Mag-log inゼノンは私を後ろから抱えるように座って、両手で愛撫を始めた。
花芯の皮を剥いてぷっくりと露出させ、くりくりとこねる。 その刺激に合わせて穴に指を抜き差しして、時々不意打ちのように深く突き入れる。「あぁっ……!」
外とナカとを同時に攻められて、もう声が止まらない。
肉の花びらを撫でられ、ズボズボと抜き差しされる。 指を二本三本と増やして、ばらばらと動く。 あそこはもう大洪水で、ぬるぬるとした感触が恥ずかしくて気持ちよくて、腰がくねるのを止められない。 逃げ出そうにも背後からしっかりと押さえつけられていて、ろくに身動きも取れない。 彼の腕の中でただただ繰り返し快感を与えられる。 なんて甘い拷問。苦しくて気持ちよくて声が止められない。「エリーさん」
時折耳元で囁かれる声とともに耳朶を食まれた。
低い声はどこまでも甘くて、それだけで脳がかき回されるようだ。 大事な場所はヒクヒクとうごめいて、ゼノンの指に絡みついている。もっともっとと飲み込もうとしている。 脳がとろける快楽ともどかしさで、どうにかなってしまいそうだ。「ゼノン、ゼノン、もういいから! もう私、我慢できないよぉ」
何度目かの絶頂を経て、息も絶え絶えになりながら言った。
気持ちいいけれど足りない。指とか舌とか、本当に欲しいのはそれじゃない。 泣きべそをかきながら言ったのに、彼はそれでも手を止めない。「何が我慢できないんです? 僕、頑張ってるのになぁ」
笑みを含んだ声で囁かれた。脳に突き刺さる深い声で。
セリフと同時にイイところを擦っていって、私は悶えた。「そうじゃなくて! 意地悪っ!」
「ちゃんと言ってくれないと、分かりません」
彼はとても意地の悪い声で言って、私の中に指を突き入れた。
イッたばかりの体は敏感で、ぷるぷると震えが止まらない。「ひんっ、あぁっ、指じゃやだあっ」
「指じゃなければ、どこです?
で、普通に惨敗しました。 ゼノン容赦ねえ。 俺は何度も地面に叩き伏せられ、それでも諦めずに挑み続けたが、とうとう体力が限界に達した。 視界がブラックアウトする。 消える意識の向こうに見えたのは、幼い頃のエリーの愛らしい笑顔だった。 気がつけば、医務室のベッドの上だった。 隣ではゼノンが椅子に腰掛けていて、心配そうにこちらをのぞき込んでいる。「良かった、気が付いて。最後あまり手加減できなくて、すみませんでした」「やめろ。みじめさが上塗りされるだろ」 ゆっくり起き上がる。 そんな俺を見て、ゼノンはぽつりと言った。「エリーさんは、いいお兄さんを持ちましたね」「あ?」「僕は家族がいないものですから。エリーさんの暖かさは、きっとお兄さん譲りだ。……あ、全部じゃなくて一割くらいだと思いますが。エリーさんの素晴らしさは彼女自身のものです」 真面目な顔で続ける彼に、俺は呆れてしまった。 こいつぁガチだ。ガチでエリーに惚れてやがる。 ここまで一途に想っているのなら、俺としても突き放してばかりはいられない。「お前の気持ちは分かった。だが、結婚でも恋人でも大事なのはお互いの心だ。エリーはお前をどう思っている?」 俺の脳裏に楽しそうな様子で出かけていくエリーの姿が映る。 ゼノンを憎からず思っているのは間違いない。 だが、それは恋や愛と言えるのか。「嫌われてはいない……と、思います」 ゼノンは急に覇気をなくした。しょんぼりとしている。「でも、何度好意を訴えてもいまいち通じないというか。弟扱いされてしまうというか。僕は年下で教え子で、いつも導いてもらうばかり。それがいけないのかもしれません」「エリーは優しいからな。あとちょっと鈍いところもある。そういうことなら、まずは男として見てもらえるよう頑張れ」「&hell
