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26.触れ合う2人

Author: 桜立風
last update publish date: 2026-03-14 10:07:14

黒いワイシャツのボタンをひとつ、ふたつ…震える手で外していく。

頬にキスをしながら「…まだ?」と問いかける龍之介。答えられずにいると、お仕置きのように熱い唇は首筋に移っていく…

「震えてるな…寒いか?」

「き、緊張しちゃって」

やっとボタンをすべて外して…筋肉で形作られた胸をあらわにして…

「…やっぱり、ダメ…龍之介さん」

しっかり巻かれた包帯は、胸全体をきつく守っているように見える。

「痛々しくて、萎えた?」

「そんなんじゃ、ない。今はまだ…ダメ。怪我を、早く直してください」

再び…やっと外したボタンをひとつずつかけながら…もうひとつの、見てはいけなかったものにそっと視線をやる。

左の胸、鎖骨の少し下に咲く、小さな白い花。

それは多分…百合の花。

きっと奥さんを亡くして、永遠に忘れない…永遠の愛の証として刻んだのだろう。

…鎖骨あたりのボタンをとめながら、シャツの上からそっと百合の花をおさえた。

「桜…今日は、お前に触れるだけ。それならいいだろ?」

蕩けそうな甘い顔を向ける龍之介に、桜は自分から唇を近づけた。

「…龍之介さん」

私の…私だけのあなたになってほしい…

もしかしたら死が
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Comments (1)
goodnovel comment avatar
yuu
切ない... でもそこには確かな愛が存在してるよ。 桜ちゃんもだけれど、龍之介の方が以前より桜ちゃんを強く想っている気がする。 見送られたら、離れがたいし余計に辛くなるからあのタイミングがお互いに良かったのかもしれないね。 また早く会えますように…。
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