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第6話(3)

Author: 北川とも
last update publish date: 2025-11-17 11:00:17

 和彦が自嘲気味に洩らすと、澤村は怒ったように言った。

「相手してほしかったら、お前はもっと電話してこい。……俺が男からの電話を待つなんて、滅多にないんだからな」

 たとえ、境界線のこちら側とあちら側に立ってしまったとしても、澤村とは、友人として細い糸であろうが繋がっていたかった。

 立っている場所は違っても、身近で和彦と同じ目の高さで生きているのは、澤村だけなのだ。だからこそ、共有できるものがある。それを和彦は失いたくない。

 失ったら、そこにいるのは、多分ヤクザという存在だ。

「本当に、乗っていかなくていいのか」

 ウィンドーを下ろした澤村にそう声をかけられ、笑って和彦は頷く。レストランを出て、他に寄るところがあるという和彦に、澤村は近くまで送ると言ってくれたのだ。

 何か言いたげな顔をした澤村だが、あっさりと引き下がる。

「あんまりしつこくしたら、次から会ってくれなくなるかもしれないからな」

「…&hel
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  • 血と束縛と   第16話(40)

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