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第4話(5)

Auteur: 北川とも
last update Dernière mise à jour: 2025-11-03 08:00:47

「実家に戻ってから、お前、子供っぽくなったんじゃないか」

「だったら、俺が本気出しても、先生平気?」

 前触れもなく立ち上がった千尋に、いきなり腕を掴まれて壁に体を押し付けられる。目の前に迫ってきたのは、しなやかな体躯を持った若々しい肉食獣だ。さきほどまで、あざといほど子供っぽさを前面に出していたくせに、今はもう、したたかな笑みを浮かべて舌なめずりしていた。

 発情している顔だと、和彦は思った。

 千尋は、まだ湿りを帯びた和彦の肌に触れてくる。バスローブの紐を結んでいないため、何もかも千尋の前に晒したままなのだ。しずくが伝う首筋をゆっくりと舐め上げながら千尋が言う。

「俺が家に戻った理由を、甘くみないでよ。いつでもこうして大きな顔して、先生に会うためだよ」

 和彦が息を呑むと、千尋がそっと唇を吸ってくる。片手で濡れた内腿を撫で上げられ、指先でくすぐられ、和彦は小さく抗議の声を上げた。

「プリンを食べさせてくれるんじゃないのか」

「プリンより先に、俺が先生を食べるってのは、どう?」

 こういう発言を聞くと、あの父親にして、この息子だなと痛感させられる。

 ため息をついた和彦は、千尋の頬を軽く撫でた。

「――……発情するサイクルが同じなのか、父子揃って」

「あのオヤジと同じってのは複雑だけど、先生が目の前にいて触らないのは勿体ない、と思ってるんだよ、俺は」

 ニッと笑った千尋が身を屈め、今度は胸元を伝い落ちるしずくを舐め上げる。

「あっ」

 数度胸元を舐めたあと、千尋の舌が突起をくすぐってくる。昼間、賢吾が愛撫してきたのとは反対側の突起だ。

 示し合わせているのか、本能で嗅ぎ分けているのだろうかと考えているうちに、凝った突起を柔らかく吸い上げられ、和彦はビクリと体を震わせる。

「千、尋っ……」

 いきなり強く吸い上げられ、快感めいたものが和彦の胸元に広がる。思わず顔を背けてから、ドキリとした。廊下に通じるドアが開いたままなのだ。さきほどまでの千尋とのやり取りが、三田村の耳にも届いているのかもしれない。だからどう、というわけではないのだが――。

「千尋、お前早く、下に降りないとい
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