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第34話

Author: タマタツ
「相手とはずっと秘書を通じてやり取りしていて。かなり謎めいた人だから、俺も誰なのか知らないんだ」

「そう......わかった。それじゃ1週間後、多磨城の折田ビルの正門前で会いましょう。相手にもそう伝えて」

絃葉はそれ以上深く考えず、直接待ち合わせの詳細を決めた。

この電話のおかげで張り詰めていた神経がかなり和らぎ、通話を切ったあと、彼女はいつの間にか眠りへ落ちていた。

――

セイガ・バー。

凪杜や千晶、そのほかの仲間たちがよく集まる行きつけの場所だった。

深夜零時を過ぎ、薄暗い照明の下では、あちこちで男女が抱き合い、思うままに戯れている。

2階の比較的静かな個室では。

皆になだめられたおかげで、野々花もようやく大人しくなっていた。

酒を飲むとも、自殺するとも騒がず、目を赤くしたまま凪杜の腕の中に身を預け、弱々しく眠っている。頬にはまだ涙の跡が残っていた。

千晶は眉をひそめ、凪杜に目配せした。

凪杜はその意図を察し、野々花をそっとソファに寝かせ、自分のジャケットを脱いで丁寧に掛けてやると、千晶とともに廊下へ出た。

千晶はポケットから煙草を取り出し、凪杜に一本差し
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