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第37話《残された条件》 

last update Tanggal publikasi: 2026-05-11 05:25:55
夜。

良太の部屋には、ノートパソコンの明かりだけがぼんやりと残っていた。

机の上には、長い時間をかけて集めたフィギュアが並んでいる。高価なものもあれば、今では手に入りにくいものもある。

黒いドレス姿のレイラは、その列をしばらく眺めていた。

視線が、一体ずつ値踏みするように動く。

「それ、現金化できるわ」

「やめろ。それ俺のだ」

良太は即座に返した。

レイラはフィギュアから視線を外さない。

「一時的に借りるだけ」

「は?」

「対価は払うわ」

良太の反応が止まった。

少し考える。

「……いくら?」

「五百万」

部屋が静かになった。

さっきまで守ろうとしていたフィギュアを見る。

それからレイラを見る。

「……本当に払えるのか?」

レイラは答えなかった。

視線だけが、良太の部屋ではないどこかへ向かう。

その沈黙の先に、死ぬ前の記憶があった。

歌原レイラ、二十八歳。

裁判が終わって間もない頃。

死まで、あと二十八日。

レイラは三日間、熱を出して寝込んでいた。

彩を両親から離すために続けてきた時間が、ようやく終わった直後だった。

緊張が
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