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56.リシュティナの気持ち

مؤلف: 望月 或
last update تاريخ النشر: 2025-05-30 16:18:08

 ――そんな幸せな生活が終わりを告げたのは、バレッタが不治の病を患い、リシュティナが十八歳の時に彼女が亡くなってしまった日の事だった。

 運良くバレッタの最期に立ち会えたリントン侯爵は、彼女が震える唇で何かを告げようとしている事に気付き、急いで耳を寄せた。

「……愛しているわ、あなた……。ずっと――」

「……!!」

 ――それは、バレッタからの“初めて”の愛の告白だった。

「バレッタ……。バレッタ……!!」

 息を引き取ったバレッタを強く掻き抱き、リントン侯爵は男泣きに泣いた。

 隣で声を出して泣くリシュティナを抱きしめ、二人は涙が枯れ果てるまで泣いた。

 ――その後、一人になったリシュティナの様子を見る為、リントン侯爵はちょくちょく彼女のもとへ顔を出していた。

 ある日、「働いて、自分の生活費は自分で稼ぎたい」と強い決意を持って言ったリシュティナに、リントン侯爵は自分の家の使用人として働かせる事にした。

 自分に全く興味が無い夫人とその娘達だから、リシュティナが実の娘だとは気付かれない自信があったし、自分の屋敷なら、彼女の様子をいつでも確認出来ると思ったのだ。

 しかしその思いとは
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     リシュティナは二日間で基礎的なパーティーの作法やダンスを熱心に学び、あっという間に婚約披露パーティー当日を迎えた。「ふふっ、とても綺麗ですよ、リシュティナ様。皆の目が釘付けになる事間違い無しです!」 身拵えをしてくれた城の侍女の言葉に、リシュティナは慌てて首を左右に振る。「いえ、そんな全然……! こんなに素敵にしてくれたのは、皆さんの腕がとても良いからで……っ」「あら、うふふっ。そんなご謙遜を。ヴィクタール殿下もリシュティナ様の美しさに驚くと思いますわ」 そこで、リシュティナ達のいる部屋の扉がノックされた。「はい、どうぞ」 侍女の返事の後入ってきたのは、正礼装姿のヴィクタールだった。 いつも無造作に流している髪を整え、薄紫色に青の刺繡が入ったテールコートが高身長の彼によく似合っている。 服の色は、リシュティナのドレスに合わせてくれたのだろう。 リシュティナは、いつもと違う見目麗しさと気品さがある彼に思わず見入ってしまった。 そしてそれはヴィクタールも同じだった。 薄く化粧を施した彼女は、いつもより大人っぽく見え、とても美しくて。 綺麗に纏めた桃色の髪も、選んだ薄紫色のドレスも煌めく装飾品も彼女によく似合っていて。「……やべ、すっげー綺麗だ。無茶苦茶綺麗だ。堪んねぇ……」 惚けたようにそう呟いたヴィクタールに、リシュティナは慌てて言葉を返す。「ヴィ……ヴィルの方こそすっごく格好良いよ! とてもよく似合ってる! 絵本に出てくる憧れの王子様みたい――って、本物の王子様だったね……」「ははっ、忘れてたのかよ。けどありがとな」 ヴィクタールは嬉しそうに笑うと、リシュティナに向かって恭しく手を差し出した。「お手をどうぞ、マイレディ」「え……は、はい」 リシュティナは戸惑い気味にヴィクタールの掌に自分の掌を重ねると、彼はニッと笑って彼女の腰に手を添え歩き出した。「いってらっしゃいませ」 侍女達の言葉にリシュティナは感謝を込めてぺこりと頭を下げると、ヴィクタールと共に部屋を出る。 そして、緊張した面持ちでパーティー会場に向かって足を進めたのだった。******** 会場に入ると、皆の目が一斉に二人に集められる。 リシュティナの美しい姿にポーッとしながら眺める令息達もいたが、ヴィクタールはそんな彼らにギロリと鋭い眼光を向けて威圧

