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第12話(2)

Author: 北川とも
last update Petsa ng paglalathala: 2026-01-07 17:00:27

「……そのつもりだったが、やっぱり、あんたは嫌いだ」

「俺だって、ヤクザのオンナになってぬくぬくと生きている男は嫌いだ。だが――たまらなく抱きたいんだ。お前を」

 和彦が目を見開いた次の瞬間、鷹津の大きな手が後頭部にかかり、ぶつけるような勢いで唇を塞がれた。

「んんっ」

 和彦は必死で顔を背けようとしたが、鷹津に後ろ髪を鷲掴まれ、唇に噛みつかれる。そのまま、もつれるようにして隣の部屋に引きずり込まれ、突き飛ばされた。

 簡素な作りのベッドに倒れ込んだ拍子に、鉄製のパイプと床が擦れ、不快な音を立てる。確実に階下に響いただろうが、鷹津は気にかける様子はない。その理由を、ネクタイを解きながら鷹津本人が口にした。

「こんな汚いマンションだから、新しい住人が入らないんだ。下の階なんて、角部屋に一世帯入っているだけだ。つまり、近所迷惑なんて気にしなくていいというわけだ」

 ワイシャツを脱ぎ捨てた鷹津が、和彦の上に馬乗りになってくる。薄笑いを浮かべた鷹津を睨みつけはしたものの、コートを脱がされ始め
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