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第511話

작가: かおる
星は、葛西先生の顔に泥を塗るような真似はしなかった。

堂々とした態度で、礼を失することもなく、その立ち居振る舞いは見事だった。

会場の人々は口々に彼女を称え、「葛西先生は人を見る目がある」と感心していた。

葛西先生は、まるで子どものように嬉しそうにそれを受け取り、照れもせずに笑顔で相づちを打った。

――褒め言葉はすべて、素直に受け入れる。

その様子を見て、「この人は褒められるのが好きなタイプだ」と、周囲の誰もが察した。

とりわけ「弟子をよく選んだ」「星野星は非凡だ」といった言葉が飛ぶたびに、葛西先生の表情はますます柔らいでいく。

気がつけば、会場は星を持ち上げる空気に包まれていた。

――それは、星にとっては初めての体験だった。

雲井家にいた頃も、神谷家に嫁いでからも、彼女はほとんどこうした場に呼ばれたことがない。

神谷家では「品位に欠ける」「恥をかかせる」として、常に留守番を命じられた。

雲井家では「若く、まだ礼儀を覚えていない」という理由で、外に出されることはなかった。

ましてや、その頃はまだ彼女の身分が公になっておらず、連れて歩くのも気まずかったのだ。

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