บททั้งหมดของ いなくなった愛犬を探していたら異世界で獣人王になっていて、俺は愛妃になれと攫われた!(交際0日で獣人王と婚約しました)): บทที่ 71 - บทที่ 75

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思い出話

まるで姫君が眠るような純白の天蓋付きのベッドの布団の中に入り上半身起きていた翼。 その少し離れた前方で、彼に対して横を向いて立っている存在に視線をやった。 それは、クロが今この部屋にいる理久と翼が二人きりになるのを阻止して置いていった猫系獣人騎士。 さっきクロが変装した警備兵より地位が高く、体の上下にだけは金属製の鎧を纏っていたが、頭には兜は今は無い。 「そこの獣人の人、ちょっと理久と二人だけで話したいから、部屋出てくれる?」 訳のわからない異世界に来てメンタルをやられて理久に甘えている演技をしているはずの翼が、いつもの彼らしい尊大な物言いをした。 言われた猫系の獣人は、頭の獣耳両方をピクピク一度させたが、表情を変える事なく淡々と返した。 腰には、立派な剣を携帯している。 「それは出来ません。私は陛下より、理久様と翼様に何事もないように……と仰せつかっております故……」 「俺と、理久に何事もないように?……俺が理久に何かすると思ってんの?あんたの、"犬"の王様は?」 翼の言葉の端々に棘を感じる。 猫系獣人は、黙ってジロリと翼を見詰めた。 翼は、今は演技を一旦やめ、その視線を受けても平然としていた。 そして、今自分がいる羽毛のフカフカの布団のベッドの周り、 ところどころの細工にふんだんに本物の純金を使っているだろう、ソファやテーブルや壁。 花々の精巧な彫刻をされた大理石で作られた大きな暖炉。 だだ広い部屋の床一面に敷き詰められる上質で豪華な織物絨毯を見て、クロを心の中でなじる。 (何が!……異世界の獣人王だよ。金は持ってんだろうが……ペットの分際で飼い主に手出しやがったただのクソ犬だろうが……) ベッドの横の椅子に座る理久の方は、翼の心が、異世界に来た事からの弱気からイライラに変わり安定してないと判断した。 だからこれ以上、ゴタゴタしたくなかった。 「翼……別に、今でもこうやって普通に話しできるから……」 小さく息を吐くと、慌てて、しかし、やんわり咎めた。 翼は、気弱になる芝居をもう本当にやめて無理矢理にでも獣人を追い出したい気分だった。 でも今は、理久の気持ちを一刻も早く自分側に引き込む方が、クロから引き離すのが先決だった。 「仕方ないなぁ……」 翼は、わざと大きめの
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明言

翼は、天蓋ベッドの頭のベッドボードにフカフカの枕を押し当て背もたれにして座りながらで体を固めた。 理久から返ってきた言葉は、翼にとって想像していた待ち望んでいたものとは本当に違った。 「翼と、幼稚園時代に戻りたい……」 今の、クロとギクシャクした理久なら必ずそう言うと思っていたのに。 理久はチョロいから絶対楽勝だと思ったのに。 その横の椅子の理久は、チラリと一瞬、近くで直立不動で立つ、クロが置いて行った猫獣人騎士マッソを見た。 やはりこれ以上彼の前で翼と私的な事を話すのはやはりやめておこうとも思ったが。 理久と翼は、この世界では異世界から来たという事は秘密で、それを知る獣人も限られている。 翼にもその事は、彼が目覚めた時に伝えていた。 だが、マッソは、クロの信任もあつく理久の身辺警護の責任者に任命された男で、理久と翼が異世界人だという事情も知っているので安全だったし―― 何より、今翼に言わないとならない気がした。 「翼。安心して。必ず帰れるから。翼は帰って、必ず将来立派な社長になれる!」 確かに、翼が精神不安の演技をし理久の気を引いていた。 でも―― (えっ?!まさか、理久が"俺"を励まそうとしてんの?!) そんな疑問が浮かんだと同時に、さっきは失敗したが、もう次にどう理久の気持ちをクロからこっちに取るか再び考え始める。 まだ諦めない。 だって、元の世界に帰って"社長"になっても、理久がいなければ意味が無い。 だが、そんな翼を、再び理久の意外な言動がかき乱す。 「俺、昔から……翼の事、いつも凄いなって思ってた……昔からずっと、今も、俺の自慢できる従兄弟だよ」 そこに今、理久と翼のいる部屋のドアの前に丁度クロが戻ってきていた。 翼のいるベッドから扉まで少し距離はあるが、犬獣人のクロは、他の獣人よりとにかく聴力が良い。 ドアがあろうが閉まってようが何だろが関係無い。 理久の本心が鮮明に聞こえた。 だからドアノブにも手をかけていたが今は開けられなかった 赤絨毯の廊下に立ちながら、そのまま聞き続けた。 理久は、クロが促す前に言わなくても、ちゃんと自分から従兄弟としての関係を翼の前でハッキリさせてくれた。 翼は、まだ身動き一つせずただ理久を見詰めていたから、理久はさらに
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婚約式