「ゼノン様。ちょっといいですか」 そんなわけである日、俺はゼノンに話しかけた。 場所は聖騎士詰め所の片隅。アレクと並んで歩いていたゼノンは、俺の声に振り向いた。「はい。あなたはユリアン・コーマさんですね。何のご用でしょうか」 名前を把握されている。 俺とゼノンは特に関わりがなかったのに、ちょっとこわい。 ゼノンはアレクと別れて俺についてきた。 訓練場まで移動して、俺は彼に向き直った。 周囲には聖騎士や準聖騎士が何人かいるが、俺たちは特に注目されているわけではない。「単刀直入に言う。あなたはエリーをどう思っているんだ」 聖騎士相手だったが、敬語を使う余裕をなくしていた。 ゼノンは少年らしからぬ穏やかな笑みで答えた。「とても素敵な人です」「当然だ。エリーはこの世で一番素敵な子なんだ。気が合うな」 言ってしまって、いやそうじゃないと気づく。「……そうではなく、付き合いたいと思っているのか? だったら兄として見過ごせない」 ゼノンは少し驚いたように目を見開いて、それから考え込んだ。 考え込む時間は意外に長くて、俺は不安になった。 あいつはエリーをどう扱いたいんだ。答えが出ないのは、やましい気持ちがあるからではないか。例えばポイ捨て予定の遊び相手とか……!!「僕はエリーさんと、付き合いたいわけではありません」 ようやく返ってきた答えに、俺は目を吊り上げる。やはりただ遊ぶためか!?「結婚して、生涯をともに歩みたいと思っています」「……へ」 思わぬセリフに、間抜けな声が出た。 ゼノンは生真面目な顔で続ける。「結婚の前提に恋人としてのお付き合いが必要というのであれば、やぶさかではありませんが。僕はもっとしっかりした絆で、エリーさんと結ばれたいです。ただの恋人など別れてしまえば終わりではありませんか。そんなの嫌です」 俺はシスコンの自覚がある。エリーを溺愛している自覚も。 でも今回はドン引
俺はエリーの兄。名をユリアン・コーマという。 だがまあ、俺の名前など何でもいい。エリーの兄だと覚えておいてもらえればいい。 エリーと俺とは五歳離れた兄妹である。 エリーは出産時、息が止まった状態で生まれてきた。 産室に出入りする医師と助産師が、青ざめた顔で行き来していたのを覚えている。そしてその様子を泣きそうになりながら見ていたことを。 けれどエリーは奇跡的に息を吹き返した。 諦めかけていた両親と俺は、どれほど喜んだことか。 でも赤ん坊の頃のエリーは体が弱くて、何度も熱を出したり意識を失ったりした。 俺たち家族はそのたびにオロオロとして、病院に駆け込む羽目になった。 だからエリーは大事に大事に育てられた。 熱を出して苦しんでいるエリーはかわいそうで、その後に元気を取り戻した笑顔が可愛くて。 彼女の一挙一動に心を奪われ、夢中になる。「エリーはかわいいなあ!」「ばぶー」 エリーはとても可愛らしい子だ。 母とおそろいの赤い髪は、まるで夕焼け空のよう。 父と同じ緑の目は、春の野原の芽吹きのよう。 俺はエリーを守ろうと決意した。 この子が大きくなって、大人になるまで。いいや大人になってもだ。 エリーのそばで兄としてこの子を守るんだ。嫁になんていかせるものか。 エリーは少しずつ成長し、幼児期を終える頃には体が丈夫になっていた。 熱を出すのもほとんどなくなり、元気に学校に通っている。 エリーはすごく賢くて、時々大人のような言葉を言う。 子どもなんて勉強嫌いで当たり前なのに、エリーは自分から勉学に励んだ。 特に魔法に興味があったようで、どんどんと知識を吸収していった。「ねえ、兄さん。魔法があるって不思議ね。とっても面白いの」「そうかい? 魔力と魔法は神々に連なる力。自然の力だよ」 そして十歳の魔力鑑定で、地と水属性を持っていると判明した。属性は普通は一つなのに、二つもあるとは。 魔力量もかなり多く、将
ゼノンは暗闇の底で眠っている。 自分の中に芽吹いた闇が、彼をすっかり覆ってしまうのを感じながら。(アレク。僕のために泣いてくれるのか) はるか遠い地上から、かつての親友の嘆きが聞こえる。(僕にはもう、何も残っていない。心も体も魂さえも冥府の神に奪われてしまった) けれどたった一つ、残ったものがある。 それは心臓に突き刺さった黄金の短剣。神殺しであるために、冥府の神も手を出しかねている。 冥府の神は本来であれば、ゼノンを依り代に復活するつもりだった。 闇と氷と地の属性を持つゼノンは、冥府ととても相性が良い。幼い頃に目をつけて、種子を植えておいた。 少し目を離した隙に女神の神託が下り、聖騎士になっていたのは誤算だったが。 そして誤算はさらに重なる。 黄金の短剣が突き刺さったままでは、依り代としての役目を果たせない。 そこで冥府の神は、ゼノンを闇騎士に仕立て上げた。 女神の秘宝である短剣で、女神自身を殺すよう仕向けよう。そんな筋書きを考えていた。