ですか?」

「そうだ」

 賢治は眉間にシワを寄せた。

「なんでしょうか?」

「いつも菜月が迷惑を掛けているね」

「いえ、
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