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#8. [やっと病院の外へ]

작가: silver구슬
last update 게시일: 2026-07-26 19:26:50

日曜日午前、ギョンシンが朝起きてすぐに会計に行くと、すでに精算が終わっていると言われ、驚きさえ覚えた。

ハン・ギュリョンはこんなにも気が利く男だったか。おまけに、あまりにも美味しいものをたくさん差し入れてくれたせいで、荷物まで増えていた。

「ファヤ、来るときは手ぶらだったのに、帰る時はどうしてこうなっちゃったの?」

「人は息をしているだけでも必要なものができるものよ。あら、この冷蔵庫の中のフルーツも持っていかなきゃ。」

ファヤは冷蔵庫の中の食べ物を見ながら、手際よく几帳面に準備を始めた。

フルーツ、サラダ、寿司、サンドイッチ、カリフォルニアロールなど、翌日までわざわざ買いに行かなくてもいいほど、かなりの量の食事がこの病室へ運び込まれていた。

「山の珍味をギュリョンお兄さんのおかげですべていただいたわね。このご恩は生きているうちに返すわ。」

「本当にそうですね。私もお兄さんを見直しましたよ。おシャカ様は相当なご恩を受けたと推測されるので、全部返すには長生きしなければなりませんね。」

「そうよ、壁にうんこを塗りたくるまで、今生こそは長く長く生きながら忘れずに恩返しするわ。」

「ボサル様、国語教育科出身だからか、表現が実に的を射ていますね。」

「あなたも前世で国語教育科だったからか、言葉遣いが非常にアバンギャルドね。」

「その口はヨルダン川の向こうへお見送りしたいですね。」

ファヤの目から鋭いレーザー光線が放たれ、ギョンシンは視線が合っても気づかないふりをして知らぬ顔をし、荷造りを終えた。

= = =

最後に担当医の先生にも挨拶を済ませ、退院手続きを終えたギョンシンとファヤは、両手いっぱいに荷物を抱えて病院のロビーへとやってきた。

「お兄さん、引っ越しで忙しかったんじゃないの?」

「荷物が少なかったからすぐ終わったよ。行こう、車を用意してあるから。」

彼はすでに病院ロビーの回転ドアの目の前まで車を横づけして待機させており、ギョンシンはそのスマートさに感嘆の声を漏らした。

ハン・ギュリョンと書いて天使様と読む、という言葉が喉まで出かかったギョンシンだった。

「お兄さん、本当にありがとうございます。」

「早く来て退院を手伝いたかったのに、ごめんね。さあ、乗って。」

人物が素晴らしいだけでなく、車もすごかった。なかなかの高級ドイツ製名車MV社のMシリーズの黒いSUVが、ハザードランプを点滅させながら停車していた。

ギュリョンはまず紳士的に彼女であるファヤを助手席に乗せるためにドアを開け、次にギョンシンの荷物をトランクに積み込むと、彼女も後部座席に乗るよう手伝ってくれた。

「ギュリョンお兄さん、色々とありがとうございます。私の血色が良くなったのを見てください。お兄さんのおかげです。」

「ああ、これからもファヤと仲良く学校生活を送ってくれ。」

「このご恩をどうやって返したらいいか……私のせいでたくさんお金を使わせちゃいましたよね。口座番号をメッセージで送ってください。」

「いいよ。僕はお金なんて使ってないから。」

ハン・ギュリョンは器の大きな男にほかならなかった。国内屈指の大規模病院の個室で数日も入院した費用を、あんな数言でさらっと流してしまうなんて。

「あ、本当に申し訳ないです。私が生きているうちに返しますから。」

「ファヤに優しくしてやって。それだけで十分だから。」

ギュリョンは大人っぽく落ち着いた口調でそう言い、ファヤとギョンシンを学校まで送り届けるためにカーナビに目的地を入力して運転を始めた。

「わあ、本当に素晴らしい男性ですね。ファヤ、お前は本当に前世でよほど徳を積んだんだな。」

「また前世?その話はもういい加減にしてくださいよ、ボサル様。」

「じゃあ私の名前を呼んでよ。」

「もう遅いですよ。すっかり口に馴染んじゃいましたから。おまけに、ボサル様をしっかりお世話するようにってお母さんから言われてますし。」

「この車、すごく良い車ですね。ギュリョンお兄さんは今生では金持ちの生まれなんですか?」

「絶対に違うよ。また主に借りたんだ。ビルのオーナー様にね。」

「その方は何かの慈善事業家なんですか?あ、私が倒れた日も助けてくれたって言ってましたよね?」

「そうだよ。車ごと丸ごと貸してくれたんだ。」

「ビルのオーナー様は心根までお優しいんですね。その方も前世で徳をたくさん積まれて福運に恵まれた方に違いありません。」

「ああ、良い人だよ。」

「とにかく、ほかに持病がないって分かってよかったよ。これからはギョン・ボサル!しっかり食べて、よく眠って、良いことだけ考えるんだぞ。」

「はい、ありがとうございます。ギュリョンお兄さん。」

「それにしても、僕たちすっかり仲良くなったみたいだな。」

「本当ですね。お兄さんみたいに、ファヤも呼び捨てにしたらいいのに。」

助手席で携帯電話を取り出して何かを検索していたファヤは、後ろにいても首を激しく横に振っているのがありありと伝わってきた。

「まだボサル様の霊験あらたかさが怖くて、簡単には無理ですね。」

「ハハ、これまでみんな本当にありがとう。今日の食事代は私が出しますから。」

「あれ?僕がギョン・ボサルに精をつけてもらおうと思って、参鶏湯のお店を探しておいたのに。」

「お気持ちはありがたいですが、私、スープに浸かった鶏肉はごめんです。チキンはやっぱりサクサクに揚げてこそですよ。」

ギュリョンが「小学生みたいな味覚だな」としばらくギョンシンをからかったものの、結局「料理の選択権は妊婦にあるんだぞ」とファヤにこっぴどく叱られてようやく口を閉ざした。

「シーッ!食べるものは何であれ妊婦の望むものにするの。」

「ファヤ、君は本当に賢い人だな。ハハ、ところで自分が何を食べたいのか自分でもよく分からないや。」

ファヤはひゅっと首を後ろに向け、目からビームが発射されそうなほど強力な視線をギョンシンに向けた。

「それなら仕方ありませんね。調べてみたら、妊婦には豚肉が良いそうです。のちのち安産になるそうだから、お肉を食べに行きましょう。」

「ハハ、ファヤ。僕が赤ちゃんを産むにはまだずいぶん先だよ。赤ちゃんたちはまだインゲン豆の大きさなんだから。今そんな安産されたら大ごとだよ。」

「たとえ話ですよ。国語教育科なのに理解力もまあ……。普段からコツコツ食べて貯金するように栄養を蓄えておけば、あとで安産になるでしょう。」

「わあ、奇跡の論理だね。よし、ファヤの言うことが全部正しい。お肉を食べよう。僕がごちそうするよ。みんなでお肉を食べに行こう。」

ギュリョンは大喜びで歓声を上げ、ファヤも笑顔でカーナビの目的地を江南の某焼肉店に変更した。

病院を出てから、ギョンシンには世界が違って見えた。

外に出てみると季節はすっかり移り変わっており、彼女の人生にもようやく本当の春が訪れ始めたような気がした。

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