(この短剣が、短剣を突き刺したアレクとの絆が。僕に残された最後のもの) ほとんど全てを冥府の神に支配されながら、ゼノンは僅かに残った意識で思う。(であれば、僕は……) 女神と冥府の神の対決の日がやって来た。 冥府の神の地上の拠点で、二柱の神は対峙する。 女神の傍らにはアレクがいる。彼はかつての闊達さを失い、憂いある大人びた表情をしている。 そして冥府の神の隣には、闇騎士と化したゼノンがいた。 体中に黒い紋様を浮かび上がらせ、虚ろな瞳でアレクを見ている。「……ゼノン」「アレク、これが最後だ。決着をつけよう」 再び始まる戦いに、ゼノンの心が浮上する。懐かしい友の剣筋、泣きそうな顔。 打ち込めば防がれる。踏み込みは受け流してかわす。 遠い
ゼノンは薄暗い場所を歩いている。 ここが幼い頃住んでいた貧民街だと気づくのに、そう時間はかからなかった。 彼が歩みを進めれば、時間も流れていく。 貧民街を出て聖騎士候補生の学校へ。 アレクとの出会い。 いつも一歩及ばない相手に、友情が濁っていく。 以前の自分と同じようで、何かが違うとゼノンは思った。 アレクに抱くコンプレックスは深まる一方。 聖騎士に叙任されてもそれは変わらなかった。 やがて始まった魔力訓練で、違和感は決定的になった。 担当訓練官はベテランの中級魔術士。 成人男性である彼は、エリーと一つも共通点がない。(……どうして) ゼノンは必死の思いでエリーを探した。けれど彼女はどこにもいない。 薬草園におらず、訪ねた実家にすらいなかった。エリーの家は、息子が一人きりだったのだ。 食い下がって聞けば、妹の女の子は赤ん坊の頃に死んでしまったのだという。(どうして!) ゼノンの中で、エリーの面影がだんだん遠くなる。 本当にそんな女性がいたのか、自信がなくなってしまう。(…………) やがて彼女が誰かも分からなくなってしまって、ゼノンは探すのを諦めた。 それからは坂道を転げ落ちるようだった。 同格だったはずのアレクは常に一歩を先に行く。 光属性を使いこなし、剣術をめざましく上達させて、いつしかゼノンのはるか先に行く。 対するゼノンは立ち止まったまま。氷属性は暴走しがちで、闇属性に至っては糸口すら掴めない。 訓練官は途中でさじを投げてしまった。「ゼノン様、氷はまだしも闇は本来人間の扱う属性ではありません。闇は女神様の敵、冥府の神の属性。なかったことにして、諦めましょう」「……分かりました」 訓練官の言葉をゼノンは黙って飲み込んだ。 聖騎士は気高くあること
ぐいと押されたお腹の内側に、確かに彼の存在を感じる。 手で押されながら奥を穿たれ、今までにない刺激に私は悲鳴を上げた。「この感覚、よく覚えておいてくださいね。僕の形です。奥の奥まで僕の形。エリーさんは体の中まで僕のもの」 陶然とした表情にちょっとだけ引いた。いくら何でも執着強すぎじゃない? けれどそんな考えは、すぐに始まった杭打ちに吹き飛んでしまった。 四つん這いにさせられて後ろからガツガツと打ち付けられる。 パンパンと肉同士がぶつかり合う音、ずぶずぶ、ぐちゃぐちゃと粘液が混ざり合う音。 首筋と耳を甘噛みされ、胸を揉みしだかれ、先端をつねられながら。 耳元で聞こえる彼の吐息、囁く愛の言葉。 もう限界だと思っていたはずなのに、どこまでも押し上げられていくよう。「愛してします、エリーさん。僕だけのエリーさん」「ああっ、んああっ、あひ……っ! ゼノン……っ!」 気持ちいい。もっと欲しい。それしか考えられなくなっていく。 意識がどろどろに熱く溶けていく。 体はどこまでも熱を持って、彼と私の境目を曖昧にした。 溶け合う肌、混じり合う粘液。どこからが私でどこからが彼なのかもう分からない。 気が狂いそうなほどの愛と快楽の嵐に飲まれて、私の理性はとっくに吹き飛んでしまった。 私たちは獣のようにお互いを求めて貪りあった……。 というわけで。宣言通りめちゃくちゃにされて、どろどろに溶かされた。 彼以外の何も見えなくなってすがりついたら、とても満足そうな顔をしていてちょっと引いた。 愛し合うのは幸せだし気持ちいいけれど、この人の愛は少しばかり重いようだ。 結婚したばかりだからと、女神様は気を利かせて五日間のお休みをゼノンと私に下さっていた。 まだ戦いが行われている最中の







