Share

10

Penulis: 酔夫人
last update Tanggal publikasi: 2026-01-10 11:00:35

ウィンディ映像は風間太一と風間奈美の夫婦二人でやっている小さな会社だった。

主な業務は自治体や企業からの委託による記録映像の制作。

防災訓練、地域行事、社内研修、工場の安全教育など、ああいうのかって理解できた。

特に不審な点がない会社。

派手な収入はないが安定した収入がある会社。

墨田聡への入金記録がなければ、この会社には何も疑いはもたなかっただろう。

あの入金記録があったから、この会社ではあり得ないあの金はどこから得たものかという疑問がわいた。

その答えを知るために俺は風間夫妻を探した。

そして見つかった、地方新聞の記事で。

人の好い不動産会社のあの社長は「埼玉のほうに家を買ったみたい」と言っていたから、俺は「埼玉」「風間」で検索をかけていた。

これに引っかかった。

その記事には、二人が不審な死を遂げたとあった。

不審と言っても、死因は分かっている。

服毒死。

夫婦で

Lanjutkan membaca buku ini secara gratis
Pindai kode untuk mengunduh Aplikasi
Bab Terkunci

Bab terbaru

  • 見つからないパズルピース   2-3

    「とりあえず、働きたいというのなら働かせてあげるわ。女の子にかまける時間が減れば、私の苦労も減るしね」母さんが何かに迷うそぶりを見せた。「田沢家から、綾子さんと洋輔の婚約を打診されていたの。あなたの下半身のクズっぷりに、綾子さんに番人をしてもらうのもいいかなって思ったけれど……」「考え直してほしい」母さんが首を傾げる。「悪い話ではないと思うのだけど?」「絶対にやめてくれ。もし綾……彼女との婚約話を進めるなら、俺は草薙家とは縁を切る」俺の言葉に、母さんは吃驚した。それは、そうだろう。先ほどまで草薙グループで働かせてほしいと言っておきながら、手のひら返すような発言だ。「わか、ったわ……でも、あなた。本当にどうしちゃたの?」どうしたの、か。―― あなたが大人の男になったと感じたのは、あの子に恋をしたからだったのね。そう言えば、前の母さんはこんなことを言っていたっけ。「好きな人ができたんだ」母さんの顔が、もっと吃驚したものになる。好きな人ができたと言って、ここまで驚かれる俺って……いや……俺と母さんの関係では、こんなことを話すこと自体が変か。「……花江、さん」母さんが、傍にいた花江さんを呼んだ。どうやら、母さんはパニックを起こすと花江さんに頼るくせがあるらしい。「あらあら、まあまあ、今夜はもう作ってしまったので、明日お赤飯にしましょうね」「……そうね。あまりお赤飯は好きではないけれど、祝い事ですものね」「いや、別に、好きでないなら赤飯なんかじゃなくても。寿司とかでもいいんじゃない? そうすれば花江さんの手間もかからないだろう? 寿司、特上で、花江さんも入れて三人前頼もうよ」あらあらと、花江さんの目じりが下がる。花江さんが寿司好きなことは知っている。「それでしたら大旦那様にもお知らせしませんと」……祖父さん?「ああ、そうか。祖父さん、まだ生きているんだっけ」「まあ、洋輔さんたら酷い言い草。大旦那様は検査入院しているだけではありませんか」検査入院……そうだった。この頃、最近疲れやすいと言っていた祖父さんは周りに検査を進められて、そこで癌が見つかったんだっけ。祖父さんが生きている。時間が戻ったって、初めて実感した気がする。だから唯も……。  *  「いない?」俺が復唱した言葉に、児童養護施設「ひかりの丘」の理