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     リシュティナが作った晩御飯を美味しく戴き、二人は一緒にいられなかった時間を取り戻すかのように、夜遅くまで語り合った。 二人の間に流れている空気は、とても穏やかで。 姿は見せなかったが、リシュティナには、母バレッタが自分達の後ろで微笑みながら会話を聞いている気配が伝わってきた。 もう叶う事は決して無いと思っていた親子三人の団欒に、リシュティナは何度も涙が滲みそうになりながらも、笑顔で父と談話したのだった。 ――そして、翌朝。 朝食を食べ終わり、リントンが仕事の準備をしながらリシュティナに声を掛けた。「リシュティナ。父さんは仕事へ行くけど、好きなだけここにいていいよ。バレッタ――母さんも喜ぶ筈だから」「うん、ありがとう。もうすぐヴィルが迎えに来ると思うから、それまでここでのんびりさせて貰うね?」「あぁ、分かったよ。お前がお世話になっているし、一度殿下に御挨拶したかったが――」 そこで、玄関の呼び鈴が鳴った。「あっ、ヴィルかな? 良かった、お父さんが出掛ける前に来てくれて……。はーい!」 リシュティナが玄関に向かって返事をすると、聞き慣れた声が返ってきた。「リィナ、オレだ。迎えに来た」「うん、今開けるね」 リシュティナは小走りで玄関に向かうと、カチャリと扉を開ける。 二人は目が合うと、ニコリと微笑み合った。「はよ、リィナ。親父さんとゆっくり話せたか?」「うん! ありがとね、ヴィル」「殿下、おはようございます」 リシュティナの後ろから、微笑を浮かべたリントンが歩いてきて、ヴィクタールは彼に頭を下げた。「御無沙汰しております、リントン殿。お元気そうで何よりです」「殿下もお変わりなく安心しました。いつも娘を守って下さり、心から感謝しております」「いえ、こちらこそ――」 ヴィクタールは顔を上げ――リントンの背後に視線を止めると息を呑む。 軽く目を瞠っていた彼は、やがてフッと微笑すると頷き、リントンの後ろに向かって礼をした。「……殿下、貴方も“妻”が視えたのですね。妻は何と……?」「『これからも娘をよろしくお願いします』……と。優しく微笑んでいました」 それを聞き、リントンは俯きグッと目頭を押さえる。「……これ以上の贅沢は望んではいけないのは分かっていますが……。私もいずれ……妻の姿が視えるようになるでしょうか……。『巫女

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  • 弟と婚約者に裏切られた不運の王子は、孤独な海の娘を狂愛する   60.小話:二人きりの夜 3

     泣きそうなリシュティナを無言で見下ろしていたヴィクタールだったが、不意に彼女の両頬に手を添えると、そっと唇を重ねてきた。「っ!?」 突然の口付けに、リシュティナは大きく目を見開くと、アメジスト色の神秘的な瞳と至近距離でバッチリ目が合い、慌てて瞼を閉じた。  ……閉じたはいいが、ヴィクタールがなかなか唇を離してくれない。  息を止めていたので徐々に苦しくなり、息継ぎの為に無意識に開けた口からスルリと彼の舌が入ってきて、更に深く濃厚な口付けがリシュティナを襲う。(っ!?) 経験した事の無い初めてのそれに、彼女はフワフワとした気持ちでただ翻弄されていた。  何度も角度を変えながら口内を攻められ、ようやく唇が離れる頃には、リシュティナの顔は真っ赤に染まり、息がかなり上がっていた。  ヴィクタールは満足気に熱い息を一つ吐くと、リシュティナの頬を優しくなぞる。 「――言っとくけどな、その相手とは何も無かったぞ。裸を見ても何も感じなかったし、その気にもならなかったから帰って貰った。それを知った父上が他の相手を寄越してきたけど、やっぱ同じでさ。元婚約者には、自分から触る気が全く起きなくて。オレって既に枯れてんのかなって心配になってた」「え……」「けど、お前と初めて会った日の夜、お前を押し倒しただろ?  その時、初めて“欲”ってモンが出たんだよ。……あの時からもう既に、オレの心はお前に傾き始めていたんだな」  ヴィクタールはフッと目を細めて笑うと、再びリシュティナにキスをする。 「……こういう事をするのも、お前が初めてだ。ずっと触れていたいとか、キスしたいとか、抱きたいと思ったのも、全部お前が初めてなんだよ」「…………っ」  リシュティナの瞳から、ホロホロと透明な涙が溢れ出た。 「不安だったら何度でも言う。お前を誰よりも愛してる、リィナ。――抱いてもいいか?  多分手加減は出来ないが」  その問い掛けに、リィナは濡れたアクアマリン色の瞳を潤ませながら頷いた。 「私も愛してる、ヴィル。手加減なんていらないよ。……思い切り抱いて?」 その彼女の表情と言葉に、何とか踏み留めていた理性がプッツリと切れた。 彼女の寝衣を手早く脱がし、自分も素早く裸になる。「……綺麗だ、リィナ……すごく」 ヴィクタールは恥じらうリシュティナの身

