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第384話

Author: ルーシー
拓海の手には厚く包帯が巻かれていた。

それでも掌の部分は血が滲み、真っ赤に染まっている。

見ているだけで息が詰まるほど痛々しい。

闇に沈む病室の中、拓海の目は真紅に燃えていた。

まるで夜の色そのものを宿したように。

彼は玲奈の瞳を射抜くように見つめ、低く嗤った。

「よく見ろよ。

......俺が、誰だと思ってる?」

玲奈はかすかにもがいたが、拓海の身体に覆われ、逃げ場はなかった。

とはいえ、彼の体重は一切玲奈にのしかかっていない。

両膝だけで支えており、彼女の身体には微塵も負担をかけていないのが分かる。

しかし、彼の瞳は限界ぎりぎりまで赤く染まり、制御の効かないような危うさがあった。

玲奈は息をつめ、怯えと混乱の中で名を呼んだ。

「須賀君......あなたは須賀君よ」

その一言で、緊張しきっていた彼の身体から、ふっと力が抜けた。

拓海は額を玲奈の額にそっと寄せた。

息が触れ合うほど近い距離。

二人の呼吸が、混じり合って溶け合う。

拓海は何も言わない。

ただ、彼女をまっすぐに見つめ続けた。

その目は、玲奈のすべてを暴こうとするように鋭く、刃物のようだった。

玲奈はその視線に気圧され、震える声で尋ねた。

「......どうして、ここに来たの?」

その瞬間、拓海は顔を彼女の首元に埋めた。

「......俺が、馬鹿だからだよ。

お前に会いたくて......どうしようもなくて......」

泣き声のような、掠れた声。

震えているのは身体だけではない。

玲奈は胸が締めつけられるようになり、何も返せずに黙った。

どれほど経った頃だろうか。

拓海はゆっくり顔を上げ、赤く濡れた目で玲奈を見つめた。

そして玲奈の手を掴みそのまま、自分の頬を強く打たせた。

乾いた音が響く。

もう一度自分を殴らせようとしたところで、玲奈が必死に抵抗した。

「須賀君、何してるのよ!」

彼はもう玲奈の手を上げられなかった。

暗く濁った瞳のまま玲奈を見つめ、言った。

「玲奈。

お前が先に俺の心をかき乱したんだ。

約束を反故にしたのも、お前だ。

......大嘘つき」

玲奈は混乱したまま首を振る。

「何を言ってるのか......私には分からない」

拓海は長い沈黙の後、微かに笑った。

苦しさに歪んだ、痛い笑いだった。

「分から
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Comments (1)
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美桜
思わせぶりなこと言うくらいなら、ちゃんと言えばいいのに…。
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