  • 見つからないパズルピース   2-2

    時間が、本当に戻っていた。いまの俺は、この四月から大学生になる。以前の俺はこのあと無難に大学生活を送り、草薙グループに就職して実務経験を積んだあと、三十歳手前で、母に言われてオックスフォードに留学してMBAを取得した。グループの経営に加わるためにオックスフォードへの留学をすすめられたが、結婚を迫る綾子から距離を取るのに丁度良かった。こうして思い返せば、前の俺の人生は全て受け身だ。いまの俺はまだ十八歳。五歳年下の唯は、まだ十三歳の中学生。今度は時間を無駄にしないため、考える。まずやることは、綾子と婚約話を白紙化すること。 *「母さん、お帰り」仕事から帰ってきた母さんを出迎えると、母さんは驚いた顔をした。俺の顔を見て、自分の腕時計を見て、もう一度俺の顔を見て……。「なぜ家にいるの?」「……ここ、俺の家だろう?」「そうだけど……覚えていたのね」そんなことを言いながら靴を脱ぐ母さんを見ていたら、母さんがパッと顔をあげた。「洋輔、何かやらかしたの?」「……なんで、何かをやらかした前提なんだ?」「どこの誰を妊娠させたの?」「聞いてよ。なんで妊娠させた前提で話し進めているんだよ」前の俺って、こうだったのか?……いや、確かに間違っていない気はする。家に帰りたくなくて、誘ってきた年上の女性の家を転々として、そこでワンコ扱いされて……思い返せば紐みたいなクソな生活。「違うって。俺も四月から大学に行くから、ちゃんとしようと思って」「……花江さん」母さんが俺の言葉に応えず、俺の後ろにいる花江さんを見た。振り返ってみると、花江さんは肩を竦めていた。信じていない、二人とも。前の俺がどれだけ馬鹿だったのか思い知らされる。.「大学と並行して、うちで働きたいですって?」「そう。どんな子会社でも都内ならどこでもいいから、実績を積みたいんだ」「実績って……どうしてそんなに急ぐの? 大学では勉強に集中したらいいでしょう?」「でも、草薙グループを継ぐためにはMBAは取得しておいたほうが良いだろう?」前の俺の口からは出なかったであろうMBAという単語に、母さんが驚く。驚いている顔を隠せないくらい、驚いている。「それは、そうだけど……あなた、まさか……」母さんが、ハッとした顔をする。母さんもMBAを取得しているから、俺のやろうとしている

  • 見つからないパズルピース   2-1【第二章 榕縁環】

     リン……リン……·鈴の音?どこから?なぜだ?·辺り一面が、暗い。ここは、どこだ?俺は、何をしていた· リン……リン……·ああ、そうだ。小林陽翔との話に疲れて、家に帰った。でも、人と話す気にならず、一人になりたくて、温室にきたのだった。父が使っていた、今では誰も使わないベッドに俺は寝転んだ。そう。カジュマルの木に、見下ろされている感じがしたんだ。 ペトリ「……っ!」湿ったなにかが、俺の頬に触れた。小さな、手?犬?猫?いや、毛の感触はなかった。それなら、人間?でも、こんな小さな手を知らない。……いや、知っている。あの子の手は、小さかった。「洋輔さん」花江さんの声?どこから?あれ……痛い……。 !「洋輔さん。こんなところで寝ていたら、体を悪くしますよ」……寝ていたら?俺、寝ていたのか?体を起こそうとしたら、手のひらに砂の感触……俺、ベッドで寝ていたんじゃ? ペトリ「うわっ」顔に触れた何かの感触に、俺は思わず声をあげた。ぼんやりしていた視界がクリアになる。胸元に一枚……これは、カジュマルの葉?……ああ、そうだ。俺は、温室で……あれ?「お目覚めになりましたか?」「ああ、うん……」……なんだ?「花江さん、化粧を変えた?」「どうしたんですか、突然」「いつもより、若く見える」俺の言葉に、花江さんが照れて俺の背中を叩いた。思いのほか、力が強い。痛い。「娘が誕生日にくれた化粧品の効果でしょうかね」……いや、そういうレベルの話じゃない。違う。変だ。俺の知っている花江さんは、年をとったお婆さんだ。これは、夢か?いや、夢なら、痛みは感じないとよく言う。だから、きっと、夢ではない。「春ですからね、のんびりお昼寝したい気持ちもわかりますよ」「……春」「でも、来週には四月になりますよ。気合い入れてくださいませ。奥様も期待していらっしゃるのですから」「奥様って、綾子が?」花江さんが、首を傾げた。「田沢家の、綾子様ですか? ご婚約が決まったのですか?」田沢、綾子?婚約?戸惑う俺とは対照的に、花江さんは首を縦に振る。何か分かったように、ウンウンと頷いている。「ここだけの話ですが、奥様は洋輔さんの女性関係に疲れておられましたから。ご婚約者をお決めになって、奥様を安心させること

