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第65話

作者: 吉乃婆婆
last update 公開日: 2026-07-30 19:00:52

「確かにそれは心配ですね。」

てっきりグドムンドを諌めてくれると期待していた凛華と芙美華は驚いて颯生を見た。グドムンドもまた、同志を得たとばかりに颯生を見て、

「分かってくれるか!だから芙美華の家みたいにして、凛華も家族も安心して思う存分に好きな事をさせてやりたいんだ。」

『えっ?若桜家の離れってそんな理由で建てられたの?』

凛華と颯生と勇真は驚いて、一斉に芙美華を見た。

芙美華はばつが悪そうに視線を反らした。

『『『そうだったんだ……。』』』

「まぁ、取り敢えず今は叔父様に紹介してもらった工房の部屋をお借りできてるから充分です。先のことはまたそのうちに……と思っています。」

凛華は話題を変えるように言った。

「ところで、お姉様はお元気でしたか。確か今年は中学部になられたんですね。」

「ああ、彼女は呑気に学校生活を楽しんでいるようだよ。音楽部に入ってバイオリンの練習を頑張るそうだ。」

「そうなんですね。じゃあ、今度帰ったら一緒に演奏してみたいなぁ。」

「凛ちゃんもまだピアノの練習しているの?」

勇真が意外そうに聞いた。

「いえ、ピアノは数年で止めてしまいました。三年ほど前からチェロの
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    「確かにそれは心配ですね。」てっきりグドムンドを諌めてくれると期待していた凛華と芙美華は驚いて颯生を見た。グドムンドもまた、同志を得たとばかりに颯生を見て、「分かってくれるか!だから芙美華の家みたいにして、凛華も家族も安心して思う存分に好きな事をさせてやりたいんだ。」『えっ?若桜家の離れってそんな理由で建てられたの?』凛華と颯生と勇真は驚いて、一斉に芙美華を見た。芙美華はばつが悪そうに視線を反らした。『『『そうだったんだ……。』』』「まぁ、取り敢えず今は叔父様に紹介してもらった工房の部屋をお借りできてるから充分です。先のことはまたそのうちに……と思っています。」凛華は話題を変えるように言った。「ところで、お姉様はお元気でしたか。確か今年は中学部になられたんですね。」「ああ、彼女は呑気に学校生活を楽しんでいるようだよ。音楽部に入ってバイオリンの練習を頑張るそうだ。」「そうなんですね。じゃあ、今度帰ったら一緒に演奏してみたいなぁ。」「凛ちゃんもまだピアノの練習しているの?」勇真が意外そうに聞いた。「いえ、ピアノは数年で止めてしまいました。三年ほど前からチェロの練習を始めたんです。寮にいた時は音楽室を借りて練習していたんですが、この家に住むようになって家で練習できるようになって嬉しいです。」凛華が答えると、「君たち、凛華のチェロを聴いたことないのかい?僕はもう何回か聴かせてもらったよ。中々の腕前で感動したよ。君たちはまだ聴けていないんだ。それは残念だね。」グドムンドが自慢げに話し始めた。複雑な表情の二人を見て芙美華がグドムンドを諌めた。「グム、大人げないわよ。どんどん親バカになってきちゃって、ごめんなさいね。」「いえ、今度聴かせて貰う楽しみが出来たので大丈夫ですよ。そうだ、凛ちゃんそのうちに同じ曲を練習して一緒に演奏しないか?」「ええ、いいですよ。来栖さんはピアノですよね。」「ああ、三人で弾ける曲を探して連絡するよ。」「楽しみです。」「僕もビオラなら弾ける。」話がまとまりかけた所で、颯生が参加の意思を示した。「へぇ〜。珍しいな。じゃあ翔月にも連絡しとく?」「そうだな。一人だけ知らなかったら寂しがるかもな。」どんどん話が膨らんでいく三人を、芙美華とグドムンドは微笑みながら見守っていた。9月に入っていよいよ医療実習が始

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