Semua Bab 裏庭が裏ダンジョンでした: Bab 11 - Bab 12

12 Bab

襲撃者 1

「お目覚め下さいムツヤ殿」 そんな声で起こされたムツヤが目にしたのはエプロン姿で長い栗色の髪を後ろで結ったモモの姿だった。「おはようございます、お食事の準備が出来ましたのでこちらにお越しください」 柔らかな表情で微笑んでモモは部屋を出ていく。 ムツヤが後に連れられて出ると、美味しそうなスープの匂いが漂ってきた。 ヒレーとも朝の挨拶を交わしムツヤは椅子に座る。「お口にあうかわかりませんが、どうぞお召し上がり下さい」  ムツヤの目の前には豆と野菜を煮込んだスープ、丸いパンと何かの果実のジャムが置かれていた。「美味じそうですねー頂ぎます」 ムツヤはスプーンでスープを口に入れる。 柔らかく煮込まれた豆と溶け込んだ野菜と崩れかけのジャガイモがコンソメスープによく合っていた。「本当に美味しい、モモさんはお料理が上手ですね」「あ、いえ、それほどでも」 ムツヤに料理を褒められるとモモは顔を赤くして視線を逸らす。 そんな二人を見てヒレーはずっとニヤニヤと笑っていた。「それで、ムツヤ殿。大きな街までの案内の話なのですが」 言いにくそうにモモは話を切り出す、何となく悪い話なのだろうなとムツヤも感じ取る。「私としてもムツヤ殿にご恩返しをしたいのですが、村でこれ以上犠牲者を出すわけにもいかないのです。大きな街まで歩いても1日はかかります。その間村を留守にする訳には……」「そうですか……」「もしお待ちいただけるのであれば犯人を捕まえるか、治安維持部隊が来るその日まで私の家でお世話をさせて頂くのでお待ちいただけないだろうか」」 最寄りの治安維持部隊の駐在所へは使いを出した。 早ければ今日、遅くても明日には腕の立つ者が来るだろう。 治安維持部隊にオークの問題だと戦力を出し渋る者がいなければの話だが…… いずれにせよそれまでは自警をする他は無い。 モモの職業は猟師兼この村の警備だ。 モモは流石に力のぶつけ合いでは負けるが、剣を持たせればこの村の戦士として戦うオーク達の中ではかなりの実力者だった。 そんなモモが今この村を離れるわけにはいかない。「そんな事情があるのでしたら待つのは良いんですけど…… そうだ、その犯人がわかれば良いんですよね? それじゃあ俺も手伝いますよ」 ムツヤの提案にモモは目を丸くする。その提案は嬉しいものだった。「それはあ
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-11-04
Baca selengkapnya

襲撃者 2

 男の斬撃を2回3回とかわしてムツヤは思う、何ていうか物凄く遅い。 さっきは相手が後ろを向いていたので勢いで殴りつけてしまった。 だが、その後に不意打ちでなければ歯が立たないぐらいに強いのではないのかと不安があったのだが。「ウォッブ!!」 4回目の剣撃を難なくかわすとムツヤは手刀で男の腹を思い切り叩いた。 瞬間、男は横に吹き飛んで、木にぶつかり動かなくなる。「あれ、あれ? も、モモさんあれって死んじゃったりしてないかな?」 ムツヤの戦いに加勢するタイミングを伺っていたモモは、あっさりと決着が付いて呆気にとられたが、我に返って返事をする。「えっとー…… 触ってみないとわかりませんが、全然動きませんね」「やっべー!! 人殺しはダメだっでじいちゃん言ってた!!」  昔、祖父から言い聞かされていた外の世界で絶対に破ってはいけない決まりごと。 それは人を殺すことだった、人を殺そうと思ったことがないムツヤはその決まりごとを不思議に思って話半分に聞いていたのだが、さっきの怒りで理解が出来た。 人は怒りが頭のてっぺんまで来てしまうとうっかり相手を殺してしまうのかもしれないと。 カバンに手を伸ばしているムツヤを見てモモはハッとする。「ムツヤ殿何を考えている! その男は我々の仲間を殺してムツヤ殿まで殺そうとしたのだぞ!?」「うーんと、それはわかっているんだけど…… 何が俺のせいで人が死んじゃうって思うど、ドキドキして…… 震えが止まらなくなっで」 ムツヤは自分の手で人を殺めてしまうかもしれないという事実にパニックを起こしていた。 胸の鼓動は止まらず、まるで耳の隣で太鼓を鳴らされているかのようにうるさい。 手はガタガタと震えだして小瓶の中で薬が激しく波をうっていた。「ムツヤ殿……」 モモは目を閉じて軽く一呼吸して言う。「薬を飲ませる前に動けないように拘束をしてください、それからじゃないとまた戦うことになります」 そうかとムツヤは『貼り付けると自分では剥がせなくなる札』を男の腕と足に貼り付け、薬を飲ませた。「ピイイイエエエエエエ!!!!! ポッポポイポッポポイ!!!!」 ヒレーに呼ばれて駆けつけたオークの戦士達が聞いたのは別種族の男から放たれた奇声だ。 斬られ、倒れていたバラも本来であれば致死量の出血だったが薬が間に合い命を取り留める。
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-11-05
Baca selengkapnya
Sebelumnya
12
Pindai kode untuk membaca di Aplikasi
DMCA.com Protection Status