「ここかー」 女子大に辿り着いた二人は校門に立ち、その地球が喜びそうな風景を眺める。 グラウンドは軽い森林地帯と化し、校舎からは窓を突き破り植物が飛び出している。 やはりというべきか、今まで通ってきたどの場所よりも人の痕跡が多い。 しかし、「人はいっぱいいたみたいだな」「ん。望み薄」 それは生者の跡ではなく、死者の痕。緑の濃さと死の濃さは比例する。 無駄な捜索は御免被りたい。東条はどうしようかと考え、「大声出してもだいじょぶかね?」 呼びかけてみるか?と提案する。「ノエルもここら辺来たことないから、どんなモンスターいるか知らない」「そりゃそうだ」 腕を組み策をを練ろうとするが、もうどうでもよくなってきた。女子大生がいないのなら、自分にとってこの場所は用済みである。「……行くか」「ちょいまち、いいのあった」 そう言うノエルがリュックを漁り、いつの間に入れたのかスピーカーを取り出した。 ――スピーカーを校門の前にポツンと置き、二人は物陰から様子を見る。「ブルートゥース」「良い案だ」 ノエルがスマホを操作すると、大音量で軽快な音楽が流れだした。同時に二人は複数ある建物に目を凝らす。 もし生き残っている人間がいるのなら、外の見える位置にいるはず。そこでこの音楽を聞けば、顔を見せないはずがない。 ……だが、「……いたか?」「モンスターなら」「そりゃ、奴らもいきなり音がなりゃビックリするわな」 窓に見えるのは、何だ何だと顔を出す人外ばかり。人の姿は一つもない。「全滅だな」「ん。ドンマイ」「残念ではある」 ポンポンと背中を叩くノエルに恥ずかしい同情をされたまま、東条は中腰になる。「補助は?」「マズいと思ったら頼む」「ん」 ノエルを背負い立ち上がり、一番の功労者であるスピーカーを見やる。 その小さいボディは、既に集まったモンスターによって包囲されてしまっていた。「行くぜ?」「ん――っわー」 踏み込み、加速。 純白の髪が靡き、景色が飛んだ。「それうちのなん、でッ」「バギャしゅ――」 巨大な爬虫類型を跳び蹴り殺し、包囲網を破った東条は、ブツを拾いすかさず跳躍。 状況に気付いたモンスター達の雄叫びを背に、一直線で東へと走った。 別に大した理由は無い。次の目的地である帝国大学が東にあるからだ。「
Terakhir Diperbarui : 2026-08-04 Baca selengkapnya