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4. 「異世界ほのぼの日記2」140

Author: 佐行 院
last update Last Updated: 2025-08-18 10:49:05

-140 余裕の救世主と仲間達-

 ものの10分足らずで積まれた皿汚れの洗浄(と言うより捕食)を終えたプルは早速人の姿に戻りイャンダから報酬の入った封筒と例のチケットを受け取った、未だ伝票は止まっていないが先程までと比べて勢いは弱まっているので後は自分達で何とかするという。

プル「あの・・・、こんなんでいいんですか?」

イャンダ「勿論、約束だからな。ありがとう。」

デルア「ほら、俺からのお礼だ。呑んでくれ。」

 調理場からデルアが自らキンキンに冷えた生中を持って来てプルに手渡した、今日の1杯目を受け取ったスライムは勢いよく煽った。

プル「ぷはーっ、これの為に生きてますわ!!」

デルア「大仕事を終わらせた後だからよっぽどだろう。」

 プルからすれば全くもって大仕事とは言えなかったが、目の前の副店長が言ったのでそういう事にしておいた。

 プルがジョッキ1杯を吞み干すと、今度はイャンダが生中を持って来た。

イャンダ「俺からもだ、ほら。」

 プルは1杯の様に受け取った生中を煽る、よっぽどと言える位今日のビールにありつきたかったのだろう。

 お礼のビールを呑み干したプルはジョッキを店長に返却して光達の待つ屋外テーブルへと向かった。

 屋外テーブルでは光達が美味そうな料理を肴に様々な種類の酒を呑んでいた、奥では大食いで有名な女子高生達が注文用のハンディ片手に食事をしている。

光「プル、遅かったじゃない。」

プル「すんまへん、ちょっと色々ありまして。」

 光はプルの左手に目をやった、例のチケットと今日の給料が握られている。

光「あんた、何でそれ持ってんの。」

プル「実はさっきここの調理場で皿洗い手伝ったら店長はんがくれたんです。」

好美「という事は・・・、本物?!」

プル「勿論、直接貰ったんで。」

 実はこの「ビール吞み放題チケット」、本物は札の様に透かしなどといった偽装防止策がなされているのだがそれでも何とかビールを好きなだけ呑もうと偽物を作ろうとしている大馬鹿者が多数存在しており、それに伴った偽物が多数出回っていた。しかしプルが貰ったのは紛れもなく本物だ。

光「やったじゃないか、大事に使いなよ。ほら、今日は神様の奢りだから好きなだけ呑みな。」

プル「はい、早速頂きます。」

 熱々の鶏の唐揚げを小皿に取って1口、そこに冷えたビールを流し込んだプルは何とも嬉しそうな表情をしてい
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