  • 弟と婚約者に裏切られた不運の王子は、孤独な海の娘を狂愛する   36.野宿の夜

     辺りも暗くなってきたので、野宿する事にした二人は、魔物の死角になりそうな場所を選び、木の枝で火を起こした。「早速精霊達のくれた種を植えてみるか。どんな風に実が成るのか気になるしな」 ヴィクタールは心做し弾んだ声でそう言うと、地面に種を一つ植えてみた。 すると、種を植えた場所から、ニュッと緑色の茎が飛び出し、すぐに美味しそうな橙色の果物の実が成った。「すっげ、種を植えたらすぐに草が生えて実が成ったぞ。精霊達のくれたモンだから、腹壊す事はねぇだろ。ほら、リィナ。先食べな」 ヴィクタールはそう言うと、リィナに摘み取った果物の実を手渡す。「ありがとう。戴きます」 リシュティナは果物を

    last updateآخر تحديث : 2026-03-25
  • 弟と婚約者に裏切られた不運の王子は、孤独な海の娘を狂愛する   38.別れの時

     ヴィクタールは小さく舌打ちをすると、声を出さずにレヴァイに呼び掛けた。(おいコラ、レヴァイ。聞こえるか)『……はい? 何ですか? ワタクシはリシュティナに憑いてるんですから、本来彼女の呼び掛けにしか応えないんですよ。一度目で素直に貴方の呼び掛けに応じたワタクシに感謝して欲しいですね』(相変わらず偉そうなヤツだな……。そんな事よりもお前に頼みがある。“対価”を渡すから、オレが離れている間、リィナをどんな障害からも必ず護って欲しい。コイツに悪意を持って近付くヤツは、バレないようにブッ倒せ)『ワタクシ、力の加減が出来ないかもしれませんよ? もしかしたら相手を殺めてしまうかもしれません。そ

    last updateآخر تحديث : 2026-03-25
  • 弟と婚約者に裏切られた不運の王子は、孤独な海の娘を狂愛する   37.蛇のように執念深い女

    (この声は……ヘビリアお嬢様!?) リシュティナは思わずビクリと肩を揺らしてしまったが、それに気付いたヴィクタールは彼女の手を強く握り締めた。 そして、リシュティナを護るように彼女の前に立つ。 ヘビリアは、ヴィクタールがリシュティナの指に自分の指を絡ませ、騎士のように護っている姿に、唇をギュッと噛み締めた。「はぁ? 何よ、あたしの時は全く触れようとしなかったのに――」 そうボソリと呟いたが、次の瞬間には笑顔に戻っていた。「ヴィクタール様、捜していたんですよぉ。この町は港町に行く為に必ず通らなきゃいけないから、ここに来ると思って見張ってたんですぅ。あたしの推理もなかなかのものでしょ

    last updateآخر تحديث : 2026-03-25
  • 弟と婚約者に裏切られた不運の王子は、孤独な海の娘を狂愛する   35.二人の想い

    「今日は良い天気だ。雲一つ無いぜ。あぁ、鳥が羽ばたいてった。気持ち良さそうに飛んでたな」「ふふ、そっか」 草原の道を、ヴィクタールはリシュティナの細い指に自分の指を絡ませながら歩く。 リシュティナはヴィクタールの言葉を聞きながら、優しく微笑んでいた。 心地良い風が、彼女の前髪を揺らす度、光の無い蒼色の瞳が見え隠れする。 それでも、その瞳は吸い込まれるようにとても綺麗だった。 ヴィクタールが景色よりもリシュティナを眺めている時間の方が多い事は、見えない彼女には気付かないだろう。 ふと、リシュティナがヴィクタールを見上げて、ふわりと笑った。 途端、ヴィクタールの心臓が大きく跳ねる

    last updateآخر تحديث : 2026-03-24
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