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第591話

Auteur: 風羽
夜は静まり返っていた。

翔雅は澄佳の胸に身を伏せ、長いあいだ微動だにしなかった。

寝室の空気には甘やかな香りが漂っている。それは二人の子どもたちが放つ、あの甘い匂い。だが当の二人は、もはや赤の他人のようだった。

——もし、あの時ロンドンに追いかけていたら。違う未来があったのだろうか。少なくとも、彼女のそばにいて、子どもたちの誕生と成長を見守れたのに。

翔雅が失ったものは数えきれない。けれど何よりも心の奥で悔やまれるのは、澄佳を失ったこと。本来なら、ゆっくりと、年月を重ねながら育めたはずの愛情だった。

その夜、翔雅は泊まった。

澄佳は客室に移り、寝室を翔雅と子どもたちに譲った。翔雅は遠慮してベッドには入らず、ソファで一晩をやり過ごそうとした。

だが眠れるはずもない。少し横になっては、結局子どもたちの寝顔を確かめに行く。何度見ても飽き足りず、最後には芽衣をそっと抱き上げ、ソファに連れ戻し胸に抱いて眠った。

小さな身体は父の腕にすっぽりと収まり、香り立つ寝息を立てていた。

夜明け前、芽衣が目を覚ました。

大きな瞳をぱちくりさせ、小さな両腕で父の首にしがみつく。まるで小魚の
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Commentaires (1)
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良香
果たして澪君は拓真のようなスパダリになるのか?父を踏襲するクズになるのか??? できれば一途なスパダリであって欲しい。周防のクズは周防従兄弟だけで良い。笑
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