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第8話(22)

Auteur: 北川とも
last update Date de publication: 2025-12-07 14:00:52

「何かあれば、すぐに知らせてくれ。こういう言い方は卑怯かもしれないし、そもそも効き目があるのかわからないが――、俺のためにも、先生は組の連中に素直に守られてくれ。そして、頼ってくれ」

 和彦は目を丸くしたあと、わずかに視線を伏せた三田村に笑いかける。

「……効き目十分だな、その台詞は」

「だとしたら、らしくないことを言った甲斐があった」

 三田村を煩わせたくなかった。和彦個人の事情に巻き込んで、組の中でさらに複雑な立場に追いやりたくない。

 だからこそ、やはり秦のことは言えなかった。自分の甘さが引き起こした問題である以上、できることなら、自分自身でケリをつけたい。

 和彦は一瞬だけ三田村の指先を握り締めてから、小さく呟いた。

「――大丈夫だ。心配いらない」

 スタジオで体を動かした和彦が、タオルで汗を拭きながらラウンジに向かうと、一足先にプログラムを終えたのか、中嶋がイスに腰掛けてスポーツ飲料を飲んでいた。和彦に気づくと、笑顔とともに

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