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40話「本屋巡り」

Auteur: 団紡るう
last update Date de publication: 2026-07-26 07:28:21
 土曜日の朝、スマホにメッセージが来た。

 灯からだった。

「今日、古書店を数軒回る予定があります。もしよろしければ、ご一緒しませんか」

 時間を見た。九時過ぎだった。

「行きます」

 返信を送ってから、着替え始めた。

 駅の改札前で待った。

 十時少し前に灯が来た。いつもの革鞄を持っていた。手に小さなメモを持っていた。

「お待たせしました」

「いえ、今来たところです」

「今日探している本は三冊です」

「三冊のために何軒回るんですか」

「五軒か六軒の予定です」

「効率が悪くないですか」

「古書店は効率で回るものではないので」

 迷いがなかった。

 歩き始めた。

 一軒目は駅から歩いて十分ほどの場所にあった。

 入口が狭かった。棚が天井近くまで積み上がっていた。通路が人一人分しかなかった。においがした。古い紙の、独特のにおいだった。

 灯は入ってすぐ、端の棚から確認を始めた。背表紙を一冊ずつ追っていった。瑠衣はその後ろを歩いた。

 店主らしい年配の男性が、灯を見て少し姿勢を直した。

「いらっしゃいませ」

「お邪魔します」

 灯は軽く頭を下げてから
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  • 結婚式の端っこで、君と乾杯を   3話「鍵」

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