「クロっ!」理久は、クロが翼の挑発に乗ったんではないか?と心臓を跳ねさせた。まさか……と思い、クロの顔を見詰めた。でもクロは一見、逞しい腕を組んだまま落ち着いている。「理久。今から翼と一対一で話しをする」それでも理久は、まだ挑発に乗った線を捨てきれなかった。2人きりにさせて、クロと翼に何か決定的な争いに発展すれば取り返しがつかない事になるかも知れない。理久の表情に不安が濃くなる。「理久!」その呼びかけに理久は、今度はその声の主の翼に視線を向けた。「理久。俺は、クロと話しがしたいんだよ」翼の真剣な表情と声。でも、それが逆に、翼が何をクロに言うか予想が出来ない、増々理久を不安にさせる。「翼、ちょっと待っててくれ。理久とこの件でちょっと部屋の外で話してくる」クロは、そう言うと理久の瞳を見詰めた。本当は理久の肩を抱いて外に連れ出したかったが、翼を刺激すると余計にややこしくなる。だが、理久が従兄弟を大切に思ってなければ、クロもここまで翼に気も遣ってはいない。こんなに気を回すのは、理久が大切だからだ。「行こう、理久」言葉と視線でも、クロが理久に促した。理久が戸惑いながらも頷いた。でもここはクロを何とか説得して、翼とのサシの話し合いは止めようと思った。翼の表情や口ぶりから、やはりなかなか理久とクロの仲を認めてくれないと感じたし、もう時間をかけて、理久自身が地道に翼を納得させるしかないとも覚悟した。理久は、翼を始め、今まで理久と長く共にあった人達と世界を違えこれから生きてゆく。だから、だからーーせめて、その人達と心まで違え別れたくない。理久とクロがドアに向かい歩きだした。そこに間髪入れず、翼がクロの背中にぶつけた。「おい!王様!逃げんなよ!ちゃんと、ここに戻ってこいよ!」「翼……」理久は、更にわざと煽っているように見える翼に困惑の表情を向け、溜め息が出そうになったのを飲みこんだ。翼の精神状況が良くないと思ってるから、あまり何か強く言えないし。次に、クロがイライラしていないか表情を慌てて確認する。だがクロは、至って冷静だった。さっきまで、あんなにピリピリしていたのが嘘みたいに。でも、クロにどうして心境の変化があったのか?今はそんなに落ち着いてるのか?そこまでは理久にはわからない。「すぐに戻る」クロは、翼に
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対峙