  • 見つからないパズルピース   31

    「唯の死を知り、あの者たちに復讐をしようと思いました。でも五人も殺すのは難しい」確かに。日本の警察は優秀だ。「しかも綾子は草薙夫人として普段から守られていますからね。どうしようかと悩みましたよ」「それで祈祷師か」小林陽翔はにこりと笑った。 「最初は、墨田聡に近づきました。あなたの使いの振りをして。森川唯が死んだこと、三沢加奈から墨田聡が森川唯を暴行したと聞いたが本当か、と」当然、墨田聡は否定した。それでも、何度も小林陽翔は「本当か」と墨田聡を問い質した。小林陽翔のしたことは、それだけ。三沢加奈を殺せとも、何も言っていない。しかし、三沢加奈は死んだ。墨田聡の単独か、それとも風間夫婦も協力したのかは分からない。 「次に、風間奈美に近づきました。三沢加奈の遺族から頼まれた弁護士だと言って、墨田聡について彼女に尋ねた。当然知らないと風間奈美は否定したが、三沢加奈から聞いているとだけ言って、墨田聡について聞き続けた」三沢加奈のときと同じ。ただ小林陽翔は聞いただけ。そして墨田聡は死んだ。風間奈美か風間太一の単独犯か、それとも夫婦で協力したのかは分からない。「私は風間奈美と風間太一、別々に接触した。風間奈美にはそのまま三沢加奈関連の弁護士として、不審な金の流れがあるから警察が風間太一を探っていると伝えた。風間太一には警察と名乗って、不審な金の流れがあるから風間奈美について捜査していると伝えた」金については、唯のノートに書いてあった。金のために、自分の人生はめちゃくちゃになったと。風間奈美の前で、風間太一は唯を犯した。二人の間に”愛”はないと、小林陽翔は思ったのだろう。すでに殺人を犯すという禁忌の域にあった二人は、それぞれ相手を殺そうと思った。だから、別の毒。同じタイミングで死んだのはただの偶然。

  • 見つからないパズルピース   30

    「こんにちは、最近すっかり涼しくなりましたね。持明院に行きましたか? あの傍に、とても広いすすき畑があるんです。その時期になると見ごたえがありますよ」どうやら俺の行動は小林陽翔にお見通しらしい。唯の骨のありかについて、早く知りたいという思いもある。しかし、焦る必要はない。唯の骨がどこかに捨てられたなどと思う必要はないからだ。小林陽翔が盗んだのなら、どこか安全な場所にある。「先日の話の続きを聞きに来ました。あと、本の差し入れを数冊。唯が好きだと言っていた映画の原作です」「それは楽しみですね。私はヒューマンドラマが好きなんですよ」「そうでしたか。唯が好きなのはホラーだったので、お気に召さなければ言ってください」小林陽翔の顔が少し強張り、俺は留飲を下げた。 「虫の知らせとでも言うのでしょうか。私は翌日、唯に会いにいくことにしました。心配だと言って煩わせるのは嫌でしたが、買い物だと言って誤魔化そうなどと思いながら、事故処理中の現場を通過しました」そのとき唯が事故に遭ったと気づいても、事故処理中では何もできなかった。警察から、おそらく唯は即死だと聞いている。即死であってほしい、そう思っている。「唯から、何かあったときのためにと家の住所と、その鍵をもらっていました。私はあの子の部屋を見て、愕然としました。唯が帰ってきたら、どこか食事に連れていこうと思いながら、近くの駐車場で唯が帰ってくるのを待ちました」ふう、と小林陽翔はため息を吐く。「夜になっても帰ってこないから心配になって、あなたの結婚式でショックを受けていましたし、何か手掛かりはないかと、またあの子の部屋に入りました。そして、ノートを見つけたんです」「ノート?」警察の捜査で、そんなものは見つかっていない。つまり、小林陽翔が持ち出したということになる。「まだ新しいようなのに表紙はぐしゃぐしゃで、ところどころページが歪んでボロボロで、日

