バレンタインデー大作戦！チョコに込めた想い

新年が明けて、あっという間に一月が過ぎた。

二月に入ると、街はバレンタインムードに包まれ始めた。

「もうすぐバレンタインデーね」

ある日の放課後、教室で女子生徒たちが盛り上がっていた。

「今年は誰にあげる？」

「好きな人に決まってるじゃん」

「手作りする？」

「うん。本命だから手作りじゃないと」

そんな会話を聞きながら、リリムは考えていた。

「バレンタインデー……」

「どうしたの？」

美優が声をかける。

「バレンタインのこと考えてたの」

「あ、もうすぐですもんね」

「総一に何あげようかな」

「手作りチョコはどうですか？」

「手作り……」

リリムの目が輝く。

「それいいわね」

「じゃあ、一緒に作りましょう」

「本当？」

「はい。私もカイ君にあげるチョコを作る予定なので」

「やった♡」

こうして、リリムと美優のチョコ作り計画が始まった。

数日後、神崎研究所のキッチン。

「今日はチョコ作りね」

リリムがエプロンを着ける。

参加者は、リリム、美優、麗奈、そしてヴェルダが講師役。

「まずは材料の確認から」

ヴェルダが説明する。

「チョコレート、生クリーム、バター……」

「色々必要なのね」

「はい。でも、基本的な作り方は簡単ですよ」

「良かった」

「まず、チョコレートを湯煎で溶かします」

丁寧な指導のもと、三人はチョコレートを溶かし始める。

「こう？」

「はい。ゆっくりと混ぜてください」

チョコレートがなめらかに溶けていく。

「いい感じね」

「次に生クリームを加えます」

「どのくらい？」

「少しずつ、様子を見ながら」

慎重に生クリームを混ぜる。

「固さはこれくらいでいいですか？」

「完璧です」

「やった」

次は、型に流し込む作業。

「丁寧にね」

リリムが慎重に型に流し込む。

「できた」

「冷蔵庫で冷やして固めましょう」

二時間後、チョコレートが固まった。

「わあ、ちゃんとできてる」

リリムが感動する。

「綺麗な形」

「デコレーションをしましょう」

ヴェルダがココアパウダーや金箔を用意する。

「好きなように飾ってください」

リリムは丁寧にココアパウダーをかけ、ハート型の金箔を乗せた。

「完成♡」

「素敵ですね」

美優も自分のチョコを見せる。

「私も頑張りました」

「可愛い」

麗奈のチョコは、シンプルだが上品な仕上がり。

「先輩、喜んでくれるかな……」

「絶対喜ぶわよ」

リリムが