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第114話:マヨは続くよしばらくは

Author: 大正
last update publish date: 2026-08-04 07:00:20

 セルフィの気持ちを落ち着かせながら、金貨一枚でいいのか……なら本当にいつでもいけるし、RMTで金貨一枚分預金から下ろしたらすぐだな、と気分が落ち着いて問題が何もなくなったところで、寝床に戻る。

 ……っと、その前にリンカちゃんか親父さんから話があるんだったな。多分話はマヨのことだろう。部屋に戻る前にどっちかを捕まえて話を聞いておく必要があるな。

 親父さんが夜の部の仕事を終えて洗い物をまとめてやっていたので、セルフィを先に部屋に行かせて、仕事が終わるのを待ってから話しかける。

「ああ、タカナシさん。話があるってのを聞いて待っていてくれたのかな。だとしたらそこそこ待たせてしまったかな」

「気にしなくていい、お互い仕事がある中での話だし。それで、親父さんの話ってのはマヨのことであってるかな? 」

「そうなんだ。商業ギルドが運営してる店にリンカを行かせて出来上がったマヨを買ってくるよりも、タカナシさんにお願いして作ってもらうほうが量も多いしタカナシさんにも利益

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     いつもの日差しに目は覚まされなかった。昨日はセルフィと一緒に眠ったんだったな。いつもより暖かな懐に潜り込んでいるセルフィを見て、少し苦笑い。 奴隷と主人、仲を深めたとは言え同じベッドで寝るのは少しやりすぎたかもしれない。まぁ、他の宿や遠征先で、ベッドが一つしかないときに、セルフィが床に寝る必要がないということが確認できたから良いだろう。 セルフィも起き出した俺に気づいて目を覚まし、昨日のテンションのおかしさにようやく気づいたらしい。「昨日の夜のことは忘れましょう。改めて、ご主人様の気持ちが伝わったということで」「その言い方だと何か俺がやらしいことをしたみたいに聞こえるからやめよう? 仲良く眠っただけだ、何もなかったし、何かをするつもりもない」「はい、そこは信用しています。今までいくらでもそういうことはできたはずですし」「よし、いつも通り着替えて顔を洗って身支度をして、ご飯を食べたらマヨの材料の買い出しに行くぞ」「はいっ」 井戸へ行って顔を洗って、その後いつもの肌着洗い。清潔魔法をしっかりとかけて……お、アナウンスがあった。清潔魔法のレベルが上がったらしい。 しかし、レベルが上がる原因が汚れの強さなのか回数なのかは今後調べていきたいところだな。汚れだったら相当汚れていることになる。それはちょっとへこむが、日々仕事を頑張っている証拠でもあるので一概に悪いとも言いきれないか。 セルフィの分も綺麗にすると、新品同様とまでは言わないが、ほとんど汚れのない清潔な着替えが出来上がった。時間があるならここで服を乾かすところまで行きたいが、今日は仕事があるので自然乾燥に任せることにする。 食堂へ行き、昨日の残り物でできた朝食を銅貨8枚でいただく。考えたら、残り物と昨日の食事が同じ料金というのもどうなんだ? というところだが、腹が満たされるならそれでいいし、買いに行く手間や腹が満たされるまでの時間を考慮すればちゃんとした食事ではある。 それに、下手すると昨日の夜のスープよりも具が多かったりするので、朝と言えどきっちり食べておくに越したことはない。あと、意外とみん

