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第14話

作者: 霜晨月
last update 公開日: 2025-12-14 20:00:56

当初、奏の仕事は単純なものだった。着彩や背景といった雑務を手伝い、傍らで睦弥の身の回りの世話をするだけ。

だが、睦弥の仕事が軌道に乗るにつれ、奏はマネージャー業も兼任するようになり、スケジュール管理やクライアントとの窓口業務もこなすようになった。

今や二人の事業は順風満帆で、地価の高いこの商業エリアにスタジオを構えるまでに成長した。場所はこのレストランのすぐ近くだという。

二人で苦労を共にしてきた日々の話題になると、奏の話は尽きることがない。それを聞かされる颯斗は、ただ羨望の眼差しを向けるばかりだった。

憧れの推しを射止めただけでなく、ビジネスパートナーとして、競争の激しいこの業界で大成功を収めているのだ。ファンとして奏ほどの領域に達するとは、もはや模範中の模範、勝ち組の中の勝ち組と言えよう。

話が盛り上がる最中、颯斗はふと睦弥が小さく咳き込んでいることに気づいた。先ほどか

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