  • 見つからないパズルピース   29

    「結婚を考えている人がいる。そう書かれた唯からの手紙を受け取りました」それを思い出したのか、小林陽翔が顔を緩める。「手紙はいつもの白いシンプルなものだったのに、あのときは、花柄の便せんでした」ただ手持ちがそれだったという可能性もあるが、それだけ唯はその結婚を喜んでいるのだと、小林陽翔は思ったという。 「どんな人と結婚するのか。相手の男性に会ってみたいと思いましたが、まるで父親のようなことを言うのも憚られ、どうしたものかと考えているとき、突然唯が訪ねてきたのです」「それは、もしかして……」「そうです。当時の私は北海道にいました。私のところにきた唯は、ゲッソリとやつれていました。なにがあったのかと問えば、結婚はなくなったと。でもその男の子どもを妊娠しているから、産もうと思うと言っていました」寒いのが嫌いな唯が、なぜ北海道に行ったのかがこれで分かった。 「男女のことにいろいろあるのは、私も分かっています。住職として地方の寺にいたので、金を使うこともなく貯まっていたことから、寺にいてくれていいと唯には言いました。却下されましたけれどね。こんな山奥の寺で産気づくのは怖いと言ってね」「……山奥?」俺の問い掛けに、小林陽翔は遠い目をした。「北海道で私が派遣されたのは山奥にある寺でした。あの地は雪深く、春の雪解けまでは唯と会うことはできず、ただ時折届く『元気だ』というメッセージを信じていました」俺の頭に、唯が住んでいた北海道のアパートが浮かんだ。家具もないガランとした部屋。あった家電は据え付けのエアコンと炊飯器。冷蔵庫すらない部屋。「雪があらかた溶けて、寺の食料の買いだしも兼ねて唯に会いにいこうと思った矢先に、あの子が寺にきたのです。腹も大きく、何かあったらこんな山奥では不安だというあの子がなぜ来たのか」あの日は……。「SNSで、あなたの結婚式を見たそうです。一人ではいたくなかっ

  • 見つからないパズルピース   26

    醜悪な伏魔殿。ずいぶんと詩的な例えをする。そう言えば、柳瀬浩市は無類の本好きで、推理小説が特に好きだったな。   *  埼玉との県境に近い町の一角にある会員制クラブ。外観は何の特徴もない店。ピンクと紫の派手な看板。灯りに照らされた料金プラン。よくあるクラブの見た目だが、中はロードサイドでたまに見かける個人DVD鑑賞施設。店内はカラオケボックスのように小さく部屋に区切られていて、各個室にはモニターやリクライニングチェアがあった。そこで鑑賞する映像というのが、風間太一たちが撮ったもの。確認したメニューの中には唯の映像もあった。この施設の管理人から出資者まで、かなり巧妙に

  • 見つからないパズルピース   24

    「お帰り、喜介」「……お祖母様」家の門をくぐると、お祖母様が庭で花を切っていた。名家の午後の風景って感じがする――離れから読経が聞こえなければだけど。 先ほどママからお坊さんの話を聞いたからだろうか。いつもは気にならないお経が妙に気になる。……そう言えば、祈祷師もお経なのか。幽霊相手というのは、一緒だからか? 「また来ているんですね」「そうね。すっかり聞き慣れ

  • 見つからないパズルピース   23

    「昔ね、可愛がっていた子がいるの」麗香ママが突然話はじめた。何の繋がりもない会話のはじめだけど、僕は黙って聞くことにした。「同郷で、年も私の弟と同じで、何となく妹分って感じで……要領は悪いんだけど愛嬌があって、その子が失敗しても笑って誤魔化されちゃうっていうか、いい子だった。優しくて、可愛くて」その子を思い出しているのだろう。麗香ママの目が遠くを見るものになった。洋輔さんと、同じ目。もしかして、彼女は……。「生きてるわよ」「あ、ごめんなさい」勝手に死人にしたことを詫びると、麗香ママは楽しそうに笑った。その顔が一気に悲し気になる。「あれで生きているというならだけど、ね」

  • 見つからないパズルピース   22

    「喜介君、どうして田沢さんのことを調べているの?」麗香ママの問いは柔らかいけれど、探る色を隠してはいなかった。「この前お話しを聞いたときにちょっと違和感がありまして。洋輔さん自身はこれ以上藪を突くのはよくないかもしれないからって、確かめてこいって僕がここに来たんです」「藪?」「洋輔さんはこれから会社の接待にここのクラブを使いたいらしいのですが……」そこで、言葉を切った。交渉の場では、小休止を挟むことで相手に“考えさせる時間”を与える。それが洋輔さんの教えだ。 「躊躇している理由は、綾音夫人かしら」「いいえ」洋輔さんの勘は当たった。麗香ママはここで出すなら、「綾子夫人」に

Bab Lainnya
Jelajahi dan baca novel bagus secara gratis
Akses gratis ke berbagai novel bagus di aplikasi GoodNovel. Unduh buku yang kamu suka dan baca di mana saja & kapan saja.
Baca buku gratis di Aplikasi
Pindai kode untuk membaca di Aplikasi
DMCA.com Protection Status