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     セルフィの気持ちを落ち着かせながら、金貨一枚でいいのか……なら本当にいつでもいけるし、RMTで金貨一枚分預金から下ろしたらすぐだな、と気分が落ち着いて問題が何もなくなったところで、寝床に戻る。 ……っと、その前にリンカちゃんか親父さんから話があるんだったな。多分話はマヨのことだろう。部屋に戻る前にどっちかを捕まえて話を聞いておく必要があるな。 親父さんが夜の部の仕事を終えて洗い物をまとめてやっていたので、セルフィを先に部屋に行かせて、仕事が終わるのを待ってから話しかける。「ああ、タカナシさん。話があるってのを聞いて待っていてくれたのかな。だとしたらそこそこ待たせてしまったかな」「気にしなくていい、お互い仕事がある中での話だし。それで、親父さんの話ってのはマヨのことであってるかな? 」「そうなんだ。商業ギルドが運営してる店にリンカを行かせて出来上がったマヨを買ってくるよりも、タカナシさんにお願いして作ってもらうほうが量も多いしタカナシさんにも利益になるんじゃないかと思ってね。今後は一日にどれだけ……っていうふうじゃなくて、お願いしたい前日には声をかけるから、その翌日に作ってもらうような形で注文をしようと思うんだけれど、いいかな? 」「前日に声をかけてくれるなら助かる。当日今から、となるよりは慌てなくていいからな。で、早速明日作ればいいのかい? 」「あぁ、頼む。値段的に買えないこともないんだが、リンカが買いに行ってる間手が使えない方がコスト的に厳しくてな」 そんなに並んでいるということか。まぁ、ブタハシュッカテイぐらい大量に注文するような店もあるんだろうし、トリキシでも同じようにマヨを買い入れているなら作る時間分並ぶのは仕方ないか。「繁盛してるようで何よりだな。これなら最初の区切り日での俺の収入も安心していられそうだ」「どっちで売れても収入になるってのは美味しいことだ。特許ってのは相当儲かるらしいな」「売れなくなったらそこまでだけどな。流行ってる間だけだよ。その間にまた次を考え出さないといけないからな」

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     たっぷり食べて、お腹もいっぱいになった。マヨもきっちり使い切って、満足してブタハシュッカテイを出る。帰り道の涼しい風を身に受けながら、胃袋では今必死にボア肉を消化しているからか、少し体が熱っぽい。 消化のための全身の熱を抑え込んでくれるにはちょうどいい具合の風を受けて、鼻歌でも歌いながら帰りたい気分になっているが、へたな鼻歌を歌ってどこのどんな歌なんですか? とセルフィに問われると、ちょっと説明が面倒くさくなるので今は鼻歌はなしだ。 セルフィも軽くお腹を膨らませて、ポッコリとまではいかないが、服の上から少しわかる程度のふくよかな感じになっている。明日になれば胃もたれもせずに平気な顔して起きてくるんだろう。 そういえば、若返った分だけ油分の消化もマシになっているんだな。43歳の体ではうまく消化しきれなかったであろう豚の丸焼きも、しっかり胃袋に入れてこうして今一生懸命消化しているのだし、若返り万歳といったところか。「また食べに来ましょうね! 丸焼きを一部分ずつ分解していくのが楽しいです! 」 セルフィはまだ元気だ。食べすぎて動けない、という風ではないらしい。若いっていいなあ……俺もまだ二十代ぐらいの若さなんだから若いと言えば若いんだが、子供らしさをまだ残しているセルフィが妙に無邪気に見え、そしてそんな歳で奴隷堕ちしているという現実に直面する。 この子から奴隷紋を外すにはいくらかかるんだろう。今のうちに確認しておくか。奴隷商はまだやってるかな。「ちょっと寄り道していくぞ」「はい、付いていきます」 セルフィを引き連れてセルフィを購入した奴隷商へ向かう。他に奴隷を扱う店を知らないので必然的にこの店にたどり着くことになるわけだが……セルフィが店に近づいていることを察したらしく。さっきまで少し騒がしくしていたのがウソのように静かになる。 もしかしたら、またどこかへ突然売られるのかも、とかそんなことを考えているのかもしれないな。そんなことはないのに、少し心配症だな。店に入り、カウンターにいる男性に声をかける。「ちょっと奴隷のことで聞きたいことがあ

