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■57

Author: 水沼早紀
last update Petsa ng paglalathala: 2026-02-25 10:28:54

そして土曜日、私は雅人に用意してもらったニセの名刺を持って、奏出版の近くのカフェで山藤を待つことにした。

「……来た」

私は山藤が出てきた瞬間を見計らい、山藤と接触することにした。

「きゃっ……!?」

わざと山藤の前で転ぶように仕掛けた。

「だ、大丈夫ですか!?」

山藤は私の予想通り、私の前に来て「大丈夫ですか?」と声を掛けてきた。

「す、すみません……大丈夫です」

カバンの中身が散らばったのものを、山藤が拾ってくれる。

「はい、どうぞ」

「あ……ありがとうございます」

山藤が私の手に触れてしまって所を、私は「あ、すみません……」と手を引く。

「あ……ケガ、してるみたいだけど、大丈夫?」

「あ、本当だ……」

山藤は私に「俺の家、すぐ近くなんだ。家に来なよ。 ほら、手当しないと」と私に手を差し出す。

「いえ、大丈夫です」

と断ったが、山藤は「いいから、手当させてください。ね?」と言われて「……はい。ありがとうございます」とその手を取った。

「歩けますか?」

「はい」

立ち上がった私に山藤は「ゆっくり行きますね」と、同じ速さで歩いてくれる。

(へえ……。なかなかいい男ね。さすが鍵
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