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第1246話

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洵は静かに言った。

「ただ、好きなんだ」

月子が問いかける。

「彼女のどこに惚れたの?」

洵はうつむき、しばし沈黙してから、真剣な面持ちで口を開いた。

「俺が今まで出会った誰とも違う。ただ、それだけだ」

月子はきょとんとした。

彼女には理解できないのだろう。洵もそれは承知していた。言葉にできるのは、その一言しかなかった。

天音は、これまで出会った中で最も個性的で、最も特別な女性だ。

彼は、彼女が物事をめちゃくちゃにしておきながら、平然としているところがたまらなく好きだった。思いついたら即座に行動に移し、既存の秩序をぶち壊すその姿勢に惹かれてやまなかった。

要するに、洵の中のモノクロだった世界が、天音の出現によって少しずつ色を取り戻し、豊かな彩りを増していった。それこそが、天音が彼にもたらした、何よりも特別な経験だった。

月子は、無口な洵がここまで言えるようになったことに、深く感動した。

「縁って、本当に不思議ね」

その言葉に、洵は静真のことを思い出した。そして、皮肉を込めて言った。

「ああ。相性が悪ければ、結婚していても結局は終わるさ」

月子は、洵が一生、
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