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第8話

ご飯ちょうだい
「美寧、俺が悪かった。俺を本当に愛してくれていたのは、お前だけだったんだ」

峻矢はそう言いながら、体に巻きつけた爆弾を外し、無造作に海に投げ捨てる。

そして、私に力なく笑いかける。

「爆弾なんて、嘘だ。ただ、お前に会いたかっただけだ」

彼は手をゆっくりと上げ、近づいてくる。

「美寧、俺たちが一緒に過ごした7年間を忘れたのか?

愛し合って、キスをして、結婚の約束までした。俺はもう、美愛の本性を見抜いた。俺たちの仲を引き裂く者はもういない。それでいいじゃないか?」

峻矢が少しずつ距離を詰めてくる。

私はそれに応えるように、口角をわずかにつり上げる。

次の瞬間、腕を上げ、引き金を2回引いた。

峻矢の両脚を撃ち抜いた。

峻矢は信じられないという目で私を見つめる。まるで、この瞬間になってようやく、私がもう情けをかけないと悟ったかのようだ。

膝から力が抜け、彼は血だまりの中にどさりと倒れ込む。

「病院へ運んで。楽に死なせるわけにはいかないわ」

……

峻矢は、骨身にしみる激痛の中で目を覚ました。

病室には窓がなく、冷たい光を放つ蛍光灯だけが天井に取り付けられている。

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    再び目を覚ましたのは、3日後だ。体に力が入らず、起き上がることすらできない。目を開けると、そこに峻矢と弁護士がいた。峻矢は私の体を支え起こすと、手にペンを無理やり握らせた。「美寧、サインしろ。俺はお前を殺したくない。ただ、お前の名義を使って会社を取り戻すだけだ。解毒剤は俺しか持っていないんだ。俺を困らせるな」声を出すこともできず、ただ涙に濡れた目で峻矢を睨みつける。意地でもペンを動かそうとはしない。そのとき、病室のドアが乱暴に開き、美愛が入ってくる。衰弱しきった私を前にして、その口元には隠しきれない笑みが浮かんでいる。彼女は心配しているふりをして言う。「お姉ちゃん、早くサインしたほうがいいわよ!特別個室で手厚く看病してもらうか、精神科病院に送られてひどい目に遭うかは、お姉ちゃんの出方次第なんだから」ペンを握る手が、怒りで震えている。やがて呼吸することさえ苦しくなり、気を失ってしまう。意識が遠のく中、峻矢と美愛が声をひそめて話すのが聞こえた。「水でもぶっかけて目を覚まさせたら?もうすぐ役員会議が始まっちゃうわ。こんなときに情けをかけちゃ駄目よ!」峻矢はまだためらっているようだ。美愛は少し膨らんだお腹をなでながら、優しく説得する。「安心して。これからあなたが忙しいときは、私がお姉ちゃんの面倒をちゃんと見るから。お姉ちゃんが情に弱いこと、よく知ってるでしょ?今は少し腹を立ててるだけよ。本気で私たちと縁を切るわけないじゃない?」峻矢はその言葉に背中を押されたようだ。次の瞬間、冷たい水が頭から浴びせられた。私は激しくむせ込みながら目を覚ました。全身ずぶ濡れで、寒さで顎がひとりでに震え、歯がカチカチする。息を整える間もなく、峻矢に手をつかまれ、無理やりサインさせられた。咳が止まらない私を見て、峻矢は親指の腹で私の顔についた水滴を優しく拭った。さらに身をかがめ、額にキスまでした。「美寧、俺を信じてくれ。穂高グループを取り戻したら、絶対にお前のことは大事にするから」そう言い残し、峻矢は足早に病室を出ていった。峻矢の姿が見えなくなると、美愛は優しい妹という仮面をかなぐり捨てた。ボディーガードたちに冷たい声で命じる。「こいつを縛って、精神科病院に連れていって。向こ

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