理久は、クロの部屋で待つ事にして、クロは、翼のいる客室に一人戻った。警備していた騎士達は客室から出され、本当にクロと翼の二人きり。サシで話し合いが始まった。その場の空気は張り詰め、重い。「お前が本当にあのクロなのかまだ実感が無い。1回犬の姿になれよ!」翼は、天蓋付きのフカフカの広いベッドの上で上半身だけ起きあがり腕を組み、すぐ目の前に立つクロに深刻な声で言った。クロは、仕方無いかという表情をすると、途端に体全体が煙幕に包まれ、瞬時に獣人から犬型になった。「はあ……」自分から言っておいて、目の前に現れた見覚えのある大型の黒い犬に、翼から心底深い溜め息が漏れた。心では、まだどこか嘘か悪夢であって欲しいと現実逃避したくなるが、今はそれを押しとどめて話しを続ける。「で、なんでこの世界のお偉い"獣人王様"が俺と理久の世界にいたんだよ?」「お前がこの世界にこれたのは、この世界と理久の世界を繋ぐ魔法の紋章があったからだ。以前俺はたまたま城の中でそれを見つけて、何の魔法陣かもしらないままそこに立って、横に書いていた呪文を唱えてしまって理久の世界に転移した。そこで偶然車にひかれて、この時も意図せず偶然衝撃で犬に変身してしまい記憶を無くして理久に引き取られた。記憶が戻ったのはつい最近だ」犬なのにクロが喋った事に、わかっていた事であるはずなのに、翼は又大きな息を吐いた。「それならお前が本当にクロだったら、理久と一緒に何ヶ月か暮らしてわかるだろ?理久の両親がどれだけ理久をかわいがってるか。理久もどれだけ両親と仲がいいか」「俺は、王家のしきたりで親とは同じ城で暮らしたが家臣に育てられ、理久の家庭を見て初めて普通の親子って言うのが何なのかようやく理解できたからそれはよくわかってる」そう言うと犬のクロの体の周りが又白く煙り、やはり瞬間で獣人のクロに戻った。「お前が理久の両親に会って異世界の王様ですからって、理久と異世界で暮らしますって、理久は贅沢三昧できますからって言ったって許してもらえるかよ。そん時はどう持っていくんだよ、話を」翼はクロを睨む。クロはそれに動じず、迷い無く即答した。「その時は……その時は、俺はこの国の王を退位して、俺が理久の世界に移住する」「……」翼にはその言葉が意外、予想外過ぎて、一瞬思わず黙りこんだままクロを見詰めた。聞き違いか
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断腸の想い

「私に協力すると言ったのに、裏切ったな……」 低い声がした。 すぐに、ベッドで上半身だけ起き上がる翼と、少し離れてその前に立ち向かい合っているクロの間に、その声の主が現れた。 黄金色に光る丸い魔物。 フワフワと空に浮かびその発色は鈍いが、それでも威圧感を周りに放ち、今どれだけの力を持っているかは予測不可能で、そこが返って油断できない恐ろしい存在になっていた。 そして、魔物には今は目と口があり、視線だけは鋭く、クロの方を向いていた。 クロも、その魔物を激しく睨む。 「裏切るかよ。俺は最初から理久以外はどうでもいいんだよ」 翼は、魔物の丸い背中を見ながらにっと口角だけ上げて笑った。 その瞬間。 鞠程の大きさの魔物を、クロが躊躇なくその両手で捕獲した。 「ん……ググググ……」 魔物は、うめきながら抵抗する。 光はかすかなのに、そのエネルギーが、クロの手の中で膨張するような感覚があった。やはり、 まだ力がかなり残っているようだった。 元々獣人は身体能力は高い。 しかし、そんな獣人達でも、普通はこの状況なら恐れから手を離すだろう。 でもクロは、恐れずひるまず、眉一つ動かさず冷静な表情で、そのまま逃さず掴み、その強力なクロの握力を左右から与え続けた。 だが、暑苦しくないしなやかで強靭なクロの筋肉が躍動しているのが服の上からでもよくわかる。 翼は、自分も格闘技をしているが、クロの迫力を見て生唾を一度飲みこんだ。 そして、それでもじっと、観察するようにクロを見た。 理久を、本当に任せられる男なのかどうかを見定めるように。 すると、すぐに魔物は意識を無くしたようにグッタリし、光を放たなくなり、ただの白い丸いブニョブニョした球体になった。 「死んだか?」 翼は、あっけらかんとしていた。 「いや。気絶させただけだ。こいつには聞きたい事がある。強力な結界が張ってあり魔物が出入りできないはずのこの城に誰がこいつを入れたか。何の目的があって入れたか聞かないとならない」 魔物を見るクロの目つきが鋭く光る。 「なるほどね……」 翼は、軽口で呟いた。 だが本当は、さっきクロが魔物を掴んで潰すように攻撃しながら、冷静にそこまで考えていた事に寒気がした。 でも、本来"王"とは、これ位でないと務まらないのだろうとーー 多分、この後この魔物は、
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