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9.花のプレゼント

Author: 桜立風
last update publish date: 2026-02-08 11:53:57

9花のプレゼント

「…酒屋?」

「はい。駅前の…ちょっと裏に入ったとこにある大きな店構えの、酒屋です」

「酒なんて…重てぇだろ」

多分オーナーと同じ心配をしているとわかって少しおかしくなった。

「…なんだよ」

「いえ、こう見えて、結構力はあるので大丈夫です…って言いたくて」

携帯に何度も連絡が入っていることに気づいて、慌てて連絡を返すなり、マンションにやってきた龍之介。

アルバイトが決まって、早速仕事をしてきたため、連絡に気付かなかったと説明した。

「…ちょっと、聞いてもいいか?」

龍之介は冷蔵庫からビールを出して飲み始めた。

「どうしたんですか?」

桜は何か作ろうとキッチンに立つ。

冷蔵庫からハムときゅうりを出して千切りにし、卵を溶いて一緒に炒め、味を整えてから粉チーズを振る。

そして自家製の鶏ハムに、ミニトマトを添えて…

サッと出てくる料理に、感心して桜を見上げる龍之介。

「お酒を飲み終わったら、何かご飯ものを…」

言いかけて、長い時間ここにいるわけではないかもしれない…と思う。

「…惚れる…」

ボソッとつぶやいた言葉は、桜の耳には届かなかった。

「…あ、先の話、でしたっけ?」

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    「あ…ありがとうございます。でも、いいんですか?」人使いの荒い昭仁が仕切る酒屋での仕事は思いのほかハードで…疲労困憊して帰宅した桜。アパートの入り口で、ちょうど帰ってきた坂上に会い、挨拶をしたところで…また、左手にぶら下げる可愛らしい袋を差し出されてしまった。「ケーキ…この前とは別のクライアントさんからの差し入れでもらったんだ。良かったらまた、食べてくれない?」疲れた体が甘い物を欲している…桜は困り顔の坂上から、ありがたくケーキをいただくことにした。「あの…よろしければ、夕飯でも一緒にどうですか?」「え、ホントに?…冷蔵庫に何も入ってないなぁって、気づいたとこだったんだよね!」

  • 極道と、咲き乱れる桜の恋   19.龍之介の本音

    「…本当にそっくりだね。…ヤバっ」「それ、もう2度と桜に言うなよ。自信がないならもう会わせない」「なによそれっ!せっかく女の子の友達ができそうなのに…」桜と坂上という男がアパートに入っていくのを、恨めしい気持ちで見つめる龍之介。「あの男だろ。いつか言ってた弁護士って」「そうそう!今日もちょっと相談があって行ったの。…で、桜ちゃんらしき女の子の話を聞いたから、くっついてきたわけ!」「わざとじゃねえのか、桜と坂上が隣の部屋って…」「わざとじゃないよ!本当に偶然!」運命かもね〜、と言う麗香を睨み、当たり前のように一緒に車に乗ってきた麗香にため息をついた。「ねぇ、もう夕ご飯の時間だ

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