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     ブタハシュッカテイに向かう前に、まずは宿に戻って血の匂いを落としていこう。血の匂いをぷんぷんさせたまま料理を楽しむのはちょっと俺にも難しいからな。急ぐこともないし、のんびり銀の卵亭まで財布の重さに幸せを感じながら帰る。 しかし、ここ数日収入が安定しているのはいいことだが、やはりガツンと大きい当たりに出会えていないのは確か。ガルキンの日ほどの収入は得られていないのが確実。毎日あのぐらいの収入が得られるようになるには、ワイルドボアを安定して狩れるようにならなきゃいけないな。 そのためにはもうちょっと強くならないといけない。そのために……ダンジョンに潜るか。ダンジョンのほうがモンスター密度が高いし、その分数を倒せる。モンスターの強さとの兼ね合いもあるだろうが、ワイルドボアを探し回って同時に二匹や三匹と戦うことになるよりは安全だ。 確実に一歩ずつ進んでいこう。楽して戦ってレベル上げができる方法があるならそれをやるだろうが、とりあえずそんな横道は見当たらなかったからな。例えば特別に経験値的なものが多いモンスターが出てきたわけでもないし、今のところ地道に強めのモンスターと戦うしかなさそうだ。 パナメラのダンジョンの五層へ行って、コボルトリーダーやコボルトマジシャンと戦って、手っ取り早くレベルが上がるかどうかはわからないが、現状はそれが早そうだ。 コボルトリーダーはともかく、コボルトマジシャンとは、まだ戦ったことがない。どのぐらい魔法が厄介なのか実際に戦ってみるまではわからないからな。それを味わいに行くためにも、明日はダンジョンへ行こうと思う。 考えを遮るように、夕方の鐘が鳴る。もう少しで銀の卵亭に到着するので十分湯をもらう時間には間に合うな。 銀の卵亭に到着し、メリーさんに湯をもらってそのまま部屋へ戻り、さっそく全裸になって体を拭き始める。清潔魔法を湯にかけて、体の汚れが落ちやすくなるようにしっかりと体を拭き、背中はセルフィに拭いてもらう。「今日もしっかり頑張りましたねえ。あと、背中の筋肉が目立つようになってきた気がします」「全身を使って頑張ってる結果だな。もっとマッチョになってみるのも悪くないかもし

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     朝が来た。相変わらず日の差し込みやすいこの建物の一室は、俺の目を直撃するように日が入ってくるので、目覚ましとしては中々に性能がいい。 ふともう一つのベッドに目をやると、セルフィが丸くなって眠っているので、もう少し寝かせておいてやるかと一人起き出し、トイレと顔洗いを済ませる。ボットン海綿トイレにも三日目にして慣れた。二日目は気になった、服に染み付いた自分の匂いも気にならなくなった。やはりこういうところではいかに早く慣れるかが大事だ、と神崎さんも言ってたっけ。 井戸から水を汲んで顔を洗うと、口もすすいで後は磨き砂でも口に含んで歯のほうも綺麗にしておく必要があ

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     食事を終えて、満腹になる。結局、もも肉の茹でたやつを追加で注文して、お金は定食と合わせて銅貨30枚ということになった。いいお店を教えてくれたのでここは俺のおごりだ。「さて、今後何をしていくかだが……ダンジョンへは一度向かってみたい。ダンジョンではどういう稼ぎができるんだい? 」「では、まず説明を。ダンジョンでは、モンスターの死体が残らず消滅します。その代わり、モンスターの体内に存在する魔石が必ず落ちてきますので、それを冒険者ギルドに出すことで報酬を得られます。モンスターが強いほど魔石の質もいいものが落ちると考えてください。そし

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     日が暮れる前に門まで戻ってきちんと出入りを終える。「さて、急がないとな。今日は買い取ってもらうものが昨日より多いし、夜の鐘に間に合わないかもしれないな。血抜きはしてあるからある程度はいいとして、数があるからな。できるだけ急いで買取に出さないといけない、テンポよく行こう」「はい! 」 一日体を動かしてやる気があふれているのか、セルフィが鞘に入ったままの剣をぶんぶん振り回しながら町中を進む。「まず、冒険者ギルドに向かう。そこで今日の稼ぎを換金してもらって、それからそのお金で夕食をとって、宿を取ろう…&hellip

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