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第90話……勝機

last update 公開日: 2026-07-07 03:40:47

 攻城要塞アイアンオーガを貫いた光。

 その発射方向を示す戦術盤の先に、ユリウスはここにあるはずのない艦影を見た。

 失われたはずの惑星破壊砲、オーディンの剣。

 かつて一撃で星を砕くと恐れられ、その後の戦乱の中で失われたとされていた超兵器である。

 その壊れかけた巨体が、無数の舟艇に牽引されながら、小惑星帯の暗がりに沈むように浮かんでいた。

 主砲軸からは、まだ白い残光が尾を引いている。

 その周囲には、海賊船モリガンを先頭に、解体処分を免れた旧型艦艇が整然と並んでいた。

 廃船同然のビーム艦、旧式巡洋艦、鉱山警備艇、武装貨物船。

 どれも正規艦隊の基準では二線級以下である。

 だが今、その寄せ集めの艦隊が、第二艦隊を救ったのだ。

 ハンニバルの艦橋に、通信が開いた。

 画面に映ったのは、いつものように安煙草を咥えたツーシームだった。

 背後ではモリガンの乗員たちが慌ただしく動き回り、砲撃準備を進めている。

 ユリウスは、深く息を吐いた。

「ツーシーム、ありがとう。また助けられたね」

『いやいや、礼を言うのはこっちだよ、坊ちゃん』

 ツーシームは、照れ隠しのように煙を吐いた。

『ま
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  • 星間覇道 ― 銀河最大の内乱 ―   第61話……英雄の終わり

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  • 星間覇道 ― 銀河最大の内乱 ―   第60話……退路喪失

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    「――何だ、この熱量は!?」 航法士の声が裏返る。 観測スクリーンに映し出されたのは、準惑星ウイスパーの宙域の縁に横たわる恒星、ナイトメアの常識外れの巨大プロミネンスだった。「恒星活動、急上昇! いや……この現象は、自然現象ではありえない!」「馬鹿な、相手は恒星だぞ!? 意図的な制御など――」 言葉は途中で途切れた。 ナイトメアの表層が、再び脈動する。 紅蓮の海が波打ち、その一部が「柱」を形成していく。 まるで、見えざる路に導かれるように。「……収束している?」 情報解析官の声が震える。「特異なエネルギー反応、恒星近傍に複数!」 次の瞬間。 ナイトメアより、恒星プラ

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