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第756話

Auteur: 清水雪代
そんなことは、微塵も思っていなかった。

ただ最近は智美が光瑞の立ち上げに忙殺されていて、新しい秘書の採用も間に合っていないせいで、自分の仕事量が増えただけのことだ。

梨沙子は感情を自分の中に溜め込むタチではない。これから夫婦としてやっていくのだから、誤解は解いておくべきだと考えた。

「誤解よ。智美が最近、光瑞の件で手一杯なの。その分、私の仕事が増えているだけなのよ。あなたが心配しているような理由じゃないわ」

その言葉を聞いた瞬間、崇樹の心に立ち込めていた重い霧が、すうっと晴れていくのが分かった。

「……そうか。なら、俺もそっちへ行くよ」

声のトーンが、わずかに和らぐ。

断ろうとしたが、今の彼は「夫」なのだという現実に思い至った。妻の残業に付き合いたいという申し出を拒む理由は、どこにもない。

「……分かったわ。待っているわね」

十五分後、崇樹はオフィスのエントランスに現れた。セキュリティを通る必要があるフロアだったため、梨沙子が下まで迎えに行く。

「夜食を買ってきたんだ。少し食べてから、また仕事を再開したらどうだ」

「あと三十分もあれば終わると思うわ。終わってからい
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  • 無視され続けた妻の再婚に、後悔の涙   第756話

    そんなことは、微塵も思っていなかった。ただ最近は智美が光瑞の立ち上げに忙殺されていて、新しい秘書の採用も間に合っていないせいで、自分の仕事量が増えただけのことだ。梨沙子は感情を自分の中に溜め込むタチではない。これから夫婦としてやっていくのだから、誤解は解いておくべきだと考えた。「誤解よ。智美が最近、光瑞の件で手一杯なの。その分、私の仕事が増えているだけなのよ。あなたが心配しているような理由じゃないわ」その言葉を聞いた瞬間、崇樹の心に立ち込めていた重い霧が、すうっと晴れていくのが分かった。「……そうか。なら、俺もそっちへ行くよ」声のトーンが、わずかに和らぐ。断ろうとしたが、今の彼は「夫」なのだという現実に思い至った。妻の残業に付き合いたいという申し出を拒む理由は、どこにもない。「……分かったわ。待っているわね」十五分後、崇樹はオフィスのエントランスに現れた。セキュリティを通る必要があるフロアだったため、梨沙子が下まで迎えに行く。「夜食を買ってきたんだ。少し食べてから、また仕事を再開したらどうだ」「あと三十分もあれば終わると思うわ。終わってからいただくわ」崇樹は梨沙子の手をそっと引き、穏やかに言った。「先に食べよう。冷めてしまっては美味しくないから」そうまで言われては、従うしかなかった。彼が用意してくれたのは、野菜サラダとサンドイッチ、そして搾りたてのフルーツジュースだった。梨沙子は思わず目を瞬いた。夜遅くに食事を摂るなら、できるだけ軽いものがいい――そんな自分の細かな習慣を、彼は正確に把握していたのだ。上場企業のトップとして多忙を極めているはずなのに、こんな細かなことまで気にかけてくれるなんて。サンドイッチを一口かじりながら、梨沙子はふと自分を恥じた。崇樹とはもう長い付き合いなのに、自分は彼のことを真剣に知ろうとしたことがあっただろうか。好きな食べ物も、苦手なものも、何ひとつ知らずにいたのだ。梨沙子は小さくため息をつき、決意を込めて口を開いた。「……土曜日、家で何か作るわ。あなたは何が好きなの?苦手なものはある?」崇樹の顔に、驚いたような表情が浮かんだ。知り合ってからこれまで、梨沙子は常に自分の仕事を最優先にしてきた。崇樹もまた、彼女の多忙なスケジュールの合間を縫うようにして会う時

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    二人は、その日役所に婚姻届を提出した一番乗りのカップルだった。窓口の担当者は、晴れやかな二人を見て顔をほころばせながら明るく声をかけてきた。「今日はずいぶんと早くいらしたんですね」その言葉に、梨沙子はなんと答えていいか分からなかった。隣の崇樹はいつものように落ち着き払った様子で、記入を終えた書類をすっと差し出した。やがて、婚姻届受理証明書がそれぞれの手に渡されたときも、梨沙子はまだどこか、覚めない夢の中にいるような心地だった。本当に、入籍してしまった。彼と夫婦になったのだ。なんだかひどく現実感がない。役所を出て、再び車に乗り込む前に、崇樹が当然のように言った。「俺の家へ引っ越しておいで」籍を入れた以上、別々に暮らす気など最初からなかったのだろう。梨沙子は少し考えてから、静かに頷いた。「……分かったわ」「俺も午前中は休みを取ってあるから、一緒に行って荷造りを手伝うよ。とりあえず着替えと当面の日用品だけ持っていって、残りの荷物は土曜日に業者を頼んで運ばせよう」こんなにもすぐ動き出すとは思っていなかった梨沙子は、思わず言葉に詰まったが、結局は彼の言う通りに従うことにした。崇樹が車で梨沙子の暮らすマンションまで送ってくれた。エントランスでセキュリティカードをかざし、並んでエレベーターへ向かう。梨沙子が彼を自分の部屋まで入れたのは、これが初めてのことだった。付き合っていなかった頃、梨沙子から一度も招き入れたことはなく、崇樹も決して無理に上がろうとはしなかった。いつも梨沙子にエントランスで見送られ、ただそれだけだったのだ。ドアを開け、梨沙子は来客用のスリッパを探し出して彼に渡した。この部屋に入ったことがあるのは、智美だけだった。崇樹はスリッパを履き、室内を値踏みするような無遠慮な視線ではなく、静かに見渡した。2LDK、およそ百二十平米。温かみのある、清潔な空間だった。一人暮らしには十分すぎる広さだが、崇樹の暮らす広大な邸宅や、かつて梨沙子がいた黒木家・佐倉家の大邸宅と比べれば、ずいぶんと小さく質素なものだ。かつては名家の令嬢として高級車で送迎され、ウォークインクローゼットだけで百平米を超えるような贅沢な暮らしをしていた梨沙子が、このささやかな生活にすっかり馴染んでいることが、崇樹には少し不思

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  • 無視され続けた妻の再婚に、後悔の涙   第376話

    智美は言った。「まだ用事があって、すぐには戻れないの。玄関のポストを見てみて。封筒に予備の鍵を入れておいたから」「分かった」電話を切ると、智美はレストランへ戻った。お茶を一口飲むと、司と本題に入った。千夏はずっと静かに座っていて、会話には加わらなかった。話が終わりに近づいた頃、智美は喉が渇いたので、カップのお茶を飲み干した。千夏が司に声をかけた。「話は終わったみたいね。私、智美さんと二人で話したいことがあるの。司さん、先に帰ってくれる?」司が智美に目を遣る。智美は頷いた。「分かった。じゃあお先に。また今度ね」司は笑いながらそう言って立ち去った。司が去ると

  • 無視され続けた妻の再婚に、後悔の涙   第357話

    香代子の行動は早く、すぐに連絡を取ってくれた。智美は中西萌(なかにし もえ)という音楽家のラインを交換し、すぐに彼女のスタジオに向かった。萌は明るい性格の女性で、あっさりとレコーディングスタジオを貸してくれた。「香代子とは長年の親友なの。彼女の友達は私の友達よ。遠慮しないで」智美は礼を言ったが、あまり甘えたくなかったので、賃料を払うと申し出た。萌は手を振った。「賃料なんていいわ。香代子があんなにあなたのことを評価してるんだから、いずれ一緒に仕事する機会もあるかも。友達になりましょう」智美は彼女の熱意に押され、好意に甘えることにした。それから、昼間は仕事を終え、夜はレ

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    佐藤家と渡辺家は塚本家の不動産を共同開発していて、契約も結んでいた。佐藤家と渡辺家は利害関係で固く結びついている。祐介は得るものを得て、もう彼女を恐れる必要もなくなっていた。千尋はそこで初めて気づいた。自分が祐介に何の利益ももたらさなければ、彼を掌握することなどできないのだと。そのため、彼女は佐藤グループで働き始め、会社で実績を上げて、将来祐介をコントロールできるよう準備を始めた。今回、会社が投資して建設したショッピングモールのオープンに際し、大物歌手を招いて盛り上げようということになった。ちょうど香代子が大桐市でファンミーティングを開くことになり、マーケティング部が香

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    悠人が病院に篤を「見舞った」翌日、篤は自ら智美のもとへ謝罪に訪れ、訴訟も取り下げた。麻弥は元々、夫に智美を徹底的に困らせるようけしかけていたが、今や夫の影で借りてきた猫のように縮まり、一言も発することができなかった。智美も、これ以上事を荒立てて今後の仕事に影響させたくなかったため、和解の道を選び、双方の示談は成立した。翔太も無事に目を覚ました。篤は自ら高価な見舞いの品を持って翔太の病室を訪れ、これでもかというほどお世辞と謝罪の言葉を並べ立てた。翔太は、この男が急に態度を変えたことに何か裏があるのかと訝しんだが、そこへ悠人が入ってくるのを見て、ようやく全ての事